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2cm感覚  作者: しかなぎ
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私のロブスター

それからしばらく経ち、3人が揃った。皆、私の家への道のりで起きた事を口々に話す。山田の話は要約するとアクセスが悪いという内容だ。知った事では無い。


それぞれの話へ適当に相槌を打ちながら私は手を動かす。今日失礼な後輩3人を招待したのはこの為。ロブスター。そう、ロブスターを蒸すのだ。朝から散歩に連れて行ったのもこの為。ロブスターは体を動かす事で身の締まりが良くなり、食感が良くなる。根拠は無いがそうなのだ。私がそう決めた。

さすがに5尾まとめて散歩させるのは骨が折れた。ジョンとベンの仲が悪く、散歩中に喧嘩を始めるのだ。ソルトが毎度仲裁に入るが、必ずダンに止められてしまう。そう、この2尾の喧嘩は他人が。いや、他海老が仲裁に入れないほど熱い物なのだ。そんなに熱くなっていたら蒸し海老になってしまうのでは無いかと心配なくらいだ。

しかし、それもそのはず。ジョンとベンの喧嘩の理由はミカの取り合い。この2尾は目が合えば必ずと言っていいほど血相を変え相手に襲い掛かる。当のミカはというと、ソルトの兄、シュガーと頻繁に連絡を取り合っている。そう言う事だ。ジョンよ、ベンよ、5尾まとめて蒸してやるからそう悲しむな。


私がロブスターとの思い出に浸っていると

「これがロブスターっすか、まさにロブスターですね」

顔を見ずとも分かる。これは田中だ。人間に解読不能な言葉を話す生命体はこの家に田中しかいない。

「ってかなんで5個あるんですか?先輩入れて4人ですよね?」

私はある事に気が付いた。

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