エピローグでプロローグ
おっす、オラふぁってぃりばー。
とんでもねぇ駄作だけど、良かったら見てくれよな!
彼はただひたすらに荒野を彷徨っていた。
枯れ果てた身体を引きずり、もはや一滴の血すら出ないひび割れた唇を震わせ、もはや何も見ることの出来ない濁りきった瞳に何かを映して。
縋るように手を伸ばし、掴み損ねてはまた彷徨う。
およそ朽ち果てた荒野では手に入りようのないもの、彼が生涯手に入れることの出来なかったものを必死に追い求めて。
だが彼は必ずやそこで手に入れなければならなかった。
恵みの雨すら与えられないこの場所こそ、自分の人生そのものなのだから。
終わりしか与えられないこの場所は自分そのものなのだから。
少しくらい、一度くらい救いが与えられても良いじゃないか。
求めては彷徨い、彷徨っては縋り、幾度と繰り返した後、彼は初めて歩みを止める。
瞳に光が与えられ、枯れ果てたはずの瞳からは涙が溢れる
とうとう見つけた、ようやく辿り着いたのだ、こんなにも美しい世界に。
やがてとうに限界を迎えていた両足が、彼の体を横たえた。
渇望の果てに彼は安らかに眠った。
後に残るのは荒野に転がる乾き切った肉塊のみである。