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よごれるからいや!

うーん昨日は何か悲しいことがあった気がするが深く考えるのは止めよう。

新しい朝が来たんだ今日を頑張ろう。


洗面を済ませウィッグを被り制服の身だしなみを整える。

大きな姿見の前でくるっと一回りして全体を確認してにぱっと笑顔を確認!


「オハヨ。君、結構気に入ってるよねソレ」


ギギギとゆっくり振り返るとうすら寒い物を見てしまったような表情をしたカレンが立っていた。

結構大胆な寝間着を着ているね。僕の事やっぱり女の子みたいだと思っているのかい?今に見てろよ?


「ああ、おはよう。ちょっと田舎に残してきた妹を思い出してただけだよ」


適当にごまかしてみるとふーんと僕への興味を失ったように洗面所に消えていく。絶対信じてないなこいつ。

とにかく昨夜毛布の中でバリバリ稼ぐ作戦を考えたので早く実践したい。

早めに出発できるように二人も起こしてしまおう。


まずはミズハからだ。起きるように声をかけるとうーんと嫌がる様に寝返りをうって可愛いパジャマから零れる双丘が覗いていた。これはいけない。身の危険を感じるし先にユキを起こしてミズハを起こしてもらうか。


ユキを起こすように声をかけようとしたところで肌色の肩と水色の謎のひもが覗いている。

こっちもまずいんじゃないか?と離れようとするとムクりとユキが起き上がった。

上半身は下着だけだった下半身も下着だけだった、可愛いおへそまで覗いている、


「……おはよ」

「アアオハヨウイイアサダネ」

言い逃れできない状況に焦ったところでまたパタリと倒れてもぞもぞと毛布に戻っていった。


僕は全力で逃亡を図ることにした。


「カレン!カレーン!」

「叫ばなくても聞こえてるわ」

「そうか、僕は先に朝食を取ってるから二人を起こして出発の準備をしてくれ」

わかったーでも一緒に食べればいいのにと聞こえてきたが今は退避が優先だ。


明日からは剣の練習でも始めようかな。うん女の子の朝は忙しいからね。


彼女たちが降りてきたのは僕が丁度朝食を食べ終わった時だ。

4人掛けのテーブルだし僕が残っていても邪魔にはなるまい。


「みんなおはよう」


「おはよ~」

「……おはよ。でも二回目」

「おはよう。もう一緒に食べればいいじゃない」

ユキの口から不穏な言葉が聞こえてきたが敢えてスルーして身を正す。

ごほんと咳払いをしてからカレンを出しにして無防備すぎる寝間着を注意することにした。勿体ないとか思ってないし。これからには必要なことだ。


「カレンは随分大胆な寝間着を着ていたけど昨日から僕も一緒に泊まることになったんだからお互い気を付けよう。明日からは朝、剣の訓練をして席を外すことにするから朝食は一緒に食べよう。」


カレンは真っ赤になって何か言いたげだったがそれもそうねと納得したようだった。ミズハはニコニコしているしユキは何やら考え込んでいる。二人に言ってるんだよ?わかってる?


「さて今日の狩り場だけど亜人種を狙いながら素材の取れる魔物も狩れる大森林の際まで行ってみよう」


「昨日の今日で大丈夫なの?」


「昨夜考えたんだけど試してみたい方法があってね。うまくいけば効率的に獲物を狩れると思う。素材の解体などもやっていかないといけないし、カレンのアイテムポーチに素材を入れてくれないか?」


「汚れるからいやよ。」

カレンから帰ってきたのは冷たい言葉だった。ほかの二人も困った顔をして首を横に振っている。

日用品が入っているから魔物の死骸を入れるのはやっぱり嫌なようだ。当たり前か。


「分かった、素材は僕が背嚢に背負って運ぶことにするよ」


「ちょっと待って。これパーティー用に用意したアイテムポーチよ、君が持っていてね」

最高級品の中の時間が止まるやつじゃないか。こんなもの僕に渡してしまっていいのか?

カレンは何か察したようでリーダーを信じないでどうするのと彼女達は笑っていってくれた。


やっぱり天使か。


しかしこんな高価なものを用意できるなんてやっぱり相当なお嬢様なのだろうか?




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