125、幸せと不幸せ S
名前は適当
「…気がつかなければ、ずっとこのまま一緒にいられたのかな」
「…どうしたの?」
「…ごめん」
「?変なユーリー」
「ずっと、ずっと大好きだったよ、アリエス」
「私も、ユーリーの事は大好きよ」
「・・・」
「何泣きそうな顔をしているの?ユーリー」
「…もう、少しだけ…」
夢が。完全に醒めてしまうまで、このままで…
ユーリー:強大な魔力と、その血に連なる者にのみ使える特殊能力を持った少年。それを狙った者に住んでいた村を襲われ、彼と妹を残して村中の者が皆殺しにされる。その時のショックで能力を暴走させ、襲撃者達を壊滅、自身は村があった場所で休息の眠りにつく。眠りの中で見ていた夢の中で彼は襲撃者達に壊される前の平穏な日常を繰り返していた。本来は明るく人懐こい性格だったが、村壊滅の一件により人間不信になり、疑り深くなる。とはいえ、元が素直で善人なので、他人を疑いきれない。色々悲観的。
アリエス:ユーリーの幼馴染の少女。村が襲われた時にユーリーの目の前で殺される。勝気というかお転婆で、村の子供の中でリーダー格だった。口よりも先に手が出るタイプ。魔術よりも格闘の方が得意。頭が悪い訳ではないが、作戦を考えたりとかは苦手。
・ユーリーの夢の中ではユーリーに好きだと言ってくれるが、実際そうだったかは不明。
エヴァリィ:ユーリーの妹。ユーリーには劣るが強大な魔力の持ち主であり、特殊能力も使う事が出来る。村が襲撃された時、祖父によって村から逃がされるが、すぐに襲撃者の仲間によって捕まってしまい、忘却と洗脳を施される。それでも村が襲われた時の恐怖は残っているのか、火を異常なほどに恐れる。元々大人しくて人見知りの気のある子だったが、洗脳によって人形染みた無表情になる。"首輪"によって"マスター"に服従させられているが、殆ど思考力を奪われている為に、特に何とも思っていない。"人の形をした兵器"扱いされている。
アグニス:勇者として召喚され、太陽の加護を与えられた少年。根っからのお人好しで、困っている人を放っておけないのは勿論、彼に助けを求めていない相手まで全員まとめて救ってしまう度量とお節介の持ち主。頭はそれなりに回る方だが、考える前に動いてしまうタイプ。トラブル吸引体質。人懐こく、誰とでも仲良くなろうとする。どんな人が相手でも皆仲良くなれると本気で信じている。見知らぬ人の為に泣ける程度に情にもろい。他人を救うのが自分の役目だと思っており、自己犠牲スキルでもあるのか、自分の身を顧みない。大抵の事は出来るが、勇者補正で手に入れたスキルは、己自身に使うことが前提のもの(身体強化系など)以外は自分に使う事ができない為、自分を治す事は出来ない。身体強化で自己治癒能力を上げたり、他の人に回復してもらう事は出来る。