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覆される都市伝説・【マカシリーズ28】  作者: 星群彩佳
隠された真実・暴かれし都市伝説の裏
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「それじゃあ…わたし達の肉体を食べさせたのは…」


「案外ムダではないだろう。と言うより、最終的にはお前達の魂を、そいつに食わせようとしただろうよ」


体だけじゃなく、魂までも…。


改めて思うと、血の気が引く。


「多分肉体を食べさせて、ある程度の存在を維持させているんだろう。そうして魂が集まったら、それを食べさせる。そしてまた信仰するんだろうね」


セツカが人ごとのように言うけれど、わたしは改めてここに戻って来て良かったと思う。


シスター達に利用されていたことも怖いけれど、あの化け物に再び喰われることになっていたなんて…考えたくもない。


想像もしたくない。


「…でもわたし一人がここに来ても、残っている人達がっ!」


そうだ。サイトには犠牲者が残っている。


慌てて立ち上がったわたしを、マカが制した。


「大丈夫だ。その為に、マミヤにも動いてもらったんだからな」


「えっ? そう言えばマミヤだけは、かなり疲れていたみたいだけど…」


「お前はハズミとマミヤが、元は携帯彼氏という存在であることを知っているな?」


「うん、二人から聞いたわ」


振り返ってハズミを見ると、にっこりと笑い返してきた。


「お前を迎えに時間がかかった理由だが、セツカに爆弾を作ってもらったんだ」


「ばっ爆弾っ!?」


今度はセツカに視線を向ける。


「キミの空席の部分に、仕掛ける爆弾だよ。それが爆発すれば、サイトが消滅するんだ」


「消滅っ!?」


次から次へと物騒な言葉が飛び出る。


しっシスター達より、マカ達の方が怖いかも…。


「ああ、でも安心しなよ。その爆弾は魂を縛り付けている場であるサイトを破壊するのみ。魂を自由に開放する為の爆弾なんだ」


「そっそんなの、セツカが作れるの?」


「ボクはマカの甥だよ? 元々キミやハズミやマミヤのいた世界が得意分野でもあるんだ」


「ナナオ、画面に映る模様を見ただろう?」


「うっうん…。あの赤い模様?」


「正確には魔法陣の一種なんだ。セツカはああいう模様を扱う能力者でな。異世界や異空間にもアクセスできる能力を持つ」


…そう言えばハズミも、あの道を作ったのはセツカだって言っていたっけ。


流石はマカの甥っ子…ただ者じゃない。


「それであのサイトを破壊する爆弾を作ってもらい、マミヤにはその設置を頼んだんだ。思ったより重労働で、力を消費してしまったらしいがな」


「そっか…。…でもマカ、もしわたしがここに残ることを選択していても、同じことをした?」


「いや、しない」


…あっさり否定したよ。


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