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自称:サバサバ系女子

作者: 壱宮 なごみ

心が冷たいふりをしている


守るために強くなれと、少年漫画に教わった

優しいだけでは妬まれると、少女漫画に教わった


そして私は本当は、

自分で思うより涙もろく、

誰かの痛みに胸が痛むらしい

身体の痛みには耐えられるのに、

心の痛みにはひどく弱いらしい


すぐ泣いてしまう弱々しい私を守るために、

冷たい鋼鉄でコーティングした

幾重にも、幾重にも


柔らかい心が潰れないように、

誰かの痛みに揺るがないように、

共感しないように、

常に理性的に、

俯瞰して、

無関心で、

論理的な答えを導き出せるように


それでも私は悔いている

頭の奥でいつも悔いている

「論理的な私」が吐いた「妥当な言葉」が

あなたの柔らかい心を差してしまったこと


それでも私は選んでいる

その悔やみすらなかったことにして

「俯瞰する私」で在り続けること


涙もろい私は弱くてカッコ悪い

共感してしまう私は甘くて流されやすい

「無関心な私」はそうやって

いつもいつも私を守ろうとしている


今日もまた、

大して親しくもない人たちが「意外と面白い人なんですね」と、

私に普通の評価を下す


「まぁね」と明るく笑いながらも

心が冷たいふりをしている

「意外と面白い人なんですね」に、むしゃくしゃしたので書きました。

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