これはいつのことだったか
初めましての方は初めまして。私の他の作品を見ていただいている方は……こんにちは? じゃないですね、ありがとうございます。神ノ狼/真神と申します。
名前のフリガナを今更付け足しましたが、シンノロウであって、カミノオオカミではありません。呼び方は決まっておりませんので、そのままでも独自性のある呼び方でも構いません。好きなようにお願いします。
まだ1作品目が途中、というかまだまだ序盤なのに新作を投稿しているわけなんですが、ぶっちゃけると行き詰まってます。なので、心機一転新しいものでも書いてみようかな! と思いまして、手を出しました反省はしてません。
さて、この作品についてですが前回は“異世界転移”だったのに対してこちらは“異世界転生”です。みんなが 「あっ、またこれ系か」 と思うやつです。仕方ないですね。タイトル的にも 「あれ? なんか似たようなタイトルみたような?」 と気付く方もいると思います。スマホはないのでご安心を。(作者も深夜アニメを見て あっ…… となりました)
「やー、良い天気だなー!」
そんな能天気な声が響き渡る。
空は快晴。周囲を見渡しても雲ひとつない、まるで雲が消し飛んだような青空。そんな日に彼らはいた。
その中の一人を紹介しよう。彼の名前はユーテリア=リンクス=アウスレイ。辺境の街に生まれた貴族、歳は13、愛称はユート。そして、彼らがいるのは王立セントリア学園。王都セントリアのど真ん中にある、数多の騎士、魔導士を輩出した学園である。
彼はそこの学生。そのため、そこにいても問題はない。だが、周囲には片手で足りる程度の生徒と、恐らく学園にいる教師全員であろう大人達に、さらに生徒と教師の人数よりもはるかに多い魔物、従魔達がある一点を見ていた。
「そんな悠長なこと言ってる場合じゃないでしょ!?」
と、隣にいる赤い髪の少女が言う。彼女も同じ服装であることから同じ学園であろう。
それはさておき、今の彼らの状況を簡単に説明すると、現在、彼らのいる王都が絶賛襲撃にあっている。それも、大規模な賊というわけでも、他国からの侵略というわけでもない。未知の魔物が街の中に出現したのである。
教師以外の学園にいる者は本来であれば地下にある避難所に既に避難しているはずだった。だが、様々な問題が重なってそれが叶うことはなく、危険な目に合わせないがためにここに残ることになった。とは言ってもそこに残るということは、僅かでも助力しろということでもある。つまり、彼らは生徒でありながら一世一代の死地にいるといっても過言ではないのだ。
「にしても、ホントに暑わねぇ〜」
「先生……貴方もそんなこと言ってる時ではないでしょう……」
今度は教師陣が言った。
先に行ったのは若い女性教師。服装は多少露出しているが真面目に整っている。しかし、そこからムンムンと何かが漂っているように感じる。それは色気、もしくはエロスといったところか。
そして後に言ったのはこれまた若い男性教師。女性とは違って服装は真面目に着こなしている。言うなればクソ真面目。
そんなやり取りがあったものの、これは決して警戒を解いてやっているわけではない。恐らく生徒の緊張をほぐすためなのだろう。ただ、そんなやり取りの中で他の教師らは苦笑いしていたのだが。
「お二人とも、今は前に集中しなさい。でないと死にますよ」
「「……すいません、学園長」」
と、二人の前から声が掛かる。
この学園の長、と言う割には先ほどの女性教師と同じくらいの若い女性。それらしい威厳は無いものの、その立場があってか少なからず言葉には強さがあった。
そして、怒られる二人に情け容赦なく――
「生徒の緊張をほぐすためとはいえ、今、そんな冗談を言ってる場合ではありません。ユート君はともかく」
「「はい……」」
――本当に情けない姿である。さらっとユートも怒られたのだが、本人は一切気にしていない。
しかし、そんな中、とうとうそのときは訪れた。
「AAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA」
それは生物が出すとは思えない甲高い叫び。憤怒とも、怨嗟とも、憎悪とも取れる、聞いてはいけないと本能から拒絶させられる声。
そう、例の未知の魔物が行動を開始したのだ。
「くぅッ!?」
「うぅ……」
「なんだこれはッ!」
「気味が悪い……」
そんな声が生徒と教師、その両方から次々と出る。声が出なくても皆顔を顰めている。下手すればそのまま倒れた先生もいるぐらいだ。それも仕方がないことだろう。こんな声を聞いてしまえば恐怖が勝手に植えつけられ、身が竦む。むしろ、何も異常がない方がおかしい。
たった一人の例外を除けばだが。
「あぁ、クッソ! 頭いってぇ」
そう、たった一人。ユーテリア=リンクス=アウスレイただ一人だけ、あの叫びを物ともせず、しっかりと立っていたのだ。
「まともに立ってるの俺だけかよ……。仕方ない、まぁ先制攻撃ぐらいやっても問題ないよな! 行くぞ、ユキ、クロ!」
◇
これは長い長い物語の一部に過ぎない。
では、この物語を見返そうじゃないか!
書きたいこと書いたら前書きがちょっと長くなった、後悔はしていない。
と、まぁそんな感じで終わりましたが、これはあくまでプロローグ的なやつです。本編はちゃんと始まりますのでこの話はあくまで 「これからこんなことが起こるよ!」 と思っていただければと思っております。
これからこの作品を頑張って書いて行きますので、もう一つの作品と一緒に宜しくお願いします!
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※前に一度だけ誤操作で削除してしまったことがあります。その時はごめんなさい。