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魔眼の名門家の俺は、常時発動するタイプの魔眼のせいで平穏な学園生活を送れません!  作者: はーにゃ
2 混同試合

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19 クラス混合試合 『微笑む災厄』『無慈悲な閃光』

「んで、一応聞いとくがブリッツシュラーク。その魔杖の等級は?」


 レグルスが自身の持つ拳銃タイプの魔銃を、トリガーに指を引っ掛けくるくると回しながら問いかける。


「う~ん?『始まりの杖イニティウム・バクルム』『宝玉等級:トパーズ』だよ~!!レグっちは~?」


 アトリアがさも当然かのように答え、少しレグルスを覗き込むように聞いてくる。


「はぁ…。安心した…わけじゃねぇな。てめえはそれで災厄を毎回引き起こすんだもんな…。俺も同じく『始まりの星(イニティウム・ステラ)』『宝玉等級:トパーズ』だ。念のため『灯火の星(ルチェルナ・ステラ)』『宝玉等級:エメラルド』も用意しておいたが、クラートとスピカの一戦を見ていたら、これは危なさそうだからなぁ。さっきのアルバスとか言う奴は『宝玉等級:ルビー』の魔杖を使ってたみたいだがな。まあ、スピカの魔術媒介となってる『極冠きょっかんの魔眼』自体も『宝玉等級:ルビー』と同じレベルであの圧倒ぶりだからな…。

 俺らが教育するという特別授業でもあるわけで、等級の高い魔銃を持ってきたら殺しかねねえよ。」


 少し目をつむり、レグルスは考え込むように答えた。

 そして目を開けてローズクォーツの方を見つめレグルスは言う。


「…とは言え、あんまり油断はするなよ。ムート侯爵と言えばバフ系にそして盾や守りと言った、後方支援を得意とする家系だ。俺ら燦爛さんらんクラスの強さを目の当たりにして、ただビビるだけじゃなく、少しでも勝率を上げるために先生に進言できるだけの肝っ玉の強さと観察眼も持ち合わせてやがる。

 あいつが呼び寄せた、パール、エスメラルダって奴も気になる。…アルバス程度だと思って突っ込んだりすんなよ?」


 そういつまでも覗き込んでくるアトリアに目を向けて忠告する。


「レグっちは本当に慎重だねぇ~!やっぱり裏稼業の性かな~?でもまぁ~?全員軽く~?さらりと実力はどんなもんか眺めたけど~、面白そうなのはいなかったね~!!だから~、軽く吹っ飛んでもら~う!!」


 レグルスから目を離した後、アトリアは目の前のチームを興味なさげに見つめて、相変わらず大きな魔杖をぐるんぐるんと回して遊んでいる。


「それに~?クラっちとスピカっちの持つ魔眼を~、罵った奴もいるでしょ~?ちょ~っとだけ?かち~んってしたからさぁ~?やっぱり全員まとめて吹っ飛ば~す!!」


 レグルスは物騒な事を言うアトリアの方を見る。

 魔杖を弄び、緊張感のない事を言っているアトリアではあるが、その実、相手に興味のない目をしていると同時に、静かな怒りがあるのを感じた。


「…落ち着けブリッツシュラーク。その辺りも矯正してやるのも今回の特別試験だ。私怨で暴れたらリゲル先生に叱れるぞ。

 まぁ確かにムート侯爵含めて全員大した事はない。が、警戒は怠るな?」


 そうレグルスが宥めるとアトリアもピタリと魔杖を振り回すのをやめて、少しレグルスに目を向けながら、


「…レグっちは本当によく周りを見ているねぇ~。いつも怒ってるけど~、こういう時はきちんと止めてくれるよね~。…そうだね。うん!!冷静になった~!!ありがと~!!レグっち!!」


 満面の笑みを浮かべたアトリアを見て、レグルスは少しふんっと鼻を鳴らしながらも一安心した。

 そして改めて首と肩を回し、


「そら、行くぞ。ブリッツシュラーク。」


 そしてアトリアもまた機嫌を直して、


「うん!!早く終わらせて~、美味しいものを食べた~い!!」



 そして2人が[ヴィクトル演習場]の真ん中辺りに立つ。



「お二人の事はよく存じ上げております。かの有名な『微笑む災厄』に『無慈悲な閃光』にお会いできて光栄ですわ。一応名乗らせいただきます。ローズクォーツ・ムートと申しますわ。そして私の信頼する2人の内1人目、パール・リヒター侯爵。」


 ローズクォーツが優雅に制服のスカートを摘み、少し頭を下げて名乗る。

 さらりとした薄い桃色の髪がより上品さを際立たせ、それと同時に掌を上にし、隣に立つパールという女子生徒を紹介する。


「初めまして。お二方…。改めましてパール・リヒターと申します…。」


 真珠色の髪色が特徴のミステリアスな雰囲気をまとわす少女が、手を重ね軽く頭を下げる仕草をする。


「そしてこちらが、信頼できるもう一人…。」


 反対側に立つ金髪、エメラルドのような緑色をした女子生徒。

 カツカツと少し前に出て、


「エスメラルダ・ロルベーアと申しますわ。先ほどの一戦目のようにはいきませんわよ?」


 胸を張り上げ、高らかに名乗る。


「エスメラルダ?失礼ですからあまり挑発する真似はよしてくださいね。」


 そうローズクォーツがチラリとエスメラルダを見ながら宥める。

 その光景を見たレグルスは改めて「(へぇー)」と感心する。

 ローズクォーツを真っ直ぐ見つめ、


「先の戦いを見て尚その気品ぶり…。正直に感嘆している。

 知っての通りだ。俺はレグルス・アフ・グラオザーム。少しは持ち堪えてくれよ?」


 レグルスがローズクォーツ含めた全員をギロリと見まわし、


「あたしは~!アトリア・ディ・ブリッツシュラーク!…さっきみたいなアルバ~うん?何だっけ?まぁいいや!無様に転げまわらないでね~!」


 そう言ってアトリアがすっと目を細める。


 2人の異質な威圧感に10人全てが固唾を飲んだ。



 そしてリゲル先生が先ほどと同じように前に出てきて、


「両者とも準備はいいな?では…始め!!」

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