119、幸運と強運はちょっと違う S
トリップもの
「…申し開く事はあるか?」
「オレ、別に悪い事した覚えないんスけど」
「覚えがない、だと?」
「うっす」
「――そもそもその態度が悪いのだと自覚しろ痴れ者め!!」
「うわっ」
「…まあ、オレが咎めたいのは其処じゃないがな…」
「いきなり何すんだよ、こンのくそじじぃ!!」
「主君たる王に対してあの態度、もう一度、今度は性根から叩き直してやる!!」
「冗談!そんなのやってられるかよ」
「こら、待ちなさい!」
「あっかんべーっ」
「…すっかり悪ガキに育った様だな」
「…はねっかえりで申し訳ございません」
「…まあそれはよかろう」
主人公:まごう事無き女の子なのだが、言葉遣いと態度が悪いのと、男物の服を好んで着ている事、貧乳、豪快な性格…などの諸々の理由で周囲に男だと思われている。女だとわかっているのは後見人である翁と主君たる王のみ。ついでに言えば、童顔で背も低いので幼い子供だと思われているが、既に成人していたりする。基本的にお人好しで素直。相手の本質を見極める目に優れている。細かい事は気にしない。
・無自覚人たらしで、方々にフラグを立てっぱなしにしている。本人にフラグを回収する気がないどころか、そもそもフラグが立ってる事に気が付いていない。超鈍感。
・一部に妙なファンができていて、変態的な要求をされては蹴り倒し、何かハァハァされて引いている。どうしてそうなった。少年だと思われた上で男から貞操を狙われたりもしていて、それも相手が元からそっちの人じゃなかったりもする。どうしてそうなった。
・強運の持ち主だが、幸運とは言い難く、よく面倒事に巻き込まれる。
翁:先代の時代から国に仕える重臣。文武両道を信条としていて、老いてなお筆頭騎士に引けを取らない腕前を持っている。筋を通す事、公私の区別に煩い。
・主人公を拾い、後見人となる。しつけは厳しいが、可愛い孫的な存在。血の繋がりはないが、そっくりだとよく言われる。満更でもない。ツンデレ?
王:年若き王。有能だが、部下を揶揄って遊ぶお茶目な所がある。年は主人公と一つ二つしか違わないのだが、主人公を子供だと思って可愛がっている。根本的な所は快楽主義者だが、大局を見据えて行動するしたたかさも持っている。
・端的に言えばドSで、ちょっとしたからかい、嫌がらせから苛めレベルまで、気にいった相手には度々ちょっかいをかける。しかも相手が耐えられる限界レベルぎりぎりを狙ったりするので性質が悪い。普通に可愛がる事もなくはない。
・未だ未婚だが、結婚する事にはあまり意欲的ではない。女性に興味がない訳ではないし、どっちかといえばバイでもある。家臣には早く妃を決めて世継ぎを―、とかも言われている。正直鬱陶しいし面倒くさい。
・主人公が大人になったら妃(妾妃になるかも)にしてもいいかもと思ったり思わなかったり。