105、ナカノ君ちのお母さん S
「お前の母ちゃんって美人だし、強いし、何かいいよなぁ」
「そう?あの人、すごく面倒くさいよ。料理すれば爆発を起こすし、掃除をすれば周囲を壊滅させるし、洗濯ものは変な色になるし」
「家事苦手なのか?」
「苦手なんてレベルじゃないよ、アレは。…しかもその後始末は僕がやる事になるし。あの人にやらせたら二次災害が起こるだけだからね」
「…最初からやらせなきゃいいんじゃねぇの?」
「あの人、家事が趣味なんだよ」
「…めんどくせー…」
ナカノ:魔族の少年。父は魔界屈指の有力者。冷静沈着というか、冷めてる。毒舌家。生まれてすぐ位の頃に母親を亡くした為、母というものをよく知らない。女性不信の気がある。基本的に有能というか、やろうと思えば何でもできる。捻くれていて、ツンデレ気味だが自覚はない。計算高いが、他者の感情による行動までは測りきれない模様。ドS。ヨシノにだけはよく振り回されている。
・それまでの四人(一人目はナカノの生みの親の為除く)の母はナカノの父の妻になりたかっただけでナカノの母になりたかったわけではなくて、邪険にはされなかったもののナカノ的には"くだらないやつ"ばっかだった。六番目はちょっと違うかも、と思う。
ヨシノ:ナカノの友人。魔族。幼馴染。天然ボケ。その場の思いつきで行動・発言をするため、よくナカノを振り回している。人懐っこく、人脈は広い。両親はまぁ、普通の魔族。どじを除けば割と優秀な方であり、運動能力に関してはナカノより上。但し、数学関係に関しては赤点スレスレの低空飛行を保っている。他者の感情に敏感で、配慮できる方。お人好し。
ナカノ母:ナカノの六番目の母(義母)。魔族でも有数の実力を持った戦士。壊滅的な程家事のセンスは無いが、自覚はなく、それを趣味にしている。ナカノの生い立ちを知り、母としてナカノと仲良くしたいと考えているが、冷めた目で見られている。当初は邪険にされていたため、それがなくなった分前進したっぽい(ナカノ曰く面倒くさくなった)。普段はぽやぽやしているが、有事は有力な戦士。
ナカノ父:ナカノの父。魔界屈指の有力者であり、かなりの実力を持った魔族。勘が鋭く、博識。大抵の事は一人でできてしまうが、見た目はあまり優秀という感じではない優男。一人息子であるナカノを大切に思っているが、その愛情は上手く伝わっていない。実は寂しがり屋。ツンデレというか、かっこつけ。負けず嫌い。趣味は料理。負けた事が無いとは言わないではないのが、現在ではまともに戦える魔族はほとんどいない。ナカノが自分を超える魔族になるかもしれないという予感は持っているが、口に出した事は無い。