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第3話 選ばれし者達と落ちこぼれ

今回の話の構成が納得しなさすぎなので後々改稿します。

流し見程度で読んでください。

荘厳な謁見の間。深紅の絨毯の先、玉座に腰掛けるのは、威厳と風格を備えた1人の王だった。

異世界に召喚された"成績上位者"たちは、その前に整列させられていた。


「ようこそ、異世界より来たる勇者たちよ」


王は重々しく言葉を紡ぐ。


「――まず、なぜお前たちが召喚されたのか。その理由を説明させてもらおう」


その言葉に、1人の男子生徒が小さく鼻で笑う。


「落ちこぼれた残りの100人には説明しなかったんですね?ふふっ、合理的だな」


林田太陽(はやしだたいよう)。成績ランキング11位。

常に上位を保ち続け、口癖は「下手くそは言っても無駄」

その視線にはまるで自分がこの場の"勝者"であるかのような驕りが滲んでいた。


それに同調するように、後ろの方から声が上がる。


「おい、そんなのあいつらが惨めになるだろww」


相田光(あいだひかる)。成績ランキング87位。

林田の腰巾着のように行動を共にしており、周囲に合わせて言動を決めるタイプだ。


「......コホン」


咳払い一つで空気が張り詰めた。


王は彼らの元居た世界とこの世界の違いについて語り始めた。

この世界は、長い戦乱と魔族の干渉によって、技術も文化も大きく停滞していた。

そして――何より、"一定以上の知性"を持つものが少ないという現状があった。


「ゆえに我らは、より良質な頭脳を持つ異世界の若者を召喚し、未来の希望とすることにした。

だが、それだけでは不十分。より的確に"才能"を選定する必要があった」


そこで採用されたのが、「成績ランキング」――現代日本の教育制度において、成績という分かりやすい指標をもとにスキルを割り振る仕組みだった。


「成績上位者100名は、我らが王国の勇者候補として、王城で育成を受けることとなる。

君たちは、我が国の未来を担う礎となるのだ」


その言葉に、一部の生徒がざわつき、誇らしげな顔を見せる。


その中、林田が声を上げた。


「へぇ......それじゃ、成績下位の"落ちこぼれ"たちはどうなるんですか?あっさり切り捨てるんですかね」


王は一拍置いてから、静かに続けた。


「......残りの者たちは、勇者候補としては基準に届かなかった。だが、それをもって"無価値"と判断したわけではない。むしろ、この世界の民よりは、遥かに可能性を秘めている。そやつが先ほど説明したであろう」


そう言った王様の指した先にはあのじいさんがいた


静かなざわめきが広がる。


林田の目が、少しだけ細くなる。


「これから、君たち100名には王城でこの世界の知識と常識を学んでもらう。そして、2年後には"王立魔法学園"へ入学し、魔法の基礎・戦闘訓練・レベルアップを図る」


そして、王は少し声を張った


「これは後ほど通達することであり君たちにも関係することだが、一定の条件を満たした者には、王立魔法学園への入学資格を与える。この対象者は惜しくも選定から落ちた100名だ」


その瞬間、林田がニヤリと口元を歪める


「ははっ、じゃあその"落ちこぼれ"どもも俺たちと同じ学園に来ちゃうんですか?やめてくださいよ、選ばれし俺たちの格が下がるっての(笑)」


すぐ隣で、相田が薄ら笑いを浮かべて煽る。


「おいおい、やめろって。陰キャの逆襲とか洒落にならんわ。クラスでも空気だった奴らがここで台頭したら笑えねーよww」


それでも、王は表情を崩さなかった。

ただ――口角だけをわずかに持ち上げ、静かに告げた。


「フフ......招待するとも。努力によって上ってきた者を拒む理由はない。

だが――君たちが"上"であり続けたいのなら、その地位を守るための努力も忘れるな。足元をすくわれぬようにな」


「そして、最後に一つ。」


パァァ


「おめでとう、君たちは選ばれた。これは私たちからの贈り物だ。」


その言葉の後に勇者100名の身体が光る。


これは......


【勇者の加護・上】

《この加護を持つ者の基礎ステータスを倍に引き上げる(上限値は存在せず、加護下の人間の実力に比例する)》

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