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魔眼の名門家の俺は、常時発動するタイプの魔眼のせいで平穏な学園生活を送れません!  作者: はーにゃ
6 執行人の激動

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100/106

100 『無慈悲な閃光』vs『血濡れた辻斬り』

アウロラ・ノウス…。


かつてルミナス王国を騒がす程の、騒ぎ、大事件が起こった事があるらしい。

俺はまだ小さかったからあんまり詳しい事は知らねえが、王国の至る場所からどこからともなく現れては、一般の平民、貴族、悪人…。

とにかく誰彼構わず一瞬にして斬り殺しては、大量の盗賊団にしろ、騎士団にしろ、魔術師団にしろ…、とにかく雑魚の軍勢に忍び寄り、一気に殺しては、騒ぎと混乱を起こしたそいつらの人間と、闇に潜み、ほんの数分足らずで殲滅斬り殺して、辺り一面が血の池地獄。


とにかく姿が分からず、その凄惨な残された死体の山と大量の赤い湖…。

辻斬りめいた大量殺戮を起こす事から、ついた異名が…『血濡れた辻斬り』…。


まぁ…そんな悪党を許すはずもなく、執行人エクスキューショナーのグラオザーム家の親父が率いる、『執行部隊エクスキューション・スクワッド』の精鋭部隊と共に、この謎の殺戮者を排除に向かった。


何だがなぁ…こいつやっぱり相当強かったらしく、『宝玉階梯』と『宝玉部会』の称号がサファイアの者は、殆どがまさかの返り討ちで殺され、『宝玉部会:ルビー』も2名程殺されちまったらしい。


が、それでも精鋭部隊と執行人エクスキューショナーの親父との数には勝てず、敗北。

地に伏せたそいつこそが、目の前のアウロラ。


親父は執行人エクスキューショナーとして殺そうとしたのだが、これ程の強さ。

大量殺戮をしていた理由はなんなのか、殺そうとする直前に聞いたらしい。


…動機はルミナス王国への八つ当たり。

今は現国王で大分改善はされてはいるが、まだ15年程前は貧困街がまだ多かった。

アウロラもまた貧困街で食うに困っていた1人。

だが…何の目的か、『金貨10枚』賞金首のかけられていたクソリーダーが率いる、盗賊団共のゴミ共に襲われ、壊滅。


アウロラは隠れて身を潜めて怯えながらも、どうにか生き延びていた。

そこでクソったれな賞金首の言葉を聞いたらしいな。

…こういう弱くて遊んでも良い玩具をぶち殺す瞬間が楽しいとか。


それを聞いたアウロラがブチ切れて、間抜けにもゲラゲラとゴミのように笑っている賞金首もろとも盗賊団をまさかの殲滅…。

先ずはそのリーダーを奇襲で殺して、そいつから奪った武器のナイフで全てを殺し尽くした。


以降は、こんな連中を野放しにした王国にブチ切れて、もうヤケクソだったんだとか。

アウロラもある意味死に場所を探していたんだと。


これを聞いた親父が、アウロラの戦闘力と、精鋭部隊を大分殺されちまった穴埋めでアウロラを雇入れしたらしい。

死ぬ前にだったら俺ら、グラオザーム家の稼業を手伝えと。

お前の憎む屑共を殺してから、死ぬでも悪くはねえだろ?ってな。


…そんで今は気づけばグラオザーム家の忠臣となって、全ての家臣を纏め上げる執事長まで上り詰めた。

今アウロラが持っているカランビットナイフ型の、『夜陰切除よかげせつじょ』『宝玉等級:ルビー』は…かつて最初に殺した賞金首が持っていた物らしいなぁ?


…まだ王国に燻り続けるゴミ共の抹殺と、かつての自分の故郷を壊滅させられた怒りを忘れないために…。









「おいおい…てめえ相手にこちとら『灯火の星(ルチェルナ・ステラ)』『宝玉等級:エメラルド』だぞ?一つだぞ。ズルくね?」


はっきり言って俺が圧倒的不利だが、こいつは不敵な笑みを浮かべやがる。


「おや?執行人エクスキューショナーであるにも関わらず、装備が不十分だと言い訳をなされるのですか?戦場ではいかなる場合でも、どんな不利な状態でも、跳ねのけならねばなりません。次期当主として、レグルス様には精神が揺らいでいてもらっていては困りますね。であれば、チタニア様の方が次期当主として相応しい。レグルス様…。あなたは弱くなられてしまった。2人の女性に救われると共に…。

…ローズクォーツ様やレグン様と一緒のあなたでは、少々グラオザーム家の行く末が不安なのですよ。さて…レグン様の目の前で、カッコ悪く醜い言い訳をされますかな?」


…ちっ!中々煽ってくるじゃねえの。

だがなぁ…そんな煽り程度で揺らぐ俺じゃねえのさ。

まぁ、こいつは俺と同じく悪を、ゴミ屑共を酷く嫌っている。

不敬だろうと、俺を試したいんだろうよ。


軽く後ろを振り返ると…レグンは、ああ…まぁ、ちょっとムッとしてやがるな。


「アウロラ。てめえ、俺が弱くなったと何を誤解してやがる?逆だ。ローズクォーツとレグンのおかげでまた戦える、ゴミ屑共の処理が出来るようになったんだよ。はっ。どんな意図で俺を煽ったかは知らねえが…くっく…。中々掴み所がねえと思っていた、てめえの本性を多少は覗けて多少は満足だぜ?アウロラ…。俺からしたらなぁ?てめえなんざ雑魚でしかねえのさ…。」


…ああ、少し能面みてえな顔になったじゃねえの。

思った反応が来なくて、少し怒りの感情が漏れてんぞ。


「ほう。言いますね?レグルス様…。女遊びに呆けているあなたに…私を倒せますか?」


女遊びとは…はっ!そうかもな。

てめえにはそうにしか見えなかったか。


「倒せるぜ?怒りで血が昇りっぱなしで…復讐しか頭にねえ奴なんかにはなぁ?逆に失望したぜ?アウロラ…。少なからず俺が尊敬していたてめえが、その程度だったとはよお?何だ?てめえは女遊びした事がねえのか?くっく。ダサいな~、てめえ。」


ああ…流石によお?俺だけならまだしもローズクォーツとレグンまで巻き添えにする発言はマズイよなぁ?逆に殺すぞ?おい。


「…ならば見せてもらいましょう。本当に私を倒せるのかを!『基本剣術:応ノ壱:縮地』!『夜叉短剣術やしゃたんけんじゅつ夜ノ参(やのさん)隠突いんとつ』!!」


ああ?接近しての刺突ねえ…。

とんでもなく早いがよ?クラートやブリッツシュラーク、そしてレグンに比べれば、まだまだ遅い。

普通に左にタンと地を蹴って、刺突を避ける。

はは?驚きの顔をしているな?


「そら~ひょいと。『第3階梯:光:リヒトクーゲル』!」


ズガンズガンと『灯火の星(ルチェルナ・ステラ)』『宝玉等級:エメラルド』から何発も光弾を放つ。


アウロラをすり抜け、ガン!ガン!と狭い石造りの建物の壁に数発の穴が空くか…。


「ああ?そういや、アウロラの戦技は全部何かしらで隠れるんだったなぁ?くっく。レグン?ちょっと待ってろ。あいつにお仕置きしてくるからよお。」


魔銃、『灯火の星(ルチェルナ・ステラ)』をくるくると回しながら、愛しいレグンに話しかける。


「む~!!アウロラさんあんな嫌な人だったなんて!!ああ!な~るほど!私たちの関係を羨んで嫉妬しちゃったんですね~!か~わいい!!」


はは、可愛いのはお前だよ、レグン。

にしても…今回は…って言うか、レグンは緋色のロングコートの上に革ベルトを巻き付けていなくて、インナーに巻き付けてるからよお?ああ…身体のラインの分かる漆黒のジャケットに、黒いジョッパーズ風のパンツと、これまた漆黒のロングブーツが見える…。

ああ!胸元!!魔術刻印が複数刻まれてる戦闘着とは言え…目のやり場!!


「?どうしたんですか~?…。あ…。れ、レグルスさん…。あ、あまり見られると…。恥ずかしい…。」


おい!自分の身体のラインがはっきり分かる戦闘着の恰好に、今更気づいたのか!?

な~んでてめえがそう言うしおらしい事を言ってんだよ!!いつもの口減らずはどうしたぁ!?

ほのかに赤く顔を染めるなよお!

んで、身体を内側に縮こまるように、少し身体を隠すような仕草をするな!い、色々とやべえから!!


「…あ、ああ…。悪い。い、行ってくるわ!へっ!あいつには痛い目を見てもらわねえとな!」


何とも言えない気持ちで、この唯一の青白い光源を放つ『光石』だけが照らしてる、暗い『王都(裏)再現区画』を走り始めた。

…何だよ、やっぱり可愛いかよ、レグン。








…俺は忍んでいるアウロラの野郎を追いかけ、馬車一台が、ようやく通れるかどうかの、狭く入り組んだ石畳の路地を慎重に走る。

ちっ!照明が、壁に一定間隔で取り付けられてるせいで、道の半分が常に濃い『影』に沈んでいやがる…。


「…発見。『第3階梯:光:リヒトクーゲル』!」


ガキン!ガキン!と、真上の建物と建物の間を、無骨に繋ぐ何本もの『渡り廊下』や『鉄パイプ』がある内の、一つに光弾を撃ち込む。

サッ!と黒い影が瞬時に動き外したか…。

流石に早いな!んで来やがるな!


「『夜叉短剣術やしゃたんけんじゅつ夜ノ弐(やのに)霧斬きりぎり』。」


俊敏な動作で一気に駆け下り、アウロラの野郎がカランビットナイフ特有の、カーブした小型鎌のような形状のナイフで、フウウンと、俺の右横を通り抜けると共に、逆手持ちしたナイフ『夜陰切除よかげせつじょ』で俺の首を切り裂きにかかりやがる。


だが…ダン!と石畳の地面を飛び跳ねて、前方へ宙返りして避ける。

そして宙返りしてる最中に…。


「背中ががら空きだ。『第3階梯:光:リヒトクーゲル』!」


ズガンズガンと何発かアウロラの野郎に放つも、ちっ!霧斬きりぎりは攻撃した後、霧のように霞んで、霧散して消えやがる。

そのままコツン!と着地、また俺は走り出す。


コツ!コツ!と俺の走るの足音だけが、静かな石畳に不気味に反響しやがる…。

はぁ…不気味なほどの静寂だなぁ?城下町のような喧騒は一切ねえからなぁ?


「ほいそこ。『第3階梯:光:リヒトクーゲル』!」


角を曲がる死角に潜んでいたのが分かったんでな。

ズガンズガンと光弾を数発放ちつつ右角を飛び出る!


しかし…またもやサッと影の如く避けられ、遠くの高い石造りの建物の壁にガンガン…と光弾が着弾する音。

面倒だなぁ…。


またもや俺は慎重に走りだす。

コン!コン!と足音を響かせ、人が一人、ようやくすり抜けられるほどの、建物と建物の隙間に…。


「発見だ。『第3階梯:光:リヒトクーゲル』!」


ズガンズガンとまたもや数発光弾を放つ。

しかしサッと避けられ、影のように壁を駆け上がるか…。


「だが動きに慣れた。『第3階梯:光:リヒトクーゲル』!」


ズガンズガンとその動きに合わせて光弾を放つ。

するとガキンガキンと光弾を弾く音と共に、アウロラの野郎が若干隙を晒す。


「見逃さねえよ?『第3階梯:光:リヒトクーゲル』!」


ズガンズガンとまともや数発、またガキンガキンと光弾を弾く音がするが関係なし、撃ち込み続ける。


「…っ!!『基本剣術:弐ノ防:空蝉』。『基本剣術:応ノ壱:縮地』!」


ああ…今着弾したな。

グスっ!と体に着弾する音がし、赤い血が少し壁についてる。

が…俺の光弾を戦技で躱して縮地で離脱か…。


また走る。

…角を曲がるたびに、『光石(ルーメン・ラピス)』の点々とした配置で、光と影がめまぐるしく入れ替わりやがる。

何度も曲がり、コツコツ!と俺の足音が鳴り響くだけ…。


…後ろだな。


「『夜叉短剣術やしゃたんけんじゅつ夜ノ壱(やのいち)影旋風かげつむじ』。」


「知ってるんだよ。走っている間に気づいてたが、敢えて気づかない振りして通り抜けたんだよ。」


俺の背後から影に潜んだアウロラのバカがヒュウウンと、カランビットナイフの回転斬りで攻撃してくる。

だが…それナイフだから範囲攻撃にはなり得ないんだわ。


タン!と石畳の地面を前方にクルリと回転して避け、そのまま背後に…


『そこ。第3階梯:光:リヒトクーゲル』!」


ズガンズガンとまたもや光弾を数発放つ。

んで、アウロラの野郎に着弾。

今度は左脇腹だな…。


「っ!!ぐ、『基本剣術:壱ノ防:流水』。『夜叉短剣術やしゃたんけんじゅつ夜ノ伍(やのご)無音むおん』。」


…ガンガンガンっ!!とあんな短えナイフの流水で全て弾かれつつ、新たな戦技を発動。

そのまま弾きながらまた消える。


「…アウロラ。てめえ、どうしたってんだ?こんなにもろに俺の魔術に当たるなんてよ…。」


…おかしいな、こんなに弱くはなかったはずだろう?アウロラ…。

てめえは執事長として、『執行部隊エクスキューション・スクワッド』よりも強かったはずだ…。

さっきから俺は同じ魔術しか放ってねえぞ?


無音むおんの戦技か。

あれは一定時間、完全に足音や攻撃音、戦技発動の掛け声も聞こえなくなる。

…まぁ、先ほどから微妙な怒りの気配を感じるから、そこに放ってんだが…。


また俺は走り出す。

この薄暗くて、 狭い路地を風が吹き抜ける、「ヒュウ」という甲高い口笛のような音、どこからか聞こえてくる、 「ポツリ…ポツリ…」 という冷たい水滴の音などを聞きながら…。


…本当に少し前までは、どこを曲がっても同じ風景が続くような、方向感覚を失う圧迫感に、全ての曲がり角が、敵が潜む『死角』に思えてなぁ…。

極度の緊張感でいっぱいだったんだが。


…壁から突き出た、錆びた鉄製の外階段をカンカンカン!と足音を響かせながら駆け上がり、滑りやすい、苔むした屋根瓦の上にズザザザ!と滑り上がる。

そして…。


「アウロラ…。発見だ。『第3階梯:光:リヒトクーゲル』!」


もう何度目か…。

また『灯火の星(ルチェルナ・ステラ)』の魔銃からズガンズガンとまたもや数発、光弾を屋根の上に潜むアウロラに向けて放つ。


「っ!!~!!」


無音の戦技のため聞こえないが、なぜ自分の位置が先ほどから俺にバレているのか…困惑しているんだろうよ。

そして肩付近に着弾。

ズザザザと音を立て、屋根から滑り落ち、そのままドカンと『王都(裏)区画』を再現した石畳の上に落ちる音がする。


俺もまたズザザザと滑り、石畳の地面にダン!と着地する。

ああ…これはもう決着がついたわ。

完全に這いつくばって血を流し、動けなくなっている…。


アウロラ…てめえ、弱くなったな。

俺に言えた立場じゃねえだろうがよぉ?

灯火の星(ルチェルナ・ステラ)』の銃口をアウロラに向け…


「…終わりだ。アウロラ…。勝負はついたな。こんな模擬戦程度で自爆めいた事とかはすんなよ。ったく、誰が弱くなっただ。てめえが勝手に俺に失望して、勝手に怒って弱くなっただけじゃねえか。」


全く…息を荒げやがって…。


「はぁ…!はぁ…!何故…。何故ですか!?レグルス様はこの3ヵ月で弱くなられた!元が精神が脆いが故、学園と言うぬる甘い場所に行ったばかりに!!下らない人間関係、下らない男女のもつれ!あなたは弱くなられたのに何故!『宝玉等級:エメラルド』の魔銃でここまで私を追い込めたのです!?私は何があっても悪を許せない!その悪を許したこの国がもっと腹立たしい!…私の復讐のため、あなたには強くなってもらわねばならなかったのに!」


…こいつ、バカだな。

壁に身体を預けて、苦し気じゃねえか…。


「何でてめえの復讐なんぞに、俺が付き合ってやんなきゃならねえんだ?俺は俺の目的のために執行人エクスキューショナーをやってんだ。家臣如きが俺を利用するな。てめえのやった事はグラオザーム家に対する不敬だぞ?」


…はぁ、取り敢えずアウロラをポーションで回復させて…どうすっかなぁ。



「っ!!ふ、ふふ、ふふふ…あははは!レグルス様…。どうかこの先も苦しんでくださいませ!!これが私の最後の復讐!!」


…はぁ?何を言って…っ!!こいつ!体中に何を巻き付けてやがる!?いや、待て!

こいつの黒の執事服の下に巻き付けられてるチェストベルトには、エボニー色(緑、黄、黒)の小型の平たい円型をしていて、その中心に魔石のように不気味に光輝く黒い水晶が、幾つも取り付けられてる。

これは…ヤバい!このバカ垂れがああ!!


「アウロラああ!!!そいつはやべえだろうがああ!!!」


「は、はは!これは違法魔導具の致死率が100%の毒ガス弾!これを起爆すれば…ふふ、『影の試練場』だけでなく、グラオザーム家全域に広がるでしょうねえ!!」


こいつが巻つけてんのは『致死の空気レターリス・エーアール』か!!

この違法魔導具の起爆方法は、黒い水晶に一定量の魔力を流し込む。

それだけでドカンだ。


「よせええ!!てめえ!!正気かよ!!?」


「では…ここまで…さようなら、レグルス様…。」


ちい!!起爆のために手で水晶に触れ魔力を流そうとするかぁ!!

ダメだ!クソったれがぁ!!


「『第3階梯:光:リヒトクーゲル』!!」


ズガンズガンと十発…アウロラに光弾を撃ち込んで…アウロラは動かなくなった…。

赤い血が池のようにスーッと広がっていく…。



「……っ!!ぼおえっ…!!」


俺は這いつくばり胃液を吐いて…暫く呆然としていた…。









異変に気付いたレグンが急いで駆け付けてくれて…まだ小さい体だが、俺の肩をどうにか担ぎあげてくれて…『影の試練場』の2人の門番に話をしてくれたようだ…。




そして…執事長アウロラ・ノウスの死が確認された。

俺への反逆、殺人未遂等で…俺の手で…執行人エクスキューショナーとして処理してしまったんだ。

ブリッツシュラークも流石に啞然としていて、動揺していたためか、俺を気遣ってもらっていた…。





あれから数時間経ち、今は夜中の11時頃。

暑いが…『大理石の冷暖炉マルモル・コルコンディア』『宝玉等級:ルビー』を付ける気にならねえ…。

…俺は自室でいつものように、レグンと一緒にベッドの中だ…。


「明日…早くローズクォーツさんを迎えに行きましょう…。」


…ああ、そうだ。

早く迎えに行かなきゃならねえ…。


「そうだな…。レグン。こんな事になっちまったのは…あの6貴族含めて、数百と殺してきた俺への罰…何かねえ?」


あれ?めっちゃ抱きしめてくれるじゃねえか…。

ああ…俺もそのまま抱きしめて…。


「レグルスさん…。また、数時間前に殺しをした男の口付け…。して?」


レグンがまた…ほんのりと艶やかに赤く顔が染まっている…。

お互い抱き合ったまま…。


「ああ…そうだな…。またこれが、数時間前に…最も信頼していた奴を殺した男の口付け、ってやつだ。」


以前はそっと唇同士を重ねたが…お互い激しい口付けをした。


「ん~…っ!…はむ…っぷあ…。レグルスさん…。私を…抱いて?」


麻のシュミーズをはらりと脱ぎ払い…レグンの艶の良い素の肢体が全て顕わになる。

まだ15と体は小さくても…ああ…魅惑的だな。


「ああ…抱かせてくれ…。レグン…。」


もう俺は目が虚ろのようになりながら…激しくレグンを求めた。

今は、今この瞬間だけは…レグンだけが俺の心の支え。

【感謝】 読者の皆様のおかげで、100話まで物語を続けることができました。いつも読んでいただき、本当にありがとうございます。

次回でレグルスの視点でのお話は最後となります。

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