表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
妹を庇って死んだ俺、辺境伯令嬢に転生する ~第四王子になった妹を迎えに行きますわ!~  作者: ふぃる汰


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

1/6

1話 妹を庇って死んでしまった……



 ……。



 …………。



「う、うーん……」



 ……ちゃ……!



 にー……ちゃ……!



「にーちゃ! ひゅーがにーちゃ!」



「うわっ!! なっなんだ!? 敵襲か!?」



「あっにーちゃおきた!」



「妹よりお寝坊さんとは、情けないですねにーちゃは」



「へっ……?」



 目が覚めると、そこはひどく眩しい真っ白な世界だった。

目の前には、オレの顔を覗き込む妹と……



「えっ……誰?」



「なつやまみかん! さんさい! ひゅーがにーちゃのいもーと!」



「いや美柑は知ってるから、元気に名前言えて偉いね……って、そうじゃねえ! そっちの女の人だよ!」



「あ、ワタシですか? ワタシは女神で~す。年齢は……ヒ・ミ・ツ☆」



「め、女神……?」



 何言ってんだコイツ、自分のこと女神って……絶対ヤバい女だな。確定演出。



「美柑、オレの後ろに隠れてろ」



「わーい! にーちゃとかくれんぼだ!」



「ちょっとちょっと、不審者扱いやめてくださいよ~。本当に女神なんですから。ここもほら、天国っぽいでしょ~?」



「天国って……」



 自称女神のヤバい女に言われて周囲を見渡す。

さっきは気付かなかったが、ただ白いだけじゃなくて地面が少しフワフワしているような……それに照明もないのに妙に明るい。

たしかにこんな所、来たことが無い。



「か、仮にここが天国でアンタが女神だったとして、なんでオレと美柑はこんな所にいるんだよ」



「そりゃ勿論、お二人とも死んじゃったからですよ」



 …………。



「へ? し、死んだ……?」



「夏山彪牙さん・享年15才、夏山美柑さん・享年3才……お二人は交通事故でお亡くなりになりました」



「おなくなりー!」



 その時、寝起きでぼんやりしていた脳みそがようやく覚醒した時のような状態になり、直前の出来事を一気に思い出す。

青信号を渡っていたオレと美柑の横から、信号無視のトラックが突っ込んできて、オレは咄嗟に美柑を抱きしめて……



「……トラックとぶつかった所までは覚えている。その後、どうなったんだ?」



「彪牙さんはトラックに弾き飛ばされて道路脇の標識に刺さって頭が真っ二つになりました」



「エグッ!? オレの最期エグすぎるだろ……!」



 ここが本当に天国というのなら本当に死んでるんだろうとは思ったが、まさかそんなエグい死に方をしていたとは……



「めがみさま、みかんは? みかんはどうなったー?」



「美柑さんは彪牙さんが庇ってくれたので直撃はしませんでしたが、道路に投げ出された後にトラックのタイヤでペチャンコになりました」



「うわあああ妹が轢き潰されて死んだとか聞きたくなかったー!!」



「あははは! みかんペチャンコー!」



「なんでお前は楽しそうなんだよ」



 とはいえ、じゃあ本当にオレと美柑は死んじまったってことか……



「はあ、これからどうすれば……」



「てんごくっておいしーごはんあるかなー? ひゅーがにーちゃのハンバーグとか!」



「オレのハンバーグはオレが作らなきゃ無いだろう」



「残念ながら彪牙さんはもう火葬されて骨になってしまったのでハンバーグにはなりませんねえ」



「いやオレの肉で作ったハンバーグって意味じゃねえから」



 まあ、一応地獄じゃなくて天国っぽいところに来れたわけだし、それなりに善良な市民のまま人生を全うしたってことなのだろうか。



「いや、全うはしてないか。人生半ばで唐突に終わっちまったもんな……」



「ひゅーがにーちゃ?」



 心配そうにオレの顔を覗き込んでくる美柑の頭を撫でる。

オレよりもむしろ妹の美柑の方が可哀想だ。

たった3才で人生が終わってしまった。



「お二人とも、まだ生きていたかったですか?」



「そりゃあな。90才で老衰とかじゃなくて15才で事故死だぞ。まだまだこれからだったよ」



「みかんも! ほいくえんでつくったどろだんごもっとツルツルにしたかった!」



「未練がかわいいなおい」



 天国、泥とか無さそうだもんなあ……てかこのフワフワした地面なんだ? マシュマロ?



「ではそんなお二人に、それなりに権限を持った女神であるワタシから新たな人生を授けましょう」



「新たな……」



「じんせー?」



「そうです、新たな人生です。お二人にはこれから、前世とは別の世界……異世界へと転生してもらいます」




————  ――――


面白かったら★とリアクションをいただけると執筆の励みになります!


————  ――――

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ