プロローグ
ファンタジーを楽しみたい方に!
真夏の太陽が俺を起こした。
時刻は午前9時13分。お決まりの遅刻パターンはない。
何故かというと、今はわくわく胸躍る夏休みだからだ。そうはいっても、日付は8月25日。
あと、一週間しかない。自然とため息がでてしまう。
耳をすませば、外で無邪気に遊んでいる子供たちの声が聞こえる。それをかき消すように近所のおばさん達が、おしゃべりをしている。そして、エアコンの・・・、
ん?誰か俺の名前を呼んでるような・・・
「空人ーーー!!!」あぁ、この眠気をかき消す明るく朗らかな声は、俺の幼馴染の海だ。
そういえば今日は部活があったのか。外で俺のことを呼んでいる海に手を振り、ハンガーにかけ忘れた
制服を着て外へでた。
「もう!遅い!早くしないと蒼汰帰っちゃうよ?」
あぁ悪い悪い。。
「でました~、空人の全然気持ちが入ってない悪い悪い。」
こいつは桐林海。小さいころからの付き合いで非常に仲が良い。顔はまぁまぁだ。
「おい!」後ろからなじみのある声が。
「お前ら何秒俺を待たせんだ」
このとつぜん現れたイケメンボーイは、わが部活の貴重な部員である赤城蒼汰だ。
「違うよ~~!空人が寝坊したんだよ!ねぇ~空人く~ん。」
「こ・・・これには理由があってだな!俺はある王国の姫様を助けるために旅に出ていたんだ。」夢の中で・・・
我ながら、恥ずかしいが俺は本当にこの夢を見てしまった。
「ほ~お前にそんな勇気があるようには見えないが、本当なんだな?」
「あ、あぁ」
「じゃあ~そのお姫様はたすけられたんですか~」
「あっ!!、海、お前ぜってぇ信じてねぇだろ」
「それで、お姫様は助けられたのか?」
「それが、途中で目が覚めたんだ。」
「そっか、助けられるといいな」
「助けられるといいね~」
この二人は悪い奴らじゃないんだが、無邪気さを忘れているような気がする。
もっと人は無邪気さを持つべきだ。俺みたいに?ははは。
やっと着いたか。このくそ暑い暑さで来たばかりのシャツがびちょびちょだ。
「おい、なんか様子おかしくないか?」
「えっ?なにこれ・・・」
おかしいのは、海と蒼汰おまえらだ・・・・・
!!!!!!!!!
「なんだこれは?」
が・・・がっこうが・・・・
「魔王の城になってる~~~~~~~~」
「魔王の城になってる~~~~~~~~」
「魔王の城になってる~~~~~~~~」