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覆される都市伝説・【マカシリーズ28】  作者: 星群彩佳
隠された真実・暴かれし都市伝説の裏
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「うそ…」


そんなの、全然、知らなかった…。


「そもそもこのサイトにアクセスできるのは、人をイジメた人間だけ。しかも本人が望んで見ているワケじゃない。…いじめられている人間が、あえてこのサイトのことを教えるんだ」


「そっそれじゃあ…!」


「うん。キミが死に追いやった人達は、その死を望んだ人間の導かれによって、亡くなっていたんだ」


わたしは大きく眼を見開き、後ろにふらついた。


「そっそんなっ…だって、わたしはただ、運悪く読んでしまった人の所にっ…」


「ところがそうじゃなかった。マカが情報屋を使って調べたんだ。だから戻ろう? マカの所へ」


そう言ってハズミは再び手を伸ばす。


「でも…」


一度は断ったマカの選択。


今更選び直すなんて、調子いい話しなんじゃないだろうか?


「マカのことなら心配いらないよ」


そんなわたしの不安を見抜いたように、ハズミは優しく微笑む。


「言ったよね? マカは気に入ったモノにはとことん甘いんだって。ナナオのことを気に入らなきゃ、ここまでしないって」


「…ホントに…戻っても、良いの?」


「ああ。もしマカがヘソを曲げてたら、ソウマさんの店で一緒に働こうよ? 小物屋で働くのも、楽しいよ?」


「ふふっ…。そうね」


そしてわたしはおずおずと手を伸ばし、ハズミの手を握った。


「―よし。マミヤが今、キミを縛り付けているモノと戦っているから、早くここを出よう」


マミヤが戦っている?


…わたし、本当に自分の意思ではなく、他の何かに操られていたの?


全く記憶に無いことが、怖い。


ハズミは力強くわたしを引っ張り、闇の中を飛び始めた。


「きゃっ!?」


「ちょっとキツイかもしれないけど、ガマンして! 一気に駆け抜けるから!」


ハズミの声が、遠くに感じる。


やがて白い光が目の前に迫り、わたしは眼を閉じた。


 ドサッドサッ


「ハズミとナナオ、ご帰還~。マミヤはもうすぐかな?」


少年の声に驚いて顔を上げると、マカの寝室に来たことを知った。


「ここ…マカの寝室、よね?」


「いたた…。うん、そう。あっ、ナナオ。早くここからどこう」


ハズミに腕を引っ張られ、わたしは起き上がる。


どうやら敷布団の上にいたらしい。


その近くにはテーブルとノートパソコンが置いてあり、でも画面は不思議な赤い模様が浮かんでいた。


暗い画面に浮かぶ、真っ赤な模様。


それを間近で見つめる、一人の少年。


「セツカぁ、もうちょっと優しい出入口、作れなかったのかよ?」


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