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「無茶言わないでくれる? 実家から帰って早々、マカに頼まれて急いで作ったんだから。おかげで寝不足だよ」
ぶすっとした少年は、画面から視線を外さない。
「セツカ…くん、というの?」
「ああ、はじめましてだね。ナナオ。ボクはセツカ。マカの甥に当たるんだ。今は中学3年生、よろしく」
マカの甥っこ!?
あっ、でも顔立ちや雰囲気がどことなーく、似ているカモ。
「情け容赦ないところが、よく似ているよな」
「うるっさいなー。それよりマミヤ、そろそろ出てくるよ」
「ああ」
ハズミは真剣な表情で、画面を見つめる。
やがて模様の所々が歪んできた。
バチッバチバチバチっ!
「きゃああ!」
それと同時に、先程のような閃光が画面から出てくる。
模様がぐにゃっ…と歪んだ途端、マミヤがそこから出てきた。
ドサッ
「ぐっ…」
「マミヤっ!」
しかしわたしやハズミと違って、マミヤはその存在が薄くなっていた。
コレは…わたしが始めてマカの前に現れた時と、同じ症状!
「おやおや、随分と力を使ったみたいだね」
セツカはため息をついて、一台の携帯電話を差し出す。
「とりあえず、再び携帯彼氏になりな」
「…ああ」
息も切れ切れに答えたマミヤは、携帯電話に触れる。
すると溶け込むように、マミヤは消えてしまった。
「―よし。マミヤはひとまず大丈夫だよ」
「あ~、ビックリした」
「ハズミは?」
「オレは普通に休めば平気。あっ、ナナオは大丈夫だったか?」
「わっわたしも大丈夫。でも…マミヤは本当に大丈夫なの?」
「うん。彼は元々携帯彼氏だしね。ここで休んだ方が、回復は早い」
そう言って、セツカはふすまを開けた。
暗かった寝室とは違い、リビングは明るかった。
そしてそこには…。
「マカ…」
「お帰り、ナナオ。そしてハズミ、セツカ、ご苦労だったな」
いつものソファーに、マカがいた。
けれどその斜め向かいには、見知らぬ二人の青年が座っている。
「あの、こちらの二人は?」
「赤い髪の男は私の元同属、今は離属しているが和解したシキと言う。隣にいるのは人間だが胡散臭いコウガと言う」
「胡散臭いって…狂気が強いって言ってくれないかな?」
「同じ意味だろうが」
マカがじろっと睨むも、コウガは苦笑するのみ。
「えっと…」
「ああ、とりあえず座れ。話はそれからだ」
「うっうん」
マカに勧められるまま、マカの斜め向かい、コウガとシキとは向かい合わせのソファーに座る。
「さて…どこから話したら良いものか」




