156、君は猫の王子サマ!! S
「やっと見つけた。ボクのお姫様!」
そう言って私に抱きついてきた転入生を見て、教室内が騒然となる。斜め前の席のみっちゃんに視線で助けを求めると、申し訳なさそうに苦笑いされた。うう、薄情者め。
「…えっと、意味がわからないんですけど」
「…ボクの事、覚えてないの?昔、あんなに優しくしてくれたのに」
全く覚えがありません。
主人公:平凡少女。頭の出来も、身体能力も、外見も、平均的。まあ、特に目立つ事はない程度には優秀。10段階評価で全部7を取る位のスペック。
性格的には引っ込み思案気味だけどお人好し。困っている人は放っておけない。動物好きで、特に猫が好き。流されやすい所がある。両親の影響でコーヒー党。妹が一人いる。
幼馴染:主人公の幼馴染。年は一つ上で、主人公を妹の様に可愛がっている。一人っ子。
若干強面というか、不良っぽい外見で怖がられる事も多いが、ただのツンデレ。見た目に反して頭脳派で、戦いはあまり好まない。が、すぐに手が出る(暴力的な意味で)方。特に、大切にしているものに関係する事柄だと、直情径行になりやすい。一応本人の信条は非暴力。トラップなどによる搦め手の戦い方を好む。軽度の猫アレルギーがある。
転入生:主人公のクラスに転入してきた少年。金髪オッドアイの優男。右目の視力が少し弱い。
その正体は妖精の国からやってきた妖精猫の王子。人間界でいうと10年ほど前、子猫だった時に主人公に助けられ、一ヶ月ほど一緒に暮らしていた。それから、妖精の国で50年くらいかけて人化をほぼ完璧に習得して主人公に会いに来た。妖精の国と人間界は時間の流れ方が違う。猫姿はオッドアイの白猫。
主人公大好き。ツンデレって言うかオトメン。妖精さんなので人間の常識は心もとない所もあり、電波扱いされる事もある。人見知りでプライドが高い。頭は悪くないが、体を動かす方が得意。
英国から来た事になっており、英国紳士としてはほぼ完璧。日本語より英語の方が得意。祖母が英国人女性。日本語は自国に留学してきていた妖怪に教わった。若干訛ったり、古めかしい言い回しをする事がある。
とても強い感情に駆られたり、強力な魔法を使う時には耳や尻尾が出てしまったり、魔力切れで猫に戻ったりする。猫姿でも人語を喋ったりできる。
妖精猫でありながら、黒を持たない事を気にしている節がある。
クー・シー:妖精犬。ドーベルマンの様な姿をしている。転入生の従者。学校には盲導犬の名目でついてきている。実年齢は転入生より少し上くらい。
人化はあまり得意でない為、人化した時、耳、尾、肉球が残ってしまう。人語も英語(訛りが酷い)しか話せない。妖精言語だと、標準的で丁寧な口調。人化した時の顔は強面だが、整っている。
自分の種族と役目に高い誇りを持っている。真面目な堅物。突っ込み役ではあるが、若干天然な所がある。
主が人間を好きになった事に関しては、まあ、"高貴なる黒"を持った相手だからまだいいんじゃない。位のスタンス。とはいえ、同族の黒持ちがベストだとは思っている。