表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔眼の名門家の俺は、常時発動するタイプの魔眼のせいで平穏な学園生活を送れません!  作者: はーにゃ
3 騎士科稽古

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

27/106

27 騎士団

 あらあらまあまあ…もう夏。

 ルミナス王立学園にも長期の休みがあり、そろそろ夏休みが近づいている。

 いつものように、うざったい、と言うかそれ以上に暑くてたまらない日差しを浴びつつ、気怠い身体を起こす。


 ベッドのシーツなんて汗でびっしょりと濡れてて、正直に言って不快な感覚で嫌になってくる。

 一般生徒の寮にも立派な設備はあり、部屋の気温や湿度を快適に出来る魔道具ならある。

 例えばそこの!!壁に埋まっている手のひらほどの大きさの、滑らかな青い石の!!『空調石(ウェントス・ラピス)』『宝玉等級:アメシスト』!

 制服だって、特殊な魔術が付与されているので普通であれば、一般生徒だって夏場だろうが冬場だろうが快適に過ごせるはずなのにぃ!!


 俺はこのクソったれな魔眼のせいで、ポーション集めに必死なのと、あと!アトリア!!!

 あいつは毎回わざとやってるんじゃないかと思うほど俺のカバン『空間拡張学生鞄アーク・カリブルヌススコラ』を雷の魔術で吹っ飛ばしやがる!!

 そのせいで余計な出費が重なって、


「(―あああああああ!もう残りの金が…大銀貨6枚!!??―)」


 と財布の中身がどんどん削られていくのです!!

 そのせいでロクな設備や制服の魔術も使えず、毎回蒸し暑い中で過ごしているのだよ…。

 クソったれー!!俺は逃げたにしても侯爵の身分のはずなのにぃ!!


 ちなみに、あの2クラスとの混合試合で、ノート・フォン・ヴァールハイトは非常に高い評価をもらい、コンプレックスも消え、兄のシリウスとも仲が大分改善されたらしいわよ?

 良かったねえ!!全くねえ!!

 そのためか度々シリウスさんがさぁ~、1年寮区画の前で立っている事があるんだよね!!


「(―ウンシュルト。お前の言葉で妹は立ち上がる事が出来た。まさか…魔術の複数同時同時行使が出来るとは…。お互い上手い関係ではなく、私も妹から逃げていた事もあってそんな大それた才能があったとは、初めて聞いた。正直なところ、私自身が妹に追い抜かれそうになっている。

 ふっ。食事中にな、気まぐれで私の嫉妬めいた言葉を妹に言ってみたら、フォークを落として固まったままぽかんとしていたよ。それからというもの、妹とはよく話せるようになった。

 お前には本当になんとお礼をしたら良いか。―)」


 と度々訪れてはさぁ~?


「(―金欠?ああそうか。お前はウンシュルトから抜け出してきたんだったな…。あまり一個人に特別扱いするわけにはいかないが…妹という大恩があるからな…。ポーションでよければ幾つか譲ろう。あまり私もそして家族もほぼ使わないからな。それからウンシュルト家の仲を取り持つ事もやぶさかではないが…。―)」


 などと言って今俺の部屋には、サファイア級のポーションが幾つかとエメラルド級も幾つか分けてもらったんだぁ!!どうですか?凄いでしょう!!


 でも…まだ油断はできません!!いつあのお方が俺に牙を剥き、闇でくるんで拉致しようとしてくるか~、分からないからねえ!!?


 まあ、ウンシュルトの家問題については…


「(―家から逃げるくらいであれば、私にその紅い魔眼を下さいよ!!―)」


 レグンとは、どうにか俺も仲の修復をしたいかな。

 レグンは羨望の眼差しで見ていたけどさ、姉はどっちかというと俺の魔眼の効力であらゆる事を完璧に近くこなしてたから、ドン引きしていたな…。

 いや、酷くね?


 兄も2人、いるにはいるが…何を考えているのかさっぱりわから~ん。

 ぶっちゃけ凄い苦手~。

 なんか俺並みに色男~!って風貌してるけど~、俺みたいに遠慮しないでガツガツいくからね~。

 うざ、気色悪い!!


 ちなみに姉は既に独立してて、全く家族とは関わりを持っていない。

 そんな姉は国直轄の騎士団に所属しているんだよね!


 …何で俺だけ冒険者という気色悪い連中共に囲まれていなきゃならなかったんだぁ!!

 しかもよ!むしろ俺が奇怪な行動をしているかのように見て来るんですよ!?

 意味わからねえよ!!普通にしているでしょう!!


 話が逸れたけど…レグンも高位の魔術を使ってきたが、相変わらずやべえな、ウンシュルト。

 魔眼に拘らなくてももう良くね?

 ルミナス王国には、国直轄の6つの騎士団があるんだわさ。


 名前は…『ルミナス王国六大騎士団』

 等級順に騎士団が分かれているんです。


 第6位:『琥珀こはく騎士団』 

 主に王都での警備に当たってもいれば、王国中どこでも駆け付けられるよう便利な大都市に本部があるんだよ。

 その他、王国各所に点々と城郭都市、支部があってね。

 当然、荒事や魔物の襲来があれば対処に出向くしパトロールしているよ~。

 最も人数が多くて、一番活躍の機会を目にするのがこの騎士団だね。


 第5位:『紫苑しおん騎士団』 

 貴族の護衛や儀礼的な任務に当たってるよ。

 気品と格式を重んじてるんだって。

 あんまり細かい事が良く分からねえ騎士団だね。

 まぁ…6位が王国の民のために動くなら、ここは貴族のために戦い働く騎士団かな?

 …と言いたいのだが、実情は貴族の受け皿も同時に担っていて、結構複雑そうなのだよ~。


 第4位:『翠玉すいぎょく騎士団』 

 隠密、偵察を得意とする特殊な騎士団だよ。

 騎士団の皮を被った、『特殊部隊』『諜報機関』って感じ~。

 王都近くに本部があるんだよ。

 …装備が怖いのです。

 全身を、森や闇に溶け込ませる、というか完全に姿を隠す『消える薄衣エバネスコ・ヴェスティス』『宝玉等級:サファイア』を纏ってさ~、さらに足音を完全に消す、『無音の靴シレンティウム・カルケウス』『宝玉等級:エメラルド』でもう姿が見えません。

 さ~らに特殊な『毒』や『麻痺薬』を塗った短剣を装備、影から影へと音もなく移動し、敵の陣地の奥深くに潜入して、敵の指揮官を、毒のダガーで「暗殺」~、食料庫に火を放ち、「破壊工作サボタージュ」を行います。

 ダガー名まで『沈黙の刃(シレンティ・ラミナ)』『宝玉等級:サファイア』と怖いです…。

 …何でしょう?騎士団とは?

 まぁ…騎士団?らしく捕虜を無音で救出して、情報を持ち帰るんだと。


 第3位:『蒼穹そうきゅう騎士団』 

 グリフォンやヒポグリフと言った幻獣を乗り扱う空中戦力の騎士団だね。

 幻獣を育て、使役、訓練する大都市に本部があるよ。

 王宮守護で王都にも別に本部があるんだって。

 とにかく空をグルグル回って偵察、空からの奇襲…怖くね?

 後は魔術師団が開発した、魔術刻印の刻まれた長槍ランスの先端から『第3階梯』魔術の威力を放つ爆発や、雷撃、風の刃を放つ魔術が刻印されていて空からの遠距離攻撃。

 この槍の名は『射撃の魔槍(サギッタ・ランケア)』『宝玉等級:サファイア』なんだってー!

 さらにやばいのが、投擲用の魔槍ジャベリン、これを背中に何本も、小型の槍を背負ってやがります。

 これを投げつけると、敵陣の真上で炸裂して~、魔物や敵陣を爆裂攻撃…。

 このジャベリンは『投擲爆裂(ヤケレ・フラルゴ)』『宝玉等級:エメラルド』…。

 は?なにこの頭のおかしい狂った騎士団様は?


 第2位:『紅蓮ぐれん騎士団』 

 最前線で敵を殲滅する事が任務だぞ!超攻撃的な騎士団だ!

 騎士団と言えばこれ!!を体現した地上で大暴れするヤバい奴らだ!

 高ランク帯の魔物も倒すのもあるけど…他国からの進行を防ぐ役目もあるね。

 国境線近くに大城塞都市があって、そこに本部があるぞ。


 第1位:『金剛こんごう騎士団』 

 王や王族を直接護衛したり、紅蓮騎士団でも対処が難しい直面に出向く…化け物の近衛騎士団です…。

 どうやら今は7名のみらしいけど、選りすぐりの実力者…と言うか天災級です。

 まぁ…見たこともないけど。

 ただ殆ど王宮から出張って来る事態なんてないからねぇ。

 正体が不明である意味で一番不気味だぞ?

 

 ただこの騎士団が動くと言う事は…このルミナス王国が相当マズイ状態と言う意味でもあるからねえ?




 基本はねぇ~、順位の高い騎士団には『宝玉武階ほうぎょくぶかい』が高い者じゃないと入団が出来ないんだわさ。

 ああ…そうだねぇ、例えば3位の蒼穹騎士団は『宝玉武階:サファイア』が最低条件だ。


 まぁ確かに『宝玉武階』が高い者ほど順位の高い騎士団に所属しているんだけど、『宝玉武階』が高い者でも6位の『琥珀騎士団』に所属している者が多いんだわ。

 なにせ、活動が一番分かり易く、活躍場面も多いからね~。

 『琥珀騎士団』には『宝玉武階:サファイア』の称号を持つ人はいるよ。


 そして…2位の『紅蓮騎士団』は、『琥珀騎士団』の超上位互換と言ったところだね~。

 所属しているのはそりゃあ、ただ1人、団長を除いて『宝玉武階:ルビー』しかいないさ。

 国境を守り、天災級の魔物を葬らないといけないからねぇ!?


 1位の金剛騎士団は…『宝玉武階:ダイアモンド』しかいないんだけど、ダイアモンドの称号って実はたったの1人で数千を相手にして叩きのめせる、まさに「一騎当千」のもう恐ろしい人達だよ!!俺4人ほど知ってるから!!そのダイアモンドの称号の恐ろしい奴!!

 1人は誰かって?アトリアのおバカだぁ!!もう1人?俺らの燦爛クラス担任のリゲル先生。

 後は…俺をいつ闇にくるんで拉致しようとしてくるか分からない、シリウスお兄様!!


まぁ…『宝玉武階:ダイアモンド』の者でも多少の強さの誤差はあるらしいけど…武装、『宝玉等級』の武具で変わるくらいか?


 ちなみにエルナトは戦闘狂過ぎるのと、実力も『宝玉部階:ルビー』と、金剛騎士団の護衛を必要としないよ。

 一々金剛騎士団が来ていたら大騒ぎになってしまうよ!


 もしエルナト以外の王族の、学園やお出かけ、或いは政治・軍事・財政を司る仕事で王宮から出る場合で護衛に付くのは、王族直下の『王宮近衛師団』と呼ばれる方々かな?

 最低でも称号は『サファイア』が必要な騎士団とは、指揮系統が別なんだと。



 …長すぎて頭に入らない?知るか!!頑張りなさい!!



 そして俺の姉、オスカー・ウンシュルトが所属しているのが、紅蓮騎士団なのだが…団長を努めているらしいんだ…。

 そうさ!知っている4人いる最後の1人は姉だよ!!

 …やっぱりそんなに優秀な家系なんだから魔眼に拘るなってぇ!!


「ああああ…。暑くて余計な事を考えてるな。さっさと登校しないと!!ってか、今日もまた一段と騒がしいな。シリウスさんが来た感じ…という騒がしさじゃないな。」


 凄い大勢の何かが通ってるような…そんな騒がしさだねぇ。

 支度をして寮を出て歩くと、ああ!な~るほど!原因が分かりました!


 学園に『琥珀騎士団』が来ていたからなんですね~。

 当然全員来たわけではなく、最も数の多い琥珀騎士団の一部が指導、稽古と言う名目でやってきたのだろうけどさぁ。


 そうすると…騎士科辺りに指南をしに来たという感じでしょうかねぇ。

 一部、『宝玉武階:サファイア』並みの強さを持つ、実力者も魔眼でさっと確認がとましたわ?。

 そんな事を思っていると、声をかけられました!誰でしょうか!?


「ごきげんよう。クラートさん。凄い数の騎士団の方達ですねぇ。騎士科の方達への指南をしに来られたのでしょうか?」


 あらまぁ!?ノート・フォン・ヴァールハイト様!!

 スカートを摘まんでの、いつもの優雅な姿勢でございますぅ!

 くうう!!眼福です!!


 学園内に入っていく騎士団を見ながらさぁ…。


「あらあらまあまあ。おはよう。確かに中々見ない光景だよなあ。凄い圧巻な景色だ。それにしても、こんな場所で会うなんて珍しいな。いつもは教室で会うのに。騎士団の人達を見に来たのか?」


 そう質問するとですね、ノートは急に慌てふためき出すんです!


「え!?あ!?いえ、そのぉ…。そ、そうなんですよ!!ええ!本当に珍しい光景ですから見にきてしまったのですわ!!??」


 めちゃくちゃ両手をわさわさ振りながら、すごい興奮している…。

 …最近、距離が急接近してるの。

 ちょっと…その…まぁ、青春って良いですねぇ!!?

 あわわわ!?俺も動揺していますのです!?


「あ、ああ。そうなんだな。別にそんな慌てるような事でもないだろう。騎士団なんて学園にいる最中は中々お目にかかれない存在だしな。」


 俺もさ!?ちょっと取り繕ってしまったよね!?これが陰キャって奴ですか!?

 ああ!ノートはふぅ…と胸に手を当てて落ち着かせてしまっております!

 そんな姿に俺は苦笑しつつ、…いやそういう風に取り繕ってるだけだよ!?悪いね!!


「まあ、せっかくだ。この光景を楽しみながら、教室まで行こうか。くっくっ。それにほら、周りを少しだけ見てみなよ。かの有名な『静謐なる支配者』までも見れた一般生徒が興奮してるぞ?まさかこんな所で二つ名持ちにお目にかかれるなんてそうないからな。」


 俺がさ?そう言うとさ?はっとしたように、余計に顔を赤くしてしまって…。


「からかわないでください…。」


 …別にからかってないよぉ。

 俺もただ恥ずかしかったのお…。

 ノートがさ?指をもじもじさせながら…一緒に教室まで歩きました…。

 青春謳歌!!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ