お誘い
先に謝らせてください。
投稿遅れてすいません(土下座)
トゥイッターの騒動があってから三日後。
僕はドラマの撮影を終え、後片付けをするスタッフに紛れているだろう、あの人を探していた。
あれから一度も会えておらず、まだお礼も言えていない。
この時間帯ならまだいるはずだと踏んで、スタジオ内をウロウロしていると、
「あっ、柊君だ」
なんと探していた白浜さんの方から声を掛けてくれた。
「どうしたの、そんなにウロウロして?」
「いや、ちょっと人を探していて。でも今見つかりました」
「……? そう」
僕の発言を察せられていないように、首を傾げられる。
「その、実は白浜さんにお礼が言いたくて」
「お礼?」
「梓……妹のことでお世話になったので」
あの日白浜さんが背中を押してくれたことは、感謝してもしきれないことだ。
何もできないままの、ただただ情けない兄貴にならずに済んだのは間違いなく彼女のおかげだ。
「本当に、ありがとうございました」
誠心誠意の感謝の意を込め、頭を下げる。
「ああ、そのこと。……別に私は何もしていない」
白浜さんが謙遜ではなく、本心でそう言っていることがわかる。
こういうところが心底尊敬できる。
「あ、……やっぱり何かしたかも」
「えっ! あ、は、はい」
突然思い立ったかのように、先ほどの発言を否定する。
急な撤回に僕は驚き、勢い良く下げた頭を上げてしまう。
こういうところは心底理解できない。
「というわけでお礼を要求する」
「は、はあ」
ビシッと僕を指さし、宣戦布告のように命令口調で言い放たれる。
謙虚のように思えた白浜さんが、突如として手の平を返し図々しくなる。
いやまあ、お礼をする側としては謙虚になられてお礼を受け取ってくれないよりはこちらのほうがマシかもしれないが、いくら何でも態度の急変が過ぎる。
「ではお礼の内容を言う」
「は、はい!」
何故か軍の隊長のような口調で言われ、思わず姿勢を正してしまう。
そうして、次のように告げる、
「私とデートしなさい」
「はい、………………はい!?」
「デート」
「デートって、逢い引きのことであっています?」
「合い挽き? 肉の話なんてしてない」
「いや、そのあいびきじゃなくて」
どうしてこの状況でそう勘違いするのだ?
まあ古臭い言葉を使った僕も悪かったのかもしれないが。
「とにかくデートしましょう。明日の11時半に中央駅前集合で」
「え、あ、ちょっ!」
彼女はすたこらさっさとスタジオを後にし、僕は人が出払ったスタジオにポツンと残された。
せめてどこに行くかくらい教えて欲しかった……。
次回、デート回




