昔話のようなもの?
よくあるお話を書こう
昔あるところに、少年と少女がおりました
二人は小さいころから仲良しで、よく遊んでいました
そんなある日、少年に一通の文が届きます
~暇だから俺を退治しにこい。といっても、お前なんかに負けないがな。ちなみに、お前が来なかったら、村を壊しに行く。絶対に来いよな~
少年は手紙を読み、ため息をつきました。
「はあ、またあいつだよ~ 正直、疲れるんだよな~」
「また、赤鬼さんから?」
「うん」
少女は手紙を少年の手から取り、内容を見た。
「いつ見ても、字が汚いよね~ よく読めるわ」
「慣れだよ、慣れ」
「ふ~ん、それで行くの?」
「行かないと仕方ないだろ。気は進まないがな」
「そうね、いつもフルボッコにされて終わるもんね~」
「それを言うな。はあ~」
こうして、少年少女は鬼の居る場所に向け、歩き始めました。
「はあ、何か勝つ方法はないだろうか……」
「そういえば、行く途中に聖なる泉があったと思うよ」
「そこに行くと、強くなれるのか?」
「よくは知らないけど、力がみなぎるとか……」
「まあ、行ってみるか」
少女の案内で、二人は聖なる泉に向かった。
「おお!! なんと美しい泉なんだ!!」
「確か、水を飲めばいいみたいよ」
「わかった」
少年は泉の淵まで行き、水を手ですくおうとした。その時、信じられないことが起こる。
水の中から、妖精が現れたのだ。そして、聞いた。
「あなた飲もうとしているのは、この聖なる銀の水ですか? それとも、この普通の水ですか?」
「銀のみ……」
少年は途中で気付く。この世に銀の水なんて無いと。というか、よく見たら水銀であると。
「普通の水です」
「そなたは正しい。欲を出す人間は、私がこの手で殺します。あなたは欲に負けず、正しい答えを選びました」
妖精はそういうと、泉の中に帰って行きました。
「何だったんだ…… まあいい、水を飲んで帰ろう」
少年は水を飲み、少女のもとに帰りました。
「どうだった?」
「う~ん、妖精に会ったよ」
「っていうことは、力を手に入れたの?」
「いや、殺されそうになって終わった」
「そう、それは残念ね」
二人は再び、鬼のもとに向け、歩き出しました。
二人が道を歩いていると、目の前にマサカリを担いだ男が現れます。
「おい! そこの二人! 鬼がどこにいるか知ってるか?」
「今、鬼のもとへ向かっている途中ですが……」
「そうか、ならば俺を連れていけ!」
「はあ、用事でも?」
「おお、退治しに行くんじゃ」
「強いですよ」
「ああん、強い相手こそ、我の求めるものじゃ!!」
「そうでしたか……」
マサカリを担いだ男が現れ、少年は一安心します。
少し話をした後、三人は鬼のところへ向け、出発します。
(理想としては、あと二人ほしいなあ)
そんなことを少年が思っていると、目の前に赤鬼と青鬼が現れます。
「よく来たな小僧。今日はマサカリを担いだお友達も一緒か。楽しみじゃわい。はっはっは~」
「赤鬼よ、そんなにいじめるんじゃないですよ。ただでさえ、鬼というものに悪いイメージがあるんですから」
「わかっておるわい」
赤鬼はそういうと、三人の前に三メートルの巨体を移した。
「お譲ちゃんは、あちらの席で見学しておいてくれ」
赤鬼は朗らかにそういうと、少女を青鬼の居る所に移動させた。
ちなみに、青鬼はお茶を飲んでいる。
「いつもお友達を借りてすまない」
「いえ、大丈夫です」
「少し待っててくれ、今お茶を入れるから」
青鬼はそう言うと、煎茶とお団子を少女の前に出した。
「いつもありがとうございます」
「いえいえ」
「さあて、今日は楽しめるかな?」
赤鬼はいきなり、少年に殴りかかった。腹を抑える。
「ぐはっ、痛い?」
「おいおい、パンチ一発くらいでギブはないだろうな」
赤鬼はさらに殴ろうとした。
「おい待てよ。そんな奴より、俺の方が楽しめるぞ」
男の声で、赤鬼の拳が止まる。
「なんか言ったか?」
「だから、俺と闘えって言っているんだ!」
「ふん、いい度胸だ」
赤鬼は男に一パンチ入れた。しかし、男は笑顔でいる。
「手を抜いたら、俺には勝てないぜ」
男は見やりと笑い、マサカリを振り落とした。赤鬼はそれを華麗によける。
「少しは骨があるみたいだ」
赤鬼も笑みを浮かべる。
二人が闘っている中、青鬼と少女はお茶を飲んでいた。
「実は赤鬼君、君のことが好きみたいなんだぜ」
「へえ、そうなの!!」
「だって、君がいるときといないときじゃ、やる気が違うもの」
「そうなんだね」
「そういえば、あの少年とは付き合っているの?」
「付き合ってはないよ」
「そうなんだ。以外」
「もう少し強ければね。あの男の人みたいに」
「でも、いつも逃げずにここに来るんだから、根性はあると思う」
「まあ、根性だけあっても……」
「お前、人間のくせになかなかやるな~」
「ふん、俺をそこいらの人間と一緒にしてほしくない」
「気に入った。これでも食らえ」
赤鬼は高速のパンチを繰り出した。それを男はマサカリの持ち手部分で受け止める。
「くそっ、折れては使い物にならん」
男は持っていたマサカリを捨て、素手で殴りかかった。
「素手では、俺は倒せん」
赤鬼は笑って、男のパンチを受けた。
「甘い!」
男はパンチをしている拳に力を入れ続けつつ、赤鬼の足を払った。
「何!!」
赤鬼は後ろに倒れる。
「この俺が転ぶとは、本気で戦わなければいけないようだな」
「ふんっ、お前の本気など怖くない」
この後、赤鬼と男は一時間戦った。
この時、少年はただただ見ているだけであった。
「そろそろ帰ります」
少女は青鬼に挨拶をして、帰り始める。それを見た少年は、それを追うように歩き始める。
「また、いつでも来てください」
青鬼はそういい
「おい、強くなれよな小僧」
赤鬼はそういう。
男は何も言わず手を振る。
「あの男の人、強かったね」
「ああ、赤鬼と対等に戦えるってすごいよ」
「あんたも、もっと鍛えなさいよね」
「うん……」
こうして、二人は家に帰って行きました。




