表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔眼の名門家の俺は、常時発動するタイプの魔眼のせいで平穏な学園生活を送れません!  作者: はーにゃ
5 執行人の魔術科指南

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

93/105

93 『無慈悲な閃光』&『冷酷なる雨音』vs『微笑む災厄』

「『第5階梯:雷:ミョルニル』!!」


ブリッツシュラークが『始まりの杖イニティウム・バクルム』の先端を俺達に向けて、ズガガガアン!と[カエルス演習場]の地面を抉りながら、巨大な青い稲妻の光線が飛来する!


相変わらずの破壊力だなぁ!!

さっと先ずはレグンが前に出て来て、『水精霊の魔槍ウンディーネ・ランケア』を前に突き出し、


「や~るぅ!!『第5階梯:水:ヴェレアプヴェーア』!!」


レグンを中心に、巨大な波打つ水の防護結界が真下からザヴァアアン!と出現。

正面から巨大な稲妻を受け止める!


ドゴオオン!!と言う音が辺り一面に響き渡り、青い光が波の結界を乱反射する。


「おいおい!流石だな!!レグン!まさか受けきれるたあなぁ!!『第4階梯:聖:ベシュロイニグング』!!」


俺の毎度おなじみ加速のバフ魔術だ。

こいつを2丁拳銃から計4発、ズガンズガンと自分2発、レグンに2発撃ち込む!

身体が白く明滅し6倍加速で、俺がブリッツシュラークに目掛けて縦横無尽に動く。


「で~もぉ!これ凄い威力ですね~!!?本当に『宝玉等級:トパーズ』でこれですか!?」


まだまだ青い稲妻と波の結界が争っている。

以前は、アストリッド師団長の『第6階梯』の魔術をあっさり突き抜けたのに、レグンときたら相変わらずだなぁ!!まだ余裕だとは!


「ちっ!へ~!!やるじゃ~ん、レグンっちいい~!!苛つくなああ~!!」


…ブリッツシュラーク、てめえがそれ程までに怒るとはな。


「ブリッツシュラーク!てめえ、俺を忘れてるぜ?『第3階梯:光:リヒトクーゲル』!!」


ズガンズガン!ともう何度も使い慣れ、幾度も処刑に使った光弾の魔術を乱射する!

終焉する星(フィニス・ステラ)』が強烈な威力の光弾を、『大嵐の星(テンペスタス・ステラ)』がフウウン!と旋風を纏う光弾がブリッツシュラークに目掛けて何発と襲う。


「レグっちさぁああ~!!ちょこまかとウザったいんだよねええ~!!『第5階梯:雷:メギンギョルズ』!!『第3階梯:雷:ドンナークライト』おお!」


っ!!ミョルニルを解除し、紅い稲妻の帯がブリッツシュラークの身体にシュウウンと腹に巻き付き、魔力と魔術の効果が倍増する。

その後、バチバチと青い稲妻の衣が纏わり、俺の光弾が全部稲妻で相殺される。


「ちっ!『宝玉等級:ダイアモンド』で全く効かねえのか!だが…動きは封じて…くそ、動けるのか!」


『第5階梯:雷:メギンギョルズ』でブリッツシュラークの野郎!動きが速い!

普通に走っているだけの癖して、俺の6倍加速に追いつけるのかよ!?


だが…まだリヒトクーゲルで撃ち込み続ける。

それで『第3階梯:雷:ドンナークライト』を解除できないようにさせ…!?


「甘いんだよねえええ~!!レグっちいい~!!『第5階梯:雷:メギンギョルズ』で一時的に他の魔術も放てるんだよねええ~!!『第4階梯:雷:ケッテンブリッツ』!!」


ちい!!雷の光の速さで、バチバチと荒れ狂う様に俺を追尾し連鎖する雷か!

避けても避けても、何処までもバシン!バシン!と追ってきやがる!




=====



『第5階梯:雷:メギンギョルズ』…紅い稲妻の帯が巻かれ、2つの効果が付与される。


効果1:体内の魔力に雷を流し込み、身体能力を大幅に向上させ、魔術の攻撃力、及び他の魔術効果を底上げする。


効果2:本来術者のコントロール下に置かれている魔術を使用している間は、別の魔術が使用が出来ない。

しかしメギンギョルズを発動中は、2つの魔術を同時使用を可能にさせる。

そして『第5階梯:雷:メギンギョルズ』はコントロール下に置かれている魔術としてカウントされない…。




=====



「私を忘れないでくださ~い!『第5階梯:水:クヴァールクライスヴェレ』!」


水精霊の魔槍ウンディーネ・ランケア』を回し、ブリッツシュラークを囲うように水の輪が出来上がり、輪からグシャアアン!と波が押し寄せ、ブリッツシュラークを飲み込む。


「ふふん!苦痛の魔力もあります!!そう簡単には抜け出せませんよぉ!」


ブクブクとブリッツシュラークを大波で動けなくさせてはいるものの、『第3階梯:雷:ドンナークライト』の雷の衣で完全には行動不能に出来ていない。


更に言うならまだ追尾の稲妻が消えず、俺からレグンの方向に向かっている!


「あらあらまあまあ!?やっば~い!?『基本剣術:応ノ壱:縮地』!」


瞬時に戦技を発動、瞬間移動で一回は轟く稲妻を避けるが、何度でも追尾してくる。

問題なのは、雷と言う属性上、戦技での防御が事実上不可能なんだ。

剣でも槍でも盾でも、受け止めるとそこから感電、大ダメージが入ってしまう。

だから回避しかないのだが…この『第4階梯:雷:ケッテンブリッツ』は対象に命中するまで何処まででも追い詰める!


俺の攻撃ではブリッツシュラークを足止めが出来ない以上、レグンの魔術で止めるしかないが…しかし、大波の魔術を発動中で維持しているレグンでは、他の防御の魔術を使えず、いつまでも追尾する魔術をレグンでは防げない。


「っ!!はぁ…はぁ…これは、やっば~い!?」


…くそ!

加速状態で動き、レグンの前に俺は立つ。

俺の魔術であいつの攻撃を防ぐなんて無茶がある!しかも『第5階梯:雷:メギンギョルズ』で威力も倍増…だが仕方ねえ!!


「レグン!俺の後ろに!『第5階梯:光:ゾンネルシュトラール』!!」


2丁拳銃から相手を確殺、焼き貫く事に特化した細い太陽光線をギュウオオオン!!と発射。

一応波で拘束されているブリッツシュラークにも目掛けてだが…。


追尾してくる荒れ狂う稲妻と、俺の太陽光線がぶつかる!

だが…


「クッソ!!『宝玉等級:ダイアモンド』と『宝玉等級:ルビー』2丁拳銃でも全く止められねえのかよ!俺の魔術だと!」


バシイン!とあっさり2本の灼熱の光線が稲妻に飲まれて、押し込まれる!


「ちい!!『大嵐の星(テンペスタス・ステラ)』には『第3階梯』の風魔術が同時付与されてるはずなんだがなぁ!?『第5階梯:光:ザンクトゥアーリウムレジデンツ』!!」


光の透明な聖域宮殿を、俺とレグンの周りにフウウン!!と作りあげ、受け止める覚悟をする。

荒れる稲妻が宮殿にぶつかり…僅かに受け止め、威力も減衰したが…あっさりバシイン!と割られる。

そのまま俺に稲妻が直撃。


「ゴボッ!?ぶはっ!?」


感電しそのまま大吐血する。

…やべえ、意識が朦朧しやがってる!


「レグルスさん!!?」


「…レ、グン、行け!」


速くしねえとブリッツシュラークめ…雷の衣で防御されているから、また魔術を放ってくるからな。


「…分かりました。『基本剣術:応ノ壱:縮地』!『閃牙槍術:壱ノ突:閃光突』!」


以前は、破壊力重視の戦技だったが…今度はスピード重視の攻撃戦技か…。

波で動けないブリッツシュラーク目掛けて『水精霊の魔槍ウンディーネ・ランケア』の刺突攻撃をフウウン!!と繰り出す。


「ウザったいな~。『第4階梯:雷:ブリッツヴェーエン』。『第5階梯:雷:ミョルニル』!!!」


「がはぁっ!!」


まさに刺突攻撃をしようとしたレグンを、バシインッ!と稲妻の突風が四方に飛び交いレグンを吹き飛ばし、感電。

思いっきり吹き転び、吐血している。


さらに俺に目掛けてミョルニル、巨大な稲妻の光線を再びズガガガアンと飛来してくる。


「レ、グン…!くそ、がぁ!」


レグンが吹き飛ばされ『第5階梯:水:クヴァールクライスヴェレ』の大津波も解除されてしまう。


「…終わりだねええ~!!レグっちいいい~!!」


ブリッツシュラークの怨嗟の声が響くが…俺は『終焉する星(フィニス・ステラ)』をしまい込み、『慈愛の星(カリタス・ステラ)』を引く抜く。


「はっ!舐め、るな、よお?『第3階梯:光:リヒトクーゲル』!」


右手に装備した『慈愛の星(カリタス・ステラ)』で俺自身にズガン!と撃ち込む。

最上位クラス連中に放った事と同じだ。


俺の傷を癒す。

まだ足らない、もう一発ズガンと撃ち込み回復。

動けるようにし、ダンと!地面を蹴り上げ、左側に跳び転がり、巨大稲妻を躱す。


ドゴオオン!!と背後で爆裂音が響き渡るが…


「レグン!起きろ!」


加速バフで動きつつ、『慈愛の星(カリタス・ステラ)』の魔銃で『第3階梯:光:リヒトクーゲル』をレグンにズガンと撃ち込み回復させる。


「起きました!!行きますよお?『第4階梯:水:ヴァッサークリンゲ』!」


レグンが飛び起き、『水精霊の魔槍ウンディーネ・ランケア』を振り上げる。

超音波振動で揺れ、切断力の上がった水の刃がヒュオオオン!とブリッツシュラークに迫り、直撃する。

だが…雷の衣で防がれる。


「っ!!あああ!!ウザったいなあああ~!!『第3階梯:雷:ブリッツシュネル』!」


雷の衣を纏いつつの神速の移動でレグンに突撃していく。

まるで雷を纏う砲弾のようにズゴゴゴン!!と地面を抉っていく。


「あらあらまあまあ!?怖!?『第5階梯:水:ヴェレアプヴェーア』!!」


再び波打つ防護結界をザヴァアアン!と音を立てブリッツシュラークの突撃を防ぐ。

そのまま互いに拮抗、睨み合い状態だ。


…相変わらず何で『第5階梯:雷:メギンギョルズ』でバフが盛り盛りのブリッツシュラークの攻撃をレグンは防げるんだかなぁ!?

俺が弱いみたいだろうがよお?


俺は『慈愛の星(カリタス・ステラ)』から再び『終焉する星(フィニス・ステラ)』を切り替える。


「ブリッツシュラーク!!俺を無視すんなよ!『第5階梯:光:ハイリッヒハイルクーゲル』!!」


『第3階梯:光:リヒトクーゲル』の超強化版とでも言えば良いんかねぇ?

聖なる救済の弾丸…ってな?

こいつの弾丸はゴミ屑でも血しぶきすら出ない神聖の光で焼き尽くす浄化の弾丸、汚れた心を浄め、楽に殺す。


…ゴミ屑共を苦しめることなく安楽死させるから、あんまり使いたくない魔術だがなぁ?


そのままレグンと睨み合ってるブリッツシュラーク目掛けてフウオン…、フウオン…とやたら静かな発射音で聖なる弾丸をぶち込む。


「っ!!レグっちいいい~!!何その魔術ううう~!!?どんどんあたしの雷の衣が削れていくんだけどおおお~!!?マジでウゼええ~!!『第5階梯:雷:タングリスニル・タングニョースト』おお!!」


ああ…来たかよ!そのイカれた魔術がよお?


…俺の方に『始まりの杖イニティウム・バクルム』を向けて、2頭の青い稲妻の山羊、超巨大なチャリオット(戦車)が再び現れる。

バチバチバチン!!と轟音を響かせて[カエルス演習場]をぐちゃぐちゃに荒らしまわる稲妻の自立戦車。

とんでもないスピードで突っ込んでくる!


最初の加速バフも合わせてどうにか躱し、聖弾を稲妻の山羊に向けてフウオン、フウオンと撃ち込み続ける。

だがチャリオットの猛烈なスピードと勢い、さらに山羊から発せられている雷撃が辺り一面を吹き飛ばしながら、行動を続けやがる!!


「ちっ!なかなか消えねえなあ!このイカれた戦車は!」


あの山羊め…俺の聖弾を簡単に雷撃で弾きやがって!!


だがな、俺ばかり狙ってていいのか?ブリッツシュラーク?

てめえ、大分雷の衣が消えかかってるぞ?


「無視しないでくださ~い!頭に血が昇り過ぎてて面白いですね!『閃牙槍術:弐ノ突:螺旋牙月』!」


水の結界の中から、シュウウン!!と回転を加えての破壊力重視の刺突の戦技がブリッツシュラークを打ち貫き、吹っ飛ばされる!


「っ!!ごヴぇ!?…い、痛い…。」


…ブリッツシュラーク、てめえ、あんまりなかったであろう、久しぶりの吐血と大怪我で呆けてやがるぞ。


だがこの稲妻の山羊とチャリオットは自立型、ブリッツシュラークの意識と関係なく暴れ続けるかよ。

未だに大暴れを続けながら、主に俺に向けてあり得ない速度で一々突っ込んで来やがるんだ!

加速のバフがなきゃ、とうに跳ね飛ばされているな。


「ブリッツシュラークさん!呆けて場合じゃないです!『第5階梯:水:レーゲンシュペーア』!」


レグンが『水精霊の魔槍ウンディーネ・ランケア』の先端をブリッツシュラークに向ける。

広範囲にかけて真上から雨の如く、大量の水の槍が降り注ぐ!


「…あ!ぐうう!!『第3階梯:雷:ブリッツシュネル』!」


バチバチと稲妻を纏い瞬時に雨の槍を避け、ズシャシャシャン!と槍の爆撃後が残る。

…だが、さっきの刺突攻撃でかなり戦意が失せてやがる。

怒りと憎悪で満ち溢れて我を忘れていたのが、久しい強烈な衝撃を受け、怒りが驚きに変わり…意識が現実に帰って来たんだろうよ。


また相手の足元を見ていて、だがそんな見下していた相手にしっぺ返しを受け、戦闘では負けるなんてあり得ないと、またもや高を括り自分の足元を疎かにしていた事を思い知った、ってところか。



「…『第6階梯:雷:トール』…。』



沈んだ顔で最高位魔術を発動。


「…っ!!?何だ!?この異常な膨れ上がる魔力は!!?」


何故か山羊のチャリオットが俺への攻撃を中断、ブリッツシュラークへとジャラジャラと駆け戻っていく。

ジジジジ…と言う静かな音と共に、強烈な閃光が発せれる。


そして…閃光からでてきたのは、燃えるように見える髪とひげのある長身で筋骨隆々、木材にも見える槌を持った青い稲妻の戦神が現れる。

バチンバチン!とそいつから音が轟き続ける。

そこに山羊のチャリオットもそいつにガラガラ!と辿り着く。


そのチャリオットに稲妻の戦神が飛び乗るだと!?

そのまま俺とレグンに向けて物凄い勢いで突っ込んでくる!


「…ありゃなんだ?あの戦神はなんだ?だが、レグン!あれを打ち破…っ!!」


急いで俺は左側に宙返りで瞬時にその場から離れた瞬間に、ズバアアアンっ!!と巨大な青い稲妻が飛んできやがった。

これは…『第5階梯:雷:ミョルニル』か!?


放たれた方角を見たら、稲妻の戦神が槌を振り上げていやがる。

あの稲妻の戦神めえ!!この巨大な稲妻光線を何発も連射して動けるのかよ!?


「って!またかよ!?」


「あらあらまあまあ…これは…やっば~い!?本当にやっば~い!?」


レグンも驚きと異常さに恐れおののいているが、また槌を振り上げてズガガガアン!と『第5階梯:雷:ミョルニル』が放たれる。


加速バフでゴロリ転がりどうにか避けるも、あの稲妻の山羊とチャリオットで荒れまわり動きやがる。

また、3発目、4発目と、高速移動しながら俺とレグン両方まとめて何度も何度も、稲妻光線を乱発、反撃を許さねえってか?


それだけじゃねえ!戦神が飛び乗ってからチャリオットが強化されてやがる!!

スピードが上がるだけならまだしも、山羊から発せられていた雷撃がより広範囲に広がり、より更に勢いよく避けなければ雷撃にぶつかる!




=====




『第6階梯:雷:トール』…槌を持った青い稲妻の雷帝神その者を召喚する最高位魔術。

自立型であり、槌を振るう度『第5階梯:雷:ミョルニル』が放たれる。

自身も高速で接近し、稲妻の槌を振う力技の白兵戦も行ってくる。

槌に当たれば、強烈な稲妻の奔流と大衝撃で、対象者は再起不能レベルまでになる。

更に効果として、この雷帝神を召喚中は全ての雷魔術が強化され、魔術効果範囲も広がる…。





=====




「ちい!!『第5階梯:光:ハイリッヒハイルクーゲル』!!」


「止まれ~!『第5階梯:水:シュトルーデルツヴァング』!!」


避けながら聖弾を撃ち込み続け、ジャラジャラジャラン!とレグンが超音波振動で鋭い刃の如く切り裂く、巨大な水の大渦巻を出現させ、戦神と山羊にぶつける。

だが…。


「レグン!避けろ!」


「分かっています!レグルスさん!!」


『第5階梯:雷:ミョルニル』を戦神がを放ち、稲妻光線と共に切り裂く大渦も吹っ飛ばし、雷撃を荒れ狂わせる山羊と共に突破される。


…ブリッツシュラークめ、顔を俯かせて何もかも投げ出したような諦観した顔をしやがって…。


あの戦神魔術を壊せないなら…媒介となっている『始まりの杖イニティウム・バクルム』をブリッツシュラークから吹き飛ばすしかない。

だが…先ほどの『慈愛の星(カリタス・ステラ)』は癒しを与えると引き換えに、大量の魔力を消費する。

もう…高位の魔術は放てる余力がない。


くそ、だからずっと遠くからリヒトクーゲルの光弾を杖に放ってるんだが、そうすると稲妻の戦神に、ミョルニルで消され、更には山羊自身の雷撃効果範囲が拡張された事により弾かれる。

それに気を取られると、高速突進で阻止されると共に攻撃に転じられどうしようもない。


…頼むしかないか。


「レグン。…暫くあの戦神と山羊、止められるか?」


俺より戦闘能力の高いレグンに足止めをお願いする。


「あらあらまあまあ!ひっど~い!!…お任せあれ!!行ってください!レグルスさん!」


「…悪いな。愛しい相棒!」


レグンがニヤりと笑い、『水精霊の魔槍ウンディーネ・ランケア』を構え直す。


「好きな人のために頑張りま~すぅ!!『第6階梯:水:コールガランツェ』!!」


超広大な水の輪が出現、輪の中から膨大な津波ように押し寄せる、大量の水の槍がズジャジャジャン!と乱射される。




=====




『第6階梯:水:コールガランツェ』…波の乙女「押し寄せる大波」コールガの名を冠した最高位魔術。

正に大波の如く押し寄せる無数の水の槍。

この魔術を放たれた対象者の目には、「槍」と言う名の荒れ狂う大津波にしか見えないだろう。

全ての水の槍は超音波振動で揺れ動き、切断力、貫通力が共に以上に高く、この大津波に飲まれれば激しくミンチにされ、原型は残らない…。

かつて王都近くでクラートに放ち、魔物の森を薙ぎ払った厄災級の水魔術。

この影響で、争い後の森に魔物が近づかなくなるほどの傷痕を残した。




=====




それが稲妻の戦神と山羊に飛来していく。

それを迎撃するためか、槌をグウンと振り上げ『第5階梯:雷:ミョルニル』で対抗する。


戦神がレグンの魔術に気を取られてる間に、どうにか振り絞って魔術を発動。


「『第4階梯:聖:ベシュロイニグング』!!」


更にもう一発自身に撃ち込み、通常時の10倍程の動きで加速し走る。

流石にここまでやると、身体が加速についてこれず、裂傷しまくり血だらけになっていくが関係はねえ!


ちい!!気づけばもう戦神がレグンの魔術を相殺しており、まさかのさらに気を引き付けるためか、稲妻の戦神と山羊相手に、白兵戦を仕掛けている。

効果範囲の雷撃と、山羊も戦神も稲妻で構成されているため、レグン自身も相当感電し、傷だらけだ。

それでも尚、水の刺突、水の斬撃と、攻撃しまくっている。


ここまで来ればもう、ブリッツシュラークを撃ち込める。

だが…、


「ブリッツシュラーク…てめえ!目を覚ませ!」


俺はブリッツシュラークの目の前まで来て、


「…ふえ?…レグっ…ち?ってごヴぇ!?」


呆けているブリッツシュラークの頭を…いつものように小突き、『始まりの杖イニティウム・バクルム』を取り上げ没収!!


魔術媒介が手から離れた事で、稲妻の戦神、山羊、チャリオットが消える…。

レグンも血だらけだが…どうにか立っているか…。

はは、まだ笑える余裕があるか…。


「…バカ垂れが。辺りがもう滅茶苦茶だぞ。…てめえ、俺を煽って人殺しを何ともねえと言っていたな。クラートと出会うまでは、まぁそうだったのかもな。身内以外本当にどうでも良いってよ。だがよ…。クラートと出会って、てめえは初めて人間の心を得られたんだろうな。だから取られて本当にショックを受けた。

口でしっかり言わねえとダメだろ…。好きならよぉ…。まぁ、まだてめえの事をクラートの奴は忘れてねえと思うぜ?脅せば良いんじゃね?散々恩を売ったんだから、早く返せ。その代価は…クラート、てめえだ!ってな?女たらしの野郎だしなぁ?まぁ、大方受け入れてくれんじゃね?ま、クラートの責任だから俺は知~らね!って感じだがなぁ?」


はぁ…ボケっと見開いた目だ。

…レグンのようなガキンチョみてえじゃねえの。

俺自身も自分の事で手一杯だったとは言え…もっと早くブリッツシュラークの苦悩に気づいてやれなかった事が悔やまれるなぁ…。


「…ぐす。…ふぐ。ふええ…。」


はぁ…泣いちまったかぁ。

しかもこいつもレグンの刺突で怪我をしてる。

仕方ねえなあ…。


慈愛の星(カリタス・ステラ)』を取り出し、リヒトクーゲルをブリッツシュラークに撃ち込み傷を癒した後、暫く頭撫でてやってわ!

もう…魔力ほぼ空だ、ちくしょう。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ