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覆される都市伝説・【マカシリーズ28】  作者: 星群彩佳
隠された真実・暴かれし都市伝説の裏
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都市伝説、完全なる消滅

「―なに? それは本当か?」


コウガからの電話を受けたマカは、一瞬にして険しい顔になった。


今日は金曜日。


いつものように、わたしはマカのマンションに訪れていた。


けれど今日は3人のメイド達は用事があって来られないので、代わりにハズミとマミヤの二人が泊まりに来ていた。


コウガの電話は、もう寝る時間になってから寄越されたけれど、その内容は緊急なものだったらしい。


リビングに集まっていたわたし達は、マカから発する緊張感に飲み込まれていた。


「…ああ、シキが確認したんだな。そうか…。分かった。後はこちらで何とかする。悪いが住所をメールで、ソウマに送ってくれ。ああ、じゃあな」


五分ほどで会話は終了。


けれどマカはケータイ電話を握り締め、宙を睨み付けている。


その気迫はただ事ではないことを示している。


「…ナナオ、悪い知らせだ」


「えっ? わたし?」


マカはわたし達3人が座っているソファーの所へやって来た。


「お前が気にしていたシスター達のことだ」


「えっ! 何か分かったの?」


思わず腰を浮かせたわたしに、マカは冷静に一言。


「全員死んだ。古き神ごと、信者達、全て」


「…えっ?」


唐突な言葉に、体から一気に力が抜けて、ソファーに崩れ落ちてしまった。


「ナナオっ!」


「ナナオ、大丈夫か?」


慌ててハズミとマミヤが支えてくれる。


「死んだって、どうして? まさか逃れられなくなって心中とか…」


「ではない。―正確には、喰われたんだ。私の双子の弟に」


「マノンにかっ!」


「先手を…打たれたか」


2人は驚いて眼を丸くした。


マノン―わたしは彼の存在を、マカの口から聞いていた。


死するも、母親が邪法を使って蘇らせた、マカの双子の弟。


今では能力者を喰らって、その存在と力を留めていることは知っていたけど…。


「何でマカの弟が…」


「恐らく、私の周囲を探っていたんだろうな。それで例の団体のことを知り、私達より先に見つけてしまったんだろう」


「マカ達をも追い抜いて?」


「…ああ。向こう側には操作能力者であるリウがいるからな」


リウ…それも聞いたことのある名前だった。


血族を裏切って、マノンに付いた男の子。


その能力は生き物を操作するということも。


「恐らく動物か人間を使って、団体の逃げ場を知ったんだろう。シキとコウガが見つけた時には、既に手遅れだったらしい」


「でっでもあの化け物まで食べたの?」


「だろうな。マノンなら、食すのは難などない」


くらっ…と眩暈がする。



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