クリスマスのひみつのおはなし
もうすぐクリスマス。
めいちゃんのおうちでも、クリスマスツリーを飾りました。
キラキラ光る飾りがとってもきれい。
でもめいちゃんは、首を傾げました。
「サンタさんは、
どうしてめいちゃんの欲しいプレゼントが分かるのかな?」
めいちゃんは、じーっとツリーを見つめます。
「めいちゃんのおうちには煙突ないのに、
どうやって入ってくるのかなあ?」
すると、ツリーの上から小さな笑い声がしました。
「だあれ?」
「フフフ。ごめんなさいね、話を聞いたらつい笑っちゃって」
それはツリーのてっぺんにいたお星様でした。ようく見ると小さなお顔が見えます。
「笑うなんてひどいよう」
「ごめんごめん、じゃあお詫びに内緒でクリスマスの秘密のお話、教えてあげるわ」
お星様はそう言ってにっこりしました。
「秘密?」
「そう。さっきめいちゃんは、どうしてサンタさんに
欲しいものが分かるのかなって言ってたでしょう?」
「うん」
「それはね、私がお願いしに行ってるからなのよ」
お星様がそう言ったので、めいちゃんはびっくりです。
「えー!」
「クリスマスが近くなるある夜にね、
私は夜中にこっそりめいちゃんの欲しいものをサンタさんにお願いしに行ってるのよ」
「どうやってぇ?」
ふふふ、とお星様はまた笑いました。
「まずはこのツリーをね、ぴょんぴょんぴょーんって降りるの。
そしたらそこの窓を開けて、お空のプールにぴょぴょぴょぴょーんって飛び込むの。
そして、遠い向こうのサンタさんのお家まで泳ぐのよ」
「そこでめいちゃんの欲しいものをサンタさんに言うの?」
「そうよ」
お星様はにっこりしました。
「そしてサンタさんにお願いしたら、またお空のプールを泳いで朝までにお家に帰って来るの」
「へぇぇ~!」
「それから、私はクリスマスイブの夜になったら窓を開けるのよ」
えっへんとお星様は胸を張りました。
「そして窓の近くで『めいちゃんのお家はここよ~!』ってピカピカ光るの。
そしてサンタさんがプレゼントをくれたら窓を閉めて、またツリーのてっぺんに戻るの」
「そうだったんだ!だから煙突が無くても大丈夫なのね!」
「そうよ。私はいつもめいちゃんがいい子にしてるかなって見てるからね」
そこまで言うと、お星様はあくびをしました。
「ふあーぁ。そろそろ寝ないと、夜起きられなくなっちゃう。めいちゃん、おやすみね。クリスマスをお楽しみに!」
「うん、お星様よろしくね!」
めいちゃんが言うと、お星様は静かに眠りました。
めいちゃんはその後、こっそりとお星様に言いました。
「あのね、めいちゃんが欲しいものはね…ゴニョゴニョ」
さあ、クリスマスの日が楽しみですね。