96話
起き上がるまで、ゴブリンたちが時間を稼いでいる。そんなことで足は止まっていないのだが、さらに周りからきていたアンデッドたちに方がついたのか、魔法も打ち込まれている。魔法は少し効いているのか、足の速さは少し落ちている。
戦っていて身のこなしは軽そうなのに、あの甲冑をきているせいで、その動きができていないように感じる。その分、自分の近くでは俊びんな動きになるので、それを警戒すればいい。あとは狙いどころだが、どこ狙えばいい?腕?それなら横から切りにいかなければならない。
関節?柔らかそう・・・。関節狙うか!!腕を曲げたり、伸ばしたりするためには関節部分が柔らかくなければそれは成り立たない。そのため、関節が柔らかくできているのは基本だ。
「コマンダー、隙を作れ。あと関節狙え。」
無茶振りの命令だ。それに伴い陣形の変更されている。陣形的に、あの好戦的なゴブリンリーダーが先頭に立ち、受け止めている間に、周りから少しづつ切っていくといった感じだ。よくあれに突っ込めるわ・・・。魔法が効かないなら、物理系の魔法で打つか。
「アースランス」
質量の乗った一撃であれば、体勢を崩すことができそうだ。と思っていたのだが、普通に盾で受け止められ、少し後ろに下がるだけで受け止められてしまった。それだけでよかった。あれで投げ返されたらたまったもんじゃない。
埒が明かない。もう決めにいくか。明日は地獄確定。明日を生贄に今日の勝利を確定させる。気力操作だけでなく、魔力操作も追加する。そして念の為や、決定打にするために
「ファイヤーエンチャント、ウィンドエンチャント、アースエンチャント」
を発動させる。これなら、あたらないだろう。そう思い、刀を捨てる。(ゴブリンに持たせておく)そして突っ込む。剣で薙ぎ払いをしてくる。それを屈むことでよけ、発勁を体に叩き込む。ドゴッと鈍い音が響く。その鎧には、手のあとと、凹みが残っている。やはり、殴るのが一番強い。
その騎士はいまだにのけぞっている。今のうちに落ちている剣を破壊しておいた。別に剣は使わないからねー。ダメージが引いてきたのか、再び体勢を整えている。そして剣を持っていたはずの手には、短剣がそこにある。
念の為のサブウェポンとして持っていたのだろう。それを装備し直している。そしてもう一度近づき、手のひらで短剣を持っている方の腕を受け流す。そして、空いている胴体を殴り、肘打ちで地面に叩き込む。
その倒れている騎士の盾の方の腕を踏み潰すことで簡単に取れ破壊することができた。これで余裕で戦えるわけだ。起きあがろうとしていたので、蹴り、遠くに転がす。その勢いでたちあがろうとしていたのだが、体が重すぎて立ち上がれない。
というか立ち上がってもすぐに倒れてしまっている。そのまま四肢をもぎ取っていると光りだし、消滅していった・・・。これなら、明日は筋肉痛回避かな。
ドロップは、あの騎士がきていた鎧とバッグだ。これが・・・これが俗にいうマジックバッグかもしれない。鎧を入れたのだが、重さが変わらず、すんなりと入っていった。マジックバッグ確定だ。
「これで荷物かさばらずにすむ。」
換金はせずに家に帰った。
誤字脱字があれば報告していただけると幸いです。
1つ書き忘れーあったー、ダンジョンは基本パーティーで行います。バカか死にたがりになれば、ソロ専になります。
ということはぱっと見、彼も死にたがりだね。




