読み手が求める「あらすじ」
今回のテーマは「あらすじ」
読み手に読んでもらうにあたって一番最初に来るのは「内容」を示すあらすじです。
これが当然の事ながらどれだけの人に読んでもらえるかの最初の関門になります。
読み手が思わず「クリック」したくなる文章。
要はここが肝心です。
「小説家になろう」でのあらすじを見ていると大体……200字~300字くらいの間でしょうか。
それぐらいのあらすじが多いですね。
でも読み手に興味を持ってもらえる内容をそれだけ短い文章にまとめられるか、というと非常に難しい。
じゃあ、それってどういうのなんだろう。ってことで、人が興味を惹かれる内容について考えてみました。
超簡単に、個人的なものですけども。
まずひとつめは。
「主人公」が誰であるのかはっきり記されていること。
これは特に名前がなくたって構いません。
少年とか少女とか性別がわかればおっけぇ。
ただ、性別が明記されずに「主人公」とだけあるものについてはよほど内容に惹かれるものがない限り避けます。
主軸となる人物が誰なのかわからないと、面白味がないです。
しかも「そんなもったいぶらなくても、本編で主人公が誰かなんてすぐにわかるよね?」状態。
なんとなく避けてしまいます。
ふたつめ。
文章が簡潔かどうか。
動詞やら接続詞ばっかり並んでどこが区切りがワカラナイ……なんていうのはNG。
読みにくいと、本編もそんなものだと捉えられます。
誤字脱字ももってのほか。
本編でも誤字脱字が多いという認識を持たれてしまうのでご注意を。
これも避ける原因のひとつ。
みっつめ。
言葉の選び方。
当たり前のことですが、公開するということは人に読んでもらうことが前提です。
自分ひとりだけではなく、他の人にもわかるような言葉を選ぶのも大切。
よって専門用語的なものばかり並んでいると読むのが面倒臭そうだと感じられて避けがち。
もちろん、物語に必要不可欠なものは別ですけどね。
あらすじ中は謎を持たせるように最低限に抑えて、くわしくは本編でするのが正解。
よっつめ。
「主人公」がいて、彼(または彼女)がどのように「物語」に関わってくるのか。
上記みっつの集大成。
起承転結っぽくなっているか、です。
ここが成り立っていないと、読み手にどういう物語なのか伝わらないのですね。
一人称で「これがそうでああで、こうなのっ」とハイテンションなあらすじを見ることがあるけれど、これだと何を伝えたいのかわからない。
読者に「この物語はこういうものだ」という指針をしっかりと伝えるのが重要です。
いつつめ。
あらすじ以外の作者コメント。
「つたないですが」「内容的に読みたくない人は回れ右」などなど。
これは確実に読み手を選んでしまう言葉なので入れないのが吉。
「つたない」は気持ち的にわかるんだけど、あらすじにはまったく関係ないことなのでマイページの自己紹介欄で書くべきじゃないかなぁ。というのが個人的な感想。
「つたない文章」と後ろ向きな発言をされると「じゃあ、面白くないんだ?」という具合に余程のことがないかぎり避けちゃいます。
「読みたくない人は回れ右」はある意味読者に喧嘩売ってます。
文章からして上から目線です。
要するに「読みたくない奴は来るな」ってやつですから。
誰でも読めるように公表している状態が普通なのに。
内容が過激だというのであれば、せめて「人によっては不快に思われる表現を使用しています」程度に抑えて頂きたい。
これなら「どの程度不快なのか」「大丈夫かも?」と確認の意味で読みに行く人がいるはず。
駄目だと思えばそこで終わり、大丈夫なら読者はついて行きます。
ですので、わざわざ自分から読者の範囲を狭める必要はないのではないかしら。と常々思っていたり。
あとは作品に対する作者自身の突っ込み。
どんなにあらすじが面白くてもそれだけで「萎える」のでやめたほうが無難デスよ。
あ、そうそう。
「初心者です。よろしくお願いします」「誤字脱字、感想、批評受け付けています」程度は許容範囲です。
「どこそこからの転載です」ももちろんそう。ってか、これは入れないと駄目だし。
そして、まだあるんかい、と言われそうですがこれが最後で肝心要な部分。
あらすじと本編の内容が合致しているかどうか。
これが意外と難しいのかな?
書いているうちに内容が思ったのと違う方向に行ってみたり、主人公が主人公らしくなかったり、実は「あらすじと違う?」と疑問に思う作品は少なくなかったりします。
そういう時は即あらすじの修正をば。
期待していたものと違っていたら読み手が「がっかりして帰る」こともありますから。
と大体こんなものでしょうか。
他にも、思いついたら追加しますね。
あらすじは、読み手が「読みたい」と求めるものを見つける際の道しるべです。
そのことを念頭に置いてよく考えて書きましょう。というお話でした。