93話
「レイスはっけーん」
とバレていないと思っていたその時、魔法が飛んでくる。それを難なく刀で切り捨てる。ガキッと硬いものが当たる音がする。それは氷だった。水魔法のレベルを10まで上げることができると進化先に氷魔法が追加される。そのためレベルが高いのではないかと考えられていた。
だが、実際はそうではない。水と火の魔法は変化するようになる。水の場合は氷に火の場合は鬼火に表記が変化する。残っている魔法は変化はないのが残念なところだ。鬼火であれば、避けるしかないのだが、氷なら砕くことが容易になる。その破片で攻撃されるとたまったものではない。そんな攻撃はしてこないだろう・・・多分。
「ウィンドエンチャント」
氷を砕きながら、近づき空中に浮いているそれを切り捨てる。それと同時に霧散した。防御力が低いようだ。魔法防御力は高いと思うが、物理防御は低い。それが敗因だ。ドロップは、布だ。頭に巻いている白い布が落ちてきた。これがいいローブの素材になると聞くと驚きだ。全身への魔法の通りが良くなるらしい。外の装備なのにだ。これも魔法のおかげということにしておこう。
ゾンビにヒールを当てて見た。腐ったどろどろの皮膚が、綺麗な皮膚に変化しようとしていた時だった。その皮膚に噛みつき、自分の腕を引きちぎっていたのだ。さらにそれだけではなく、周りの他のゾンビもそいつに向かって攻撃を開始する。
「やっぱり生者レーダーとかありそう」
全身を回復するのが効果あるのかがわからないが念の為やめておこう。なんかグロい。共食いを見ているみたいで。その回復したところがなくなると、食らいつくことはなくなる。そして俺への攻撃を開始するようだ。そしてまたヒールをかけるとそっちに向かうようになる。
ゾンビのドロップだが、腰につけていた武器が落ちることがあった。
「解せぬ。」
これまでの戦いで武器のドロップは、使われていた武器がほとんどだ。それなのに装備していて使われていない武器が落ちるとは・・・。しかも錆びているというか、呪われてそうで触りたくないな・・・。これモンスターだったら、攻撃されるやつ。
つんつんと、刀で突く。すると動き出した。やはり魔物だったようだ。重さで刀身を折ることでそのまま霧散した。そしてドロップは鉄屑と・・・。ゴミめ。ドロップの武器は真っ先に折るのに越したことはなさそうだ。と、そんなことをして遊んでいると、聖魔法のレベルがレベル4になり、浄化を覚えた。その前にキュアとか覚えていたのだが、毒持ちはまだ現れていない。そのため使うことがまだないと言うのが現状だ。
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