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魔眼の名門家の俺は、常時発動するタイプの魔眼のせいで平穏な学園生活を送れません!  作者: はーにゃ
4 七公爵家

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60 庶務 兼 風紀委員

 まだ4頭馬車の中にいる俺ら3人。

 あ~、帰るのが憂鬱です!

 今、あの2人起きておるんでしょうか?

 俺の自室で変な事をやってないよね~?

 また今日の深夜1時頃のように暴走されて、突撃ばっかりされたら、心がすり減りますよ!?


 如何せんスピカさん!

 あそこまで積極的に迫ってくるなんて、一体誰が想像つきましょうか!

 しかし…俺も好きでございますし、拒絶しないという約束をしてしまいましたからねぇ…。


 ノートさんですか?とっても可愛いです。

 俺の身体が気づけば2人を必要としている…なんて事でしょう!

 でもやっぱり限度というものがございます!

 …まぁ、流石に今日はエルナトもいるから平気だろう…多分。


「それでシリウス。ウェズン書記はどれ程の実力者なのだ?フローライト自身はノートに軽くいなされる程度でしかなかったが、2年の燦爛クラスに選抜されている以上、それ相応の実力は持っているのであろう?」


 既に幾つもの城下町を越え、そろそろ貴族街に入ろうというタイミングで、エルナトがシリウスさんに問いかけています。

 まぁ、俺も気にはなってはいたが、魔眼の効力で把握はしておりますれば。

 あの方、フローライトなどより数段上の実力を持っていますねぇ…。


「ふむ。流石に七公爵家の一つだけあり実力は高い。風の属性魔術を代々受け継ぐ家系だが、ウェズン書記は魔術師であると同時に、白兵戦の実力も相当なものだ。魔術媒介の鉄扇を使う。『宝玉部会:サファイア』、そして『宝玉階梯:サファイア』とバランスの取れた魔法戦士と言ったところか。ノートもそうだったが、称号がサファイアと侮り、燦爛クラスに所属している事を納得しきれず、歯向かってきた最上位クラスの面々を魔術と戦技で翻弄させて、何度も返り討ちにしている。

 …本来であれば魔物と同じく、称号エメラルドとサファイアの間には大きな差がある。

『ルミナス王国六大騎士団』の第3位である空中戦力の『蒼穹そうきゅう騎士団』は、幻獣との信頼関係が必要不可欠。空からの強襲、奇襲、魔術による高速飛行しながらの遠距離攻撃…。六大騎士団の中で最も高い技量が必要だからこそ、最低でも入団の条件が、称号サファイアなのだ。

 その辺りを理解しきれない者達に対処する、ウェズン書記も中々に苦労の絶えない人物だ。」


 ありゃりゃ、それは最初の怒りの態度は失礼だったなぁ。


「ううむ。私は王族だから歯向かわれる事はないが…そもそも納得できないにせよ、王族を覗けば、七公爵家という最大の序列にいる者に歯向かうとは…一体どんな神経をしておるのだ。貴族というものは。」


「えぇ~。エルナトがそんな一般常識を口に出すとは思わなかったよ~。」


 あやべ、ギロリと睨まれました。


「おい、クラート。お前、私が王族である事を忘れていないか?あぁ?」


「すすす、すいませんでしたぁ!!でもさぁ、エルナトって過激派でしょ~。だからさ、まさかそんな普通の事を言うのが信じられなくてさぁ。」


 あやべ、刀を持ち上げ始めた!!


「おい、クラート。先ずはお前の失礼な態度から強制してやる必要がありそうだな?この女たらしが!!」


「すすす、すいませんでしたぁ!!ていうか女たらし言うな!!」


 またもや変な漫才をしている俺ら…何やってるのでありましょうか?

 はい、俺が余計な事を言ってしまったのが原因ですね。


「…先ずは貴族街の権力争いが激しい事も関係しているのだろう。腹の探り合いに、水面下での争い、お互いに隙を見せれば背後から刺される。それ故に王都にはそのような事態を防ぐ為、ルミナス王族に絶対の忠誠を誓う七公爵家のみしかない。当然、領土の統治を怠らないよう、騎士団は派遣しているが…。

 しかしどうにもな。

 更に言うと、貴族の護衛や儀礼的な任務に当たり、気品と格式を重んじている、第5位の『紫苑しおん騎士団』の動きがどうにもきな臭い。役割上、ルミナス国の各地に点々と存在する貴族街に配置しているが…。

 まぁなんにせよ、その辺りの貴族の性が抜けないのだろうな。しかもまだ学生。

 だからこそ、七公爵家の威光が分からず楯突く事が多いのだろう。

 そこで2人の出番という事だ。魔眼持ちのクラートに、王族のエルナト殿下。両名であればそうそう楯突く事も難しいだろう。さらに2人共遥かに高い実力者。歯向かわれてもあっさりと叩きのめせるだろう。」


 えぇ~、マジで~?面倒くさいよ。

 シリウスお兄様!!

 うん?シリウスお兄様が何か難しそうな顔をなされていますねえ。

 は!まさか!俺を今この瞬時に闇でくるんで拉致するか考えておられているのですか!?


「…はぁ、クラート。お前に話すべきか…。魔術科指南4日目にな…グラオザーム家のレグルス公爵が、登校した今朝方に…」


「おいシリウス、私も話そうかと思ったが今はやめておけ。どの道、レグルスが登校したら本人から話すだろうさ。」


 …何だろうか?随分と暗い顔を2人共しているけど…。

 あの面倒見が良いレグルスが何かしたの?


「…あ~、まあそれにしても、俺も『紫苑騎士団』って、一番曖昧な役割の騎士団とは思っていましたけど…。これはまた面倒くさい事になりそうですねぇ。」


 何だかしんみりしていたらさ~、ちょっと話を挟んだぜ!

 どうですか?空気感を変える俺、凄いでしょう! 


「…ふむ。まぁ、今はその辺りは学生であるクラートには荷が重いから考えなくても良い事だが。現状は第4位の『翠玉すいぎょく騎士団』が調査中だ。」


 …ぅえ?あの騎士団の皮を被った…暗殺部隊がですかい!?

 怖いですよ!!


「ごほん。んでエルナト様よ。何でいつも同じ刀を持ち歩いているんだい?」


 …さらに話の雰囲気を変えるために気になっていた事を聞いてみましたよ~!

 だってこの人、20本以上もの刀持ってるって、あの忌々しい騎士科稽古の初日で聞いたからね!


「ん?桜花葉刃おうかはじんか?単純な話だ。一番最初に持ち使い始めたのが、このやや刃が薄く桃色の奴だからだ。綺麗だしな。何となく一番手に馴染んでいる。『宝玉等級:ルビー』とかなりの一品物だ。私の母上より譲ってもらったものだ。何なら会いにでも行くか?なぁクラート?」


 あやべ、さらに面倒くさい話になってきたかもしれねぇ~。










 さあて、ヴァールハイト邸へと無事にご到着だぁ!

 マジで大丈夫かなぁ…。


 玄関ホールは相変わらずの壮大さだぜ…。

 吹き抜けになった、開放的な玄関ホールに天井まで届く、巨大なアーチ状の窓と。

 磨き上げられた、白い大理石の床…。

 ここは学園都市ですかい?本当に。


 んで、現在エルナトと共に俺の自室に向かっていますけども…すぅ…緊張します。

 お願いですから、俺の部屋からは退出している事を祈るぞ!

 書置きにも、姉さんに会いに行くから、起きたら昼食を済まして各々の部屋に戻るよう書いといたからね!!

 ああ、昨日は銀細工のランプで廊下が照らされていましたが、今は15時頃。

 天井まで届く、巨大な窓からは、まだまだ太陽光がキラキラと廊下を照らしておりますなぁ!!

 でも俺の心はその真逆で鬱々としているんだよ!!


「クラート…今日の深夜は本当に何があったんだ…。冷や汗で凄いぞ?ノートは知らんが、物静かなスピカがお前を怯えさせるとは思わないんだが…。」


 めっちゃジト目と共に、何だか困惑している顔付きだぞ!!


「いやいや、違うんですよ!エルナト!!スピカの方がどっちかというとヤバかったんです!!頼むからもうお部屋からは退出していてくれ…?」






 さてエルナトと共に俺の自室にとうちゃ~く!!


「すう…何で俺の自室として用意されているのに、中に入るのがこんなにも怖いのだろうね!!?」


「はぁ…私もいるから、とりあえず開けてみろ。」






 さて、覚悟?を決めてドアをガチャリ!と開けようとしたんですが…


「〔ク、クラートはまだ帰ってこないかしら?も、もう少しだけ抱いてほしい…。〕」


「〔すう…はぁ…。うへへ…クラートさんの温もり~…。〕」




「「…………。」」


 …そういや、まだ何も食べてなかったわ。


「あ、あらあらまあまあ…。エ、エルナト…。俺、朝から何も食べてない事を思い出したわ。大食堂行かないか…?」


「…あ、ああ…。そうしよう。私も生徒会室で色々あったからな。うん。」


 お互い回れ右して、食堂に向かいま~す!!


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