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木犀の音  作者: 佐依知(さいち)
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誰にも見せたくない 最終話


夏休みに入り、クラスも部活も違う僕達はなかなか予定が合わなくて。

そんな中、僕は左吉に誘われて夏祭りに行くことになりました。

他にも友達が来ると言われて、待ち合わせ場所で待っていると、見知った顔が。


「あれ、やっぱり黒木くんも来てたんだ」


渡辺雨音さん。琴ちゃんが仲良しな女の子だ。


「やっぱり?」

「あれ、左吉伝えてないの?」

「サプライズの方がいいかと思って」


「な、何左吉。僕に隠し事?」

「お前は俺に感謝すると思うけど」

「なんだよ…」



「ごめん、遅くなっちゃった…!」


左吉に詰め寄っていると、そこに現れたのは…


浴衣の琴ちゃんだった…。


「え…」

「あれ、左吉くんとじろちゃんも来てたんだ!」


嬉しそうに笑う琴ちゃんをみて、思わず僕は手を取って走りました。


「ちょっと…!じろちゃん!?どこ行くの!ねえ!」


浴衣姿の琴ちゃんは綺麗で…可愛くて…。

誰にも見せたくないと思ってしまった。

夢中で走って、気づけば近くの神社に着いていました。


「はぁ…っ、は、じろちゃ…な、何なの」


その声に急に冷静になった僕。


振り返ると、せっかく綺麗に着付けたであろう琴ちゃんの浴衣が少し着崩れていて…

走って紅潮しているのも相まって、余計になんだか色っぽくて…。


ついさっき反省しようと思った心は何処かへ行ってしまったようです。


気づけば琴ちゃんを引き寄せて、キスしていました。


「っ…!?!?」


驚いてしまった琴ちゃんは、走ったせいもあって膝の力が抜けてしまったようです。

慌てて支えると、暗くてもわかるほど真っ赤な顔をしていました。


「ご、ごめん琴ちゃん…その…可愛くて…僕…我慢出来なくて…ごめん…」


「び、びっくりするでしょ、じろちゃんのばか…」


ぎゅっと抱きついてきた琴ちゃんの唇が、僕の耳に寄せられました。


「好きだよ、じろちゃん…」


小さいのに、はっきりと聞こえたその言葉は、今でも忘れません。



その日、僕達は長い長い幼馴染から、ようやく

恋人になりました。

初恋は実らない、なんてよく聞くけど。

僕の初恋は、ようやく実りました。



今ではその幼馴染の女の子は僕の可愛い奥さんです。



「じろちゃん、もうすぐパパになるよ」



そして今日、とても嬉しい報告を受けました。

これからも、幸せにしていこうと思います…!

読んでいただいてありがとうございました。


最後にちょこっと裏話。

夏祭りに誘った左吉くんと雨音ちゃんは、部活が一緒でそれぞれ宗二郎と琴音からの相談を受けてやきもきしていたのを相談するうちに、くっついたようです。

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