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魔眼の名門家の俺は、常時発動するタイプの魔眼のせいで平穏な学園生活を送れません!  作者: はーにゃ
3 騎士科稽古

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30 騎士科稽古1日目 模擬戦

 数日間、下位クラス:ノワール【黒】、中位クラス:テール【大地】、上位クラス:シーエル【天空】、最上位クラス:リュミエール【光】これらの騎士科の指南をする。

 そんな騎士科が[カエルス演習場]に続々と入ってくる。


「やっぱり非常に人数が多いですねぇ…。少し場違い感を感じてしまいます。」


 俺の方に寄ってきて袖を摘まみながら、不安げな顔を浮かべているノート。

 ひええ!!?ち、近い!

 俺が恥ずかしい!


「ごほん。まあ1年500人の一般の生徒の中でも、騎士科は350人ほどいるからな。魔術科は50人程しかいなかったりと、平民出身だとやはり魔術自体に縁がないんだろう。だからこそノートの出番なんだ。彼らもきっと魔術を目にする機会が得られて良い経験になるはずだよ。不安を覚える必要はないと思うな。ノートの偉業は学園全体に伝わってるはずだから、ノートを目に出来て感動するんじゃないかな。」


 あ、あれ?ノート?ぽかんと目が丸くなっているよ?


「そ、そうですか。ありがとうございます…。」


 …照れて顔が赤くなっています。

 あらあらまあまあ…あはは、俺も凄い恥ずかしいな。


「あー…。まあ、俺たちの主な担当は上位クラスと最上位クラスだ。後はフォルカー団長もかな。そこまで人数は多くない。下位と中位クラスは、騎士団が担当する。」


 ま、この小っ恥ずかしい空気感を誤魔化したくてさ~、俺が入ってくる騎士科のメンバーを見据えると~?ふむふむ。

 そして魔眼でざっと入ってくる情報からだと、下位クラスでもぎりぎり、アメシスト級の魔物1体だけなら倒せるくらいの実力は持っているか。


 ふ~ん、曲がりなりにもルミナス王国一番の学園と言ったところかな。

 同じく騎士科を見ていたノートが言う。


「それにしても騎士科の皆さんは比較的士気が高いですねぇ。下位、中位クラスでもここまでやる気に満ち溢れているなんて凄いです。」


「確かに。ただ事前に騎士科には今日から『琥珀こはく騎士団』が来訪していてる事は伝わってたはずだ。自分たちに足りない部分を騎士団に稽古をして学べるんだ。フォルカー団長まで来ているとなればより士気も高まるだろう。しかも、ここにいる殆どの『琥珀騎士団』も『宝玉武階ほうぎょくぶかい:エメラルド』ばかりだ。」


 あらあらまあまあ…俺の言葉にノートは目を輝かせているではないですか~?


「そうです!!フォルカー団長は凄いんです!!士気が高まるのは当たり前ですよね!!……あ。あう…。」


 あら~元気一杯に語ったね!恥ずかしくなって、またすぐに俯いてしまったか。

 なのでノートの頭を撫でながら俺は言う。

 …うへへ、なにこのさらさらな銀髪の触り心地~。

 可愛いね~。 


「あっはっはっ!実際凄い人だったよ。実際のところ俺もフォルカー団長を目の前にしたときは、歴戦の威圧感でビビってたのが本当の所だったんだから。」


 あやべ、撫でられた事にびっくりして、ノートの顔が真っ赤になってしまったな。

 でも可愛いのでね?そのままなでなでしていると、エルナトが口を挟む。


「はぁ…。クラートとノート、騎士科の連中共が目の前に並び始めているのに、イチャつくのはそこまでにしてくれないか…。そら、これから『琥珀騎士団』の演説も始まるんだ。演説の後、フォルカー団長と私が軽く剣を交えて、私たち燦爛さんらんクラスの実力を騎士科の連中共に見せつける手はずになっている。お前たち2人がそんなだと、私の気も逸れる。下手に私がヘマをしたらどうしてくれるんだ?」


「「ご、ごめんなさい!!」」







 350名近い騎士科が[カエルス演習場]に並び立ち、フォルカー団長が全体に拡声させる緑色の水晶型の特殊な魔導具『翠玉水晶ウィリデ・ファーブラーラピス』『宝玉等級:エメラルド』を使い、演説を開始する。


「騎士科の諸君!!良く集まった!!私が『琥珀騎士団』団長のフォルカー・アーベントだ!!これより諸君ら騎士科を我ら『琥珀騎士団』が稽古、指南をする。諸君らも知っての通り、ここに私が直々に要請をし、1年の燦爛さんらんクラスにも参戦していただいた。クラート・ウンシュルト侯爵殿と、エルナト・ルクス・アラリオン・ルミナス第二王女殿下。そして特別講師として、『宝玉階梯ほうぎょくかいてい:ルビー』の称号を持つ魔術師、ノート・フォン・ヴァールハイト公爵殿にも来ていただいている。騎士同士の戦いだけでなく、対魔術師戦も経験出来る良い機会となるだろう。」


 そうフォルカー団長が演説すると騒めきだす騎士科。


「燦爛クラスって、確か6人しかいなかったよなぁ…。その人数だけで上流科の上位クラスと最上位クラスをボコボコにしたとか…。」


「ウンシュルトってあの魔眼持ちの名家だろ?実際あの場にいる侯爵、ずっと目が紅く光ってるし…。」


「でも貴族様だろ?噂だけで実は大した事は無いんじゃないのか?俺らはかなり厳しい訓練に明け暮れてるし。」


「…それよりもヴァールハイトって、入学式で祝辞を述べてた人でしょ?あの銀髪の女の子は妹さんとか?」



 とまあ何かと言いたい放題言われてる。

 こそこそと言ってるようだが、魔眼の効果で案外聞こえてるぞ~。

 時たま悪い言い方をする連中もいるし。


 って待て。

 誰だ、俺の事をウンシュルトの魔眼持ちと言った野郎は?ああ?ブチ切れるぞ?

 ちっ!俺はギロリと全体を見渡して睨みを利かせてやったわ。

 

 …あらあらまあまあ、少し静かになったかよ。

 情けない、それでも騎士科かよ?ああ?

 …まぁ、魔眼って非常に希少だし、しかも紅く不気味に光る眼って怖いもんだし。



「静粛に!!稽古の前に、これより私とエルナト殿下の手合わせから始める。諸君らには燦爛さんらんクラスの実力をその目に良く焼き付けるように!!それではエルナト殿下、どうぞよろしくお願い致します。」


 そうフォルカー団長がエルナトの方に向き合う。

 エルナトもまた向き合って、


「はい、よろしくお願い致します。」


 そう言って演習場に持ち込んでいた2本ある内の1つの刀を抜刀する。

 その刀はかつて入学式で初めて俺が教室に入ったとき、斬りかかろうとした物だ。

桜花葉刃おうかはじん』『宝玉等級ほうぎょくとうきゅう:ルビー』。

 刃が薄く桃色に輝いてる一品物。


 そうしてフォルカー団長もまた魔剣を振り抜く。

霊山魔剣れいざんまけん』『宝玉等級:ルビー』。

 両刃が浅葱色のやや緑味がかかってる青い巨大な大剣。


「「では、いざ!!」」


 そう言って剣での打ち合いが始まる。






 最初に動いたのはフォルカー団長。


「『基本剣術:応ノ壱(おうのいち)縮地しゅくち』!!」


 巨躯な体格に見合わない俊敏な動作でエルナトに接近する。

 そしてそのまま、


「『五山ござん剣術:山ノ弐(やまのに)下山間撃げざんかんげき』!!」


 大剣が鈍く光り、真上から重い上段斬りをゴウウウンっ!とエルナトに放つ。

 それに対して、


「『基本剣術:弐ノ防(にのぼう)空蝉うつせみ』!!』」


 瞬時に回転、残像を残して大剣の一撃を躱す。

 そのまま瞬時に、


「『日神剣術にちじんけんじゅつ参ノ型(さんのかた)日輪乱舞にちりんらんぶ』!!」


 刀が日の光に煌いて、ガアアアアアンっ!と、そのまま目にも止まらない速さで連撃の斬撃を行い、太陽風が巻き起こる。

 しかし、


「『五山剣術:山ノ参(やまのさん)山雨鏡花さんうきょうか』」


「っ!?」


 連撃で斬ったのは、まるで鏡に映ったかのようなフォルカー団長で、そこにはいない。

 いつの間にかエルナトの右に回っていたフォルカー団長が放つ。


「『五山剣術:山ノ伍(やまのご)屍山血牙しざんけつが』!!」


 グウウウンっ!!と、刃が赤い血に濡れたような光を出しながらの、とんでもなく重い刺突攻撃。

 しかしエルナトは冷静に戦技を放つ。


「『日神剣術:壱ノ型(いちのかた)旭日火輪きょくじつかりん』!!」


 足をドンっ!と踏み込み、そのまま真下から日の円を描くようにゴオオオオウっ!!と、刺突攻撃を跳ね上げ、フォルカー団長ごと弾き飛ばす。


「「……」」


 お互いがそのまま動かず、じっと見据えている。

 そして…。


「はっはっはっはっはっ!!見事!流石は『宝玉武階:ルビー』のエルナト殿下!!」


 そしてエルナトもまた、


「はい。フォルカー団長も非常にお強かったです。ありがとうございました。」


 フォルカー団長はそのまま告げる。


「いや、あのまま戦えば私が負けていただろうな!騎士科の諸君ら!!これで燦爛さんらんクラスの実力は分かっただろう!!では、これより騎士科の稽古を開始する!!」


 エルナトにあのままでは危なかったと言い、そのまま騎士科に向けて稽古の始まりを告げた。








 

ひええ!!そのままエルナトが俺らの方に戻ってきてますぅ!

やめて!切り裂きまないで!?


「ふぅ…。久しぶりの強者と戦えて私は満足だ。流石は数多くの団員達をまとめ上げてるだけあるな。」


 …ぅえ?ああ…おっと、被害妄想が出てしまいました~。

 しかし…特に汗もかいていないですね、エルナト様。

 どんだけ強いんだ、この王女様は…。


 ちなみにノートはと言うと……フォルカー団長の力強い戦いぶりに感動していたのか、目を輝かせております。

 うへへ、か~わいい!!


「流石はフォルカー団長です!!エルナト殿下の攻撃にも臆さないあの強さ!!凄い凄い!!…あ。」


 ああ!ノートは興奮した後にはっとして赤くまた俯いてしまった!

 うへへ、仕方がないなぁ~。


「いやぁ、実際にフォルカー団長は強かったぞ?エルナトの攻撃をあそこまでいなすなんて、流石は『琥珀騎士団』の団長を務められるだけは本当にあるよ。」


 まぁ…かなりの実力とカリスマ性に満ちてたからねぇ~。

 ノートの頭をなでなでしながら賞賛します。


 それにしても…ちっ、俺の魔眼に言及しやがった何処の野郎か…魔眼で実は目星はついている。

 騎士科の癖して騎士道精神はねえらしいなぁ…!?くそがぁ!!

 

「ふぇ!?はわわわ!?」


 おっと、怒りがくすぶってしまいましたわ?

 うへへ、撫でられた事にびっくりして、両腕がわたわたしてるねぇ。

 …可愛い。


「…だから、イチャつくなぁ!!稽古の始まりだぁ!!」


 エルナトに怒られて、



「「ご、ごめんなさい!?」」


 2人して謝った。

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