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覆される都市伝説・【マカシリーズ28】  作者: 星群彩佳
出会ってはならない存在
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会話の内容は分からないけれど、二人は深刻な表情をしていることから、難しい問題なんだろうと思う。


「あっ、アイスティー、ありがとう」


ふとマミヤが気付いたように、コップを持った。


『いっいえ』


「自己紹介が遅れたね。俺はマミヤ、あっちはハズミというんだ」


「よろしくー。ところでキミの名前は?」


『あっ、わたしは…』


「ナナオ、だ」


『へっ…』


わたしが名乗る前に、マカが名前を言った。


『えっと…違うんだけど』


「わたしがそう決めた。お前にピッタリだろう?」


ピッタリって…あっ! もしかして!


『昨夜、わたしを七十点って評価したから!?』


「七十点…70でナナオ。マカ、暑さで頭やられたんじゃない?」


 ドガッ!


「うごふっ!」


マカの素早い裏拳を顔面に受けたハズミは、そのままイスから落ちた。


「相変わらず良いツッコミだな」


マミヤは感心しているのか呆れているのか分からない表情で、マカの向かいに座る。


「どうせ肉体はないんだ。なら肉体の名前に縛れることもあるまい」


たっ確かに肉体は無いけれど…。


だからと言って、わたしを見て付けた点数がそのまま名前になるなんて…。


「まあ良い名前だと思うよ。…でも一応聞いておくけど、キミには協力者はいるのか?」


『協力者?』


マミヤはふと真顔になった。


「キミの他に、同じようなことをしているモノは知っている?」


『いっいいえ。わたしだけよ?』


「…なら個人的なモノか。でもマカ、何でもかんでも内側に入れない方が良いよ。いくらこの部屋に結界が張ってあるからと言っても、完全に無事であるとは限らないんだから」


「マミヤ、お前ソウマに口うるさいところが似てきたな。だが平気だ。…今のところは、な」


「全く…」


マミヤは困り顔になって、腕を組む。


何となく居た堪れなくて、俯いてしまう。


マミヤの言うように、わたしは死をもたらす存在。


受け入れる方がおかしいのだ。


「だがそれを言ったらな、お前とハズミだって同じだろうが」


「…それを言われると、耳が痛いな。まあマカの同族の仕業じゃないことだけ、願うよ。あんまり身内に敵がいすぎるのもなんだし」



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