137、精霊の愛し子 S
「マァはどうして服を着てないの?」
久しぶりに会った愛し子にそう尋ねられ、私は思考停止した。
勿論私は衣を着ていない訳ではない。…まあ、薄衣一枚だから、露出度が高いというのは認めるが…というか、そもそも、愛し子は何故そのような事を考えるようになったんだろう?
「あのね、エーラがね、女の子は肌を隠さなきゃダメ、って。マァは女の子でしょ?」
あぁ、無垢で何も知らない純粋な愛し子が人の文化に染められていく…というか、どういう文脈でそんな話になったの。
ユーヤ:精霊たちの愛し子。
過去の記憶を持たず、無垢で素直で純粋。人間の一般常識は一切持ち合わせていないが、頭が悪いとかではなく、単純に無知なだけ。
好奇心旺盛で律儀。寧ろ頭の回転自体は速いし、柔らかい。
小精霊に好かれやすい体質で、放っておいても周りに集まってくるため、精霊魔法が得意。
生存欲求は低め。高い魔力を持つ。
精霊達が彼の為に作りだした森の中で育ち、出てはいけないと言われているので、外に出た事はない。
顔立ちは整っているが女顔のため、すぐ女の子と間違えられるが男。
・幼い頃、何かの拍子に異界からトリップしてきた。その時精霊に拾われ、今に至る。
マリーベル:風の精霊。ユーヤにはマァと呼ばれる。
世界を巡る風の化身。四大精霊の1。
マイペースというか、自分の世界で生きている様な所がある。
女性体でいる事を好む。一番最初にユーヤを見つけた精霊。心配性なところがある。
エラライード:人間の王子。ユーヤにはエーラと呼ばれる。
精霊の森に迷い込み、ユーヤと遭遇する。
マイペースというか自己中。人間至上主義。
小精霊を見る事ができないので、精霊魔法を使う事はできないが、陣魔術を使う力に優れている。
メアナターシャ:水の精霊。ユーヤにはメアと呼ばれる。
世界を潤す水の化身。四大精霊の1。
楽観的でのんびり。ツンデレ。悪戯好き。半人の女性の姿を取る事が多い。
アルファレイ:火の精霊。ユーヤにはアーと呼ばれる。
世界を温める火の化身。四大精霊の《クアルトエレメント》1。
気性が激しく、気まぐれ。若干言動が粗暴。男性の姿を取る事が多い。
シャンデレ:地の精霊。ユーヤにはサーと呼ばれる。
世界を支える地の化身。四大精霊の1。
穏やかでマイペース。天然が入ってる。半人の男性の姿を取る事が多い。
クローアリア:時空の精霊。ユーヤにはクーと呼ばれる。
気まぐれでマイペース。快楽主義者。
強い力を持っているが、それを制御しきれていない。角持つ男の姿をよくとる。