冒険者とは
馬車が進み、夕方になり夜営の準備が始まった。手伝いたいが腕が折れているので休んでていいと言われた。その間にキャンベルさんといろいろな服のデザインや生地について話をした。ただ、一般の高校生がわかる範囲なのでスーツの形やパーカーなど簡単な形の説明をした。その間に夜営の支度が終わり、晩御飯になった。
その際にカノンさんが気にかけてくれていろいろと手伝ってくれた。
晩御飯の話の中でキャンベルさんがいろいろと迷い人について教えてくれた。
「迷い人だと出身地がないと思うからギルドカードとかも持ってないと町の出入りも大変だと思うから、ギルドカードを作らないと行けないね」
「ギルドカードって簡単に作れるんですか?」
「難しいかな、基本その年で持ってないと怪しいところはあるね。ギルドカードは一般人には仕事をする上でとても大切なものだから、次に行くのは領都なので一応入る時は私が保証人になるよ」
「何から何まで、ありがとうございます。ギルドカードには種類かあるんですか?」
「商業ギルドや木工ギルド、鍛冶ギルド、冒険者ギルドが、あるね。シンジはなにか特技とかはあるの?」
「いえ、これといって何ができるとかはありません。木工や鍛冶なんかはしたことがありません。」
「う~ん、難しいね。商業ギルドも売るものがないからね。僕の下で働いても良いけど、冒険者っていうのも面白いかもね。迷い人で生き残れる人はかなりの力があるって言うしね」
「流石に働くところまでは甘えられません、ちなみに冒険者ギルドってどんなところですか?」
(冒険者ギルドって興奮する!)
「冒険者ギルドはいろいろな仕事をしたり、素材をとったり今みたいに護衛を行ったりするとこだね。ランクなんかもあって他のギルドと比べて発言力もあるし、簡単にギルドカードもてに入るしね。」
「何で、冒険者ギルドは簡単にギルドカードがとれるんですか?」
「いろいろなことができるからね、まだ何をして良いかわからない子供が入ったりするからね」
「そうなんですね。冒険者ってドキドキしますね。」
「ここだと、怪しまれずにギルドカードを作るとしたらラデナァ村の出身だといえばいいよ。あそこはギルドもないし、過疎化が進んでいるからね。」
「ラデナァ村ですね。ありがとうございます。ギルドに行けばすぐ登録できますかね。」
「冒険者ギルドならラデナァ村といえば大丈夫だよ。」
(キャンベルさん、商人として知識が深いな)
「ランクがG~SSSまであるからね。まぁSSランクなんて形だけでもうずいぶんと出てないけど、上級ランクになると発言権とかも強くなるしなってみて、そこから自分の道を決めるのも遅くないと思うよ。御者のカルデラも、もと冒険者だしね。」
御者のカルデラさんが軽く手を挙げて
「私も昔は頑張っていましたがこうやって落ち着いた生活もいいと思いまして。」
「ガキんちょ、キャンベルの旦那そろそろ終わりにしよう。旦那は馬車の中で寝てもらって他のやつは交代で見張りだな。ガキんちょ、見張りぐらいはできるだろう。これぐらいは冒険者の私がガキんちょと組むからあとは『緑の森』で決めてくれ。私たちが明日の朝方やるからたのむ」
カノンさんがテキパキと指示を出してリーダーシップをとっていた。
(やはり、Aランクの人は経験が違うなぁ)
アレックスさんが近づいてきてこっそりと
「カンナさん、めんどくさいから早くゆっくりしたいだけだからAランクの人って適当な所があるからね。とりあえず、明日の朝方まで寝てて大丈夫だよ。」
疲れていたこともあり、すぐに寝てしまった。
朝方になるとカンナさんが起こしてくれて朝御飯の支度(携帯食料、不味い)をしながら時間が過ぎていった。
この時、文字が書けるカンナさんに見てもらったが自然とこちらの文字が書けて安心した。
「ガキんちょ、今日中には領都ブラウザにつくからな、途中森を通るが低ランクの魔物かそこら辺の盗賊しか出て来ないから安心しな、そん時に冒険者の仕事が見れるかもしれないから」
「わかりました。ありがとうございます?」
(魔物や盗賊に襲われることがあるってことなのか?)
そして、全員支度が終わり馬車は走り出した。