おにくいらんかね!
五人パーティになった僕たちは港町についていた。
街道の両脇にはいかにもおいしそうな屋台や食事処が並んでいて活気がある、
ユキのリクエストの魚を食べようかということになり店を探すと大きないけすのある料理店をみつけた。
ユキは普段あまり食べないのに赤い大きなハサミのモンスターを一人で食べていた。若干目の据わっていた。
みんなの分も頼んだらみんな無言で食べ始めてしまってちょっと怖い。
新鮮な魚を食べられて満足だったがやっぱり山育ちの僕はお肉の方が好きみたいだ。
素材を捌かなくてはいけないので肉を扱う店を探したのだが数が少なかったので悩んでいると。
「なければ自分たちで売ってしまえばいいんですよ。にいさん」
妹が天使のようなほほえみで僕にささやいた。可愛いな、
大丈夫だろうかと悩んでいるとふらっと戻ってきた妹が準備できましたと僕たちを引き連れてくいく。
屋台と目が虚ろなおっさんしかいないじゃないか。何ができるっていうんだ?
聞くと屋台を自由に使っていいということだ、こいつ魔眼つかっただろと思ったが、にぱっとされたのでにぱっと返した。やっぱり本家は強力だな。
どんな料理がいいかみんなで相談しているとミズハがお肉の塊を遠火で炙りながらそぎ取って食べる料理が人気だと教えてくれたので早速作ってみることにした。
オークの死骸に奴らの持っていた槍を突き刺して固定してみる、なんか残酷な見た目じゃないか?
カレンに頼んで包み込むように火の魔術で囲ってしまおう。
グルグル回して焼いていると肉の焼けたいい匂いがしてきて人が集まってきた。
客から見えないようにの炎で隠しているが亜人族の丸焼きはちょっと見た目がやばすぎた。
もう並んでしまったのでどんどん切り取ってミズハのにこにこスマイルで売り払ってしまおう。
最初の人にはサービスで高級品のソーセージと謎の丸い物体もつけてあげた。大サービスだ!
ユキには氷魔法で雪を作ってもらってはちみつをまぜて氷菓子を作って売ってもらおう。売り子は妹に頼む。
流石に長時間炎のコントロールは難しいのかカレンが汗を垂らしていたのでマナヒールで回復しながら頑張ってもらう。ミズハもなにやら冷たい水を売り始めたので大忙しだ、
半日ぐらいでオーク一頭売りさばけた。小銭ばっかりだがまあ我慢しよう。大事な経験は詰めたと思うしね
とりあえず衛兵が来たのでおっさんの魅了を解かせて撤収した。
やっぱりギルドの買い取りは偉大だということを悟った僕は自分で売るのをやめてこの土地のギルドに収めてしまった、しばらく買取が崩壊するだろうがゆるしてほしい。
そんなこんなでお金も溜まってきたのでいよいよ男物の防具を見繕おうとしたが今着ている制服より高級なものはなく僕の女装生活はまだ続くようだ。
目的も無くなってしまったのでみんなのご希望の水着を買って明日は海水浴に行くことになった。
だいぶ無駄な時間を使ってしまったがみんなの水着姿は楽しみなので来た意味はあったと思う。
みんな高回転で魔力を使ったせいか限界値が上がったそうだ、僕のマナヒールも変換効率が上がった気がする。