おかしい!
おかしい。
お菓子を食べている。みんなでおいしそうに食べている。僕も食べたい。
それはどうでもいい。突入前に準備した物資にあんなものがあっただろうか?
アイテムポーチがあるのである程度はあっても不思議ではないんだが何か引っかかる。
他にもおかしいことがある。
屋敷の中にも庭にも大量の猫がいる。迷宮突入時に一緒にいた奴だと思う。たぶん。
でも見ていると入れ替わっている。
迷宮にはいってもう結構な時間がたつが、誰も根をあげる様子がない。
カレンなんか三日ぐらいで帰ろうとか言い出すと思ったんだがみんな普通にしている。
僕はもうかなりまいっているのにだ!
リーダーとしてそれはどうかと思うので我慢しているのだがもう帰りたいのである。
家はここだけどとにかく帰りたいのだ。
大量の餌をもってヒカリが庭に出ていく猫にあげるのだろう。
あれれおっかしいぞー。そうか見える範囲にいる猫の3倍の量はあるんだ。
ちょっと様子をみてみるか。窓からヒカリを観察する。なんだか興奮するな。
普通に餌をあげてるな。猫にたかられている。ひっくり返った。ふむ白か。
だがちょっと待ってほしい。どう見ても多すぎる。しかも近くに開いてる四角い空間からどんどん出てきている。なんだあれは。
「みんな!集合!集合!」
おやつタイムを邪魔されたからかみんな不機嫌そうだ。なによ!とか言いそう。
「なんですか?にいさん」
また騒いでるのコイツみたいな目で妹がみてくる。最近冷たいぞ!
「あれ!ヒカリの近くから猫がどんどん出てきてるんだが?」
「何かと思ったらただの勝手口じゃない。」
カレン、それがなにか?みたいに言うなよ。寂しいだろ。
「……初日からあった」
そうかあったのかユキは物知りだね。
「んっひゃ…」
またスライムが胸元に入ったのかミズハ。肩に乗せとくのやめよう。動くたびに胸元に落としてるよね?
わざとかな?
「勝手口ってなにさ?」
なにさ?
「あそこから迷宮都市に繋がってるわよ?みんなつかってるし。」
報連相は?いったよね?カレンが言ったよね?
「なんで教えてくれないの?」
そっぽ向いてほっぺポリポリしてるね。都合が悪いって事だよね?
僕は家出した。
イラついたので迷宮都市の買取相場を崩壊させてやった。ざまあ!




