第20話 みんなの甘酒の感想
よろしくお願い致します。
開店前に甘酒を作った。
デイカー様達がみえたら甘酒の味見をしてもらおうと思っている。
もちろん、他にもお客様はいるので、デイカー様達だけでなく、他のお客様にも味見をしてもらう。
「こんにちは、今日はみんなでお邪魔するよ」
「今日の日替わりランチはなんですか?」
「こんにちは、僕もうお腹ぺこぺこ」
「お邪魔するら」
いつもみえる時間より早めの時間に今日は四人で来店された。
「皆さん、お揃いでいらっしゃいませ。カウンターが四人空いてますのでどうぞ」
シサが四人をカウンターに案内する。
クード様が来たことで毎回のことではあるが、女性客は色めき立った。
クード様はデイカー様やコロン様のように毎日ではないが、頻繁にきてくださるので、最近はクード様目当てのお客様も来るようになり、私やシサにいつ来るのか尋ねてくるくらいだった。
「皆さん、こんにちは、いらっしゃいませ。今日の日替わりランチは鮭のムニエルです」
「俺はいつもの日変わりランチをお願いしたい」
「俺も日替わりランチにしよう」
「今日は魚か〜僕はカレーにしようかな」
「コロンもクードと同じくカレーにするら」
デイカー様、フェオ様、クード様、コロン様と次々に注文を言われる。
「はーい、日替わりランチ二つとカレー二つですね。ありがとうございます。お待ちくださいね」
シサも慣れたもので、何人ものお客様に注文を言われても、ちゃんと間違えずに覚えている。
私は鮭のムニエルを作り、カレーと味噌スープを温めたり、ライスを盛った。
できたのでシサに順番に運んでもらう。
「お待たせしました、日替わりランチ二つとカレー二つです。それとカレーにかける調味料のチリペッパーです」
チリペッパーはあれから出過ぎない容器へ変更した。
「「ありがとう」」
デイカー様とフェオ様の声がはもった。
「二人同時ら。面白いら」
はもったのを聞いてコロン様が笑っていた。
「皆さん、食べ終わった後に、ちょっと試飲してもらいたいものがあるんですけど、いいですか?」
「試飲? どんなもの?」
クード様が興味深々で聞いてきた。
「デイカー様から作っていただいた魔道具で作ったんですが、甘くて身体にとてもいいものなんです」
「早速魔道具を使ってくれているのだな」
デイカー様は嬉しそうな顔をされる。
「はい、とても重宝させていただいてます。ありがとうございます」
「へー。身体にいいって聞くと回復師の僕は気になるね」
「回復師じゃない俺だって身体にいいものは気になるなぁ。どんなものですか?」
フェオ様も興味あるようだ。
「それは飲んでみてのお楽しみでーす!」
シサが答えた。
「シサ殿はいつも絶好のタイミングで答えてくるね〜」
「ああ、ある意味才能だと俺も思っているよ」
「そうですか〜ありがとうございます〜」
シサはクード様とフェオ様に言われて、照れていた。
その後は四人で談笑しながら食事をしていた。
四人とも食べ終わったタイミングでデイカー様が調理をしていた私に声をかけてきた。
「エル殿、四人とも食べ終わった。手が空いてからでいいので、試飲をお願いしたい」
「はい、お気遣いありがとうございます。シサ、お願い」
私はシサに声をかけて、甘酒を温めて、四人分用意してもらいデイカー様達に提供してもらった。
「ありがとう。これはなんて言う飲み物だろうか?」
「俺もこれは初めてです。この粒はなんだろう?」
「これは甘酒と言います。粒はライスです。これはとても身体に良いものなんですよ」
デイカー様とフェオ様が尋ねる。
「へぇ〜ライス? ライスで作った飲み物なんて飲んだことない。エル殿は本当に色々な食品を知っていて作れるんだね」
「コロンも初めて見るら。ライスでできているなんてすごいら」
クード様とコロン様は感心されていた。
「さぁさぁ皆さん、飲んでみて感想を教えてください」
シサが飲むように促した。
「じゃあ、飲んでみよう」
デイカー様の言葉で四人が一斉に甘酒を飲んだ。
ゴクッ
ゴクッ
ゴクッ
ゴクッ
「…不思議な食感と味だ」
「本当だ……」
「うーん……僕はちょっと……」
「コロンもら……」
「どうですか?」
「俺は可もなく不可もなくって感じだろうか」
「俺もデイカーと一緒の感想です。でもエルオーナー殿が作ったものにしては珍しいな。いつもうまいんだが」
「申し訳ないけど、僕は苦手だな……」
「コロンもクードと同じら」
すごい……四人の感想はシサの言う通りだった。
「えっと、クード様とコロン様はどんなところが苦手に感じましたか?」
身体にいいから持っていってもらいたいので、苦手と思った理由を聞いてみる。
「僕はなんかドロっとしてるのがちょっと……」
「コロンも同じら」
ドロっとしてるか……。
どうしたらいいんだろうか。
「そうですか。試飲していただいてありがとうございます。ちょっと改良してみるので、その時また試飲をお願いできますか?」
「ああ、大丈夫だ」
「俺も大丈夫です」
「僕はあんまりだけど、一口ぐらいなら……」
「コロンも一口ならなんとか飲めるら」
まだどうしたらいいのか思いついてはいないが、また試飲してもらう約束は取り付けることができた。
それから、他のお客様にも試飲してもらったのだが、やっぱり評価は全体的に良くなく、可もなく不可もないと答える方や口に合わないと言われる方ばかりであった。
麹に馴染みがないから口に合わないのだろうか。
「我々が思いもよらない美味しい料理を作り出すエル殿なら、いい改良案もすぐに浮かんでくるだろう」
考え込んでいる私を見て、デイカー様が優しく励ましてくれた。
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