高校時代のクラブ活動
まひるは父親違いの義兄からプレゼントされたギターを時々ボロンボロンと弾きながら、(高校生になったらギターが弾ける部活をしよう)と心に描いた。
だけど内気なまひるは(でも、大丈夫かな…。入れるかな…)と、少し不安も感じていたが、義兄からもらったギターはまひるにとっては何より嬉しい宝物。
狭い家では思う存分弾く事は出来ないので、(やっぱりこのギターを弾くためにも部活に入ろう!きっと楽しくなるはず)と、否定的な気持ちを希望に置き換えて、(高校って…どんなところなんだろう…)と期待に胸を膨らませていた。
やがて、月日は流れて…
まひるは自宅から徒歩で約30分ほどのところにある高校に入学した。
まひるは高校1年の時から3年間、学級委員に選ばれた。
中学時代の内気な自分を変えるため、興味がありそうなものや楽しそうと思った部活は積極的に参加する事にしたのだ。
そのため、高校時代の3年間に、新聞部、放送部、軽音楽班やテニス部、ソフトボール部…と、気づくと5つの部活をかけもちして頑張る事になる。
新聞部では中学時代の経験が生かされて、とても楽しく校内新聞を作る事が出来た。部員のみんなと協力して作り上げた新聞が生徒に配られ、掲示板に張り出されるのが何よりの喜びだった。
放送部は、顧問の先生に「良かったら放送部に入ってみない?」と誘われて入部した。
主な活動は昼休みと放課後。
お昼は急いで食べないといけないので、放送室まで小走りで走ったり、教室に戻る時も大急ぎで、放送のある日はバタバタして忙しかった。
憧れの洋子先輩と一緒に火曜日の昼休みの放送を担当する事になったり、いただいたお便りを読む時はとても感動して、とても充実した部活動になった。また、放送では自分の好きな曲もかけたり、他のクラブの宣伝などもする事も出来るので、とても嬉しかった。
テニス部はクラスメートに誘われて入部した。
最初はラケットやスコートを買うお金もなくて諦めるつもりだったが、アルバイトをする事によってその悩みも解決した。当時大流行していたテニス漫画の影響もあって、週1、2回の部活日はとても楽しみだった。
ソフトボール部は、小さい頃から父や弟とキャッチボールをしており(いつか巨人軍(読売ジャイアンツ)に入りたい)と思っていたため、自ら志願した。早起きして参加する早朝練習が辛かったが、他校との試合の時はみんなの気合いもいつも以上で、そんな一体感や熱血感が大好きだった。
高校時代の部活で特に力を入れていたのは、今後のまひるの人生を大きく変える事になる軽音楽部だ。
最初で最後の義兄からのプレゼントのギターがまひるを歌の世界に誘い、今後のまひるの人生を変えていく事になる。