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魔眼の名門家の俺は、常時発動するタイプの魔眼のせいで平穏な学園生活を送れません!  作者: はーにゃ
2 混同試合

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24 クラス混合試合 独白

 ノートの逆鱗に触れたフローライトが叩きのめされてる最中、もう一方ではエルナトが2人の侯爵を相手取っていた。


「…さっさとかかって来い。お前たちも、あの屑に呼ばれて応じたのだろう?ならばお前たちも腕に自信があり、私とノート、燦爛さんらんクラスに屑を含めて3人で挑むと言う愚かな選択をしたのだ。多少は私の剣術に耐えてもらわねば困る。もし途中で情けなく転げまわるなどしてみろ。私とノートを侮辱したと判断し、二度とまともに口が開けん程度には徹底的に叩きのめしてやる。」


 そう刀の先端を相手に向けつつ、エルナトから逃げるという選択を2人から奪う。

 エルナトが持つ刀は一ヶ月前にクラートに斬りかかろうとした物とは違う。

宝玉等級ほうぎょくとうきゅう:ダイアモンド』の一品。

 その刀の名は『紅焔閃火こうえんせんか

 刀身が全体にかけて紅く、炎のように煌いてるのが特徴だ。


 そのルミナス王国の国宝、その刀匠が作りあげた業物を目にし、2人は固唾を飲み怯えが走る。

 しかしエルナトの言葉と闘気に当てられ、逃げ出す事も出来ない。

 最早、玉砕覚悟で挑むしかないのだが…


「え、エルナト・ルクス・アラリオン・ルミナス第二王女殿下!!わ、私です!先ほどあなた様にお声をかけさせていただきました、シルヴァン・シュラハトでございます!!覚えていらっしゃいますよねぇ!?」


 それなりの等級の聖剣と大きな聖盾を持つ、まさに聖騎士と言った風体だが、みっともなく狂乱して喚く様は滑稽極まりない。

 それに対しエルナトは、切っ先を向けつつ相手を見据えたまま答える。


「ああ。確か、愚かにも私に媚を売っていたな?一応、強者という可能性も考慮し顔だけは頭の片隅に入れておいたが…今の滑稽な発言でお前の顔を今すぐにでも忘れたい気持ちになっているぞ?どうか失望させないでくれ。それともあの屑がノートに語っていたように、お前も私が女である点で楽観視でもしていたのか?…だとしたら、本場の戦場であれば即、お前の首と胴は泣き別れにしている所だが?」


 そう言うとシルヴァンはより一層怯え身体の震えが止まらなくなっている。

 エルナトはシルヴァンから目を離し、もう一人に目を向ける。


「お前はどうだ?屑と同じく魔術の媒介となる魔剣を持っているようだが。魔術と剣術を使う魔法剣士と言ったところか?少しは楽しめそうか?」


 そうエルナトが目を細めつつ言うと、


「わ、私は、ベニトアイト・ハイスと申します!!お、お会いできて光栄でございます!!そ、その通りです!!炎の魔術と基本剣術を扱います!!」


 冷や汗をかき、狼狽しながら答えるベニトアイト侯爵。

 珍しくもただの騎士、剣士だけでなく、魔術を使える魔法剣士。

 そのような者は国でも非常に重宝される。

 それ故、魔法剣士という一点でどうにか、少しでもエルナトに手を抜いてもらいたいのだ。

 しかし…


「先ほども隣の愚か者にも告げたが、戦ってすらいない相手の名などどうでも良い。強ければ覚える。弱いなら切り捨てる。だが魔法剣士か。少しは楽しめそうだな。精々足掻いて見せてみろ。」


 その言葉に絶望の顔を浮かべるベニトアイト。


 …エルナトにとっての価値感は強いか弱いか、その2つだけだった。

 名前は戦いの副産物でしかない…そう今までは思っていた。

 この学園一ヶ月で沢山の事を学び変わったことが本当に多い。

 先ほどは名はどうでも良いとは言っていたが、実のところ、最初に媚を売ってきたシルヴァン・シュラハトという名前はきちんと覚えていた。

 燦爛クラスでクラスメイトと共に過ごし、リゲル先生には何度も蹴飛ばされ、そして…戦いだけが全てではないと学んでいたのだ。

 なぜ戦いばかりで、各個人というそれぞれの個性をきちんと見ようとしなかったのか…。

 燦爛クラスの面白い個性豊かなクラスメイトに当てられ、エルナト自身も内心ではかなり楽しい日々だと感じていた。


 だからこそ、それぞれの個性を大事にし始めたエルナトは、シルヴァンとはどんな人物なのかを知ろうとし、言葉ではいつものように切り捨ててはいたが、顔と名前をしっかりと一致させ覚えていた。


 故に…フローライトと言う屑にほいほいと腰巾着としてくっついて来たシルヴァンには心の底から落胆した。

 大事な幼馴染とも言うべき、ノート・フォン・ヴァールハイトを侮辱しているフローライトを何も止めもせず、傍観していた事実が許せなかった。

 こんな奴の事を私は知ろうと、覚えようとしていたのかと。

 シルヴァンが既に中身が欲でいっぱいな屑だと自分の中で確定した後は、シルヴァン含めベニトアイトと名乗った奴らがどこまで実力があるのか、それくらいしかもう頭にない。

 いや、燦爛クラスのクラスメイト達がとても個性的で楽しかったからこそ、3人が下種共だと分かったときは怒りと共に、虚しい気持ちで溢れていた。

 その虚しさを戦いで埋める、それに集中する事で精神を静かに落ち着かせている。


 …もう考えるのはお終い。

 目を開き、切っ先を向けたままエルナトは告げる。


「来ないのであれば私から斬りに行こう。覚悟しておけ。グロワール【栄光】の本当の実力をこれからお前たちの身体に教え込んでやる。

 すぅ…『基本剣術:応ノ壱(おうのいち)縮地しゅくち』!」


 爆発的な脚力で瞬時に2人に接近。


「『基本剣術:祖ノ壱(そのいち)一閃いっせん』!!」


 光の速さで居合切りの横薙ぎの斬撃。

 エルナトの戦闘が開始された。



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