630話
もう気がつけば3月かー。そろそろ大学の方に戻る準備をしておかないとな・・・。というか2月も双子のイベントだけでそんなにコストが掛かっているとわかるようなイベントではなかったな。3月はまたイースターエッグのイベントをするのか?
ダンジョンに人を集めたいなら何が人気なのかを調べる必要がある。それをしているのがここ最近開催されているいろいろな種類のイベントだろう。イベントだし、ダンジョンの階層のモンスターが変更されるよりはマシだな。来てから考えればいいか。
27階層のオーガのところにやってきた。人数は少ないが、並んでいる人は少なくない。一回の戦闘時間が長くなるため、待ち時間も長いらしい。そのため、椅子や昼ごはんは用意している。1回の戦闘は大体1時間だな。
1体なのにこんなに時間がかかるとか、複数体出てくると絶望だな。わざわざ1体だけと言う環境を用意するために扉が設置されている。暇だな・・・。後ろでは召喚していたチーフと騎士が組手をしており、白狼と魔術師は遊んでいる。
暇だし、カースウウェポンについているサビでも落とすか。ブラシや雑巾で表面の錆を取り除いた。そしてヤスリでその切れ味を高めていた時だった。カースウウェポンが死んだ。いつの間にか目に見えない攻撃を受けていたようだ。
誰が一体こんなことをするのやら、まさか錆の部分も本体の1部として考えられているのか?それならクエン酸とか重曹も弱点になってしまう。元々HPが低いからだ。そうに違いない。そんな死んでいったカースウウェポンを供養し、順番待ちを再開する。
マジックバッグから取り出した時計を見る。だいぶ時間を潰すことができたな。この錆び取りで遊んでいた間に1時間半は経っている。やっと1パーティーが出てきたぐらいだ。そして今次のパーティーが入っていく。また、錆び取りの時間か?
読書をするような本を持ってきてもいない。時間を潰すことができるようなものを持ってきておかないとな。集中力をこれ以上使うわけにもいかないな。軽く準備運動をするぐらいしかないな・・・。準備運動をし、少し体が暖かくなってきた。
その目の前には、ロングコートのようなものを見に纏っている集団がいる。それと共にいるのは普通のようなパーティーだ。そんな人がこの階層に新しく入ってきた。少し不気味で何をするのかわからずじっと見ていた。
だが、それに気が付かれ手を振られたので、目を逸らしあんたの方は向いていないと伝えた。そのパーティーとも話しており、おそらくレイドでここまできたのか?
元々2つパーティーを運用しているとかなら代わってくるが、オーガとかは取り分の問題があるから、パーティーごとに挑む方が得策だろうな。そして俺の後ろに並び出す。さっき出てきたパーティは疲労で壁にもたれかかり休憩をしている。
じっと観察されるように見られるが、気のせいであることを願いたい。肩をトントンと叩かれる。嫌な予感しかしない。このパターン前にも見たぞ。
「は、はい」
前の記憶が蘇り少し挙動不審になってしまったが大丈夫だな。
「あれって君の召喚獣?」
「そうですね。俺の召喚獣です」
よかった杞憂だったようだ。
「一応ね。入ってきてすぐにいたからモンスターかと思ってね」
「すみません。もっと近くに寄せておきますね」
どうやら最初に話していたのはあれがモンスターかどうかの相談だったようだ。なんかすみません。
「少し時間ある。君僕たちのパーティーに入らないかい?」
そう言いながらコートに手をかけ、それを脱ぎマジックバッグに入れる。その正体はあのビキニ集団だった。この頃見ていなかったがここにいたのか・・・。前まではビキニを公にしていたのに、心境の変化があったのか?入るつもりはないので拒否はしっかりしておかないとな。
「ごめんなさい。そんな趣味はないので。なんでそんな服装をしているのですか?」
緊張しているのが馬鹿馬鹿しくなってきた。
「ビキニはね。強いからだよ。そして皆の印象に残りやすい。これが一番大きい理由だね。上着かい?あれは前に職質されたからそれ対策だよ」
うわー、なんか聞いたことがあるような気がする・・・。親が前、変質者が出たらしいと話していた。そして気をつけなと注意された。まさかこの人たちだったとは。世間とは狭いものだな。
「気が向いたら、いつでも話しかけにきてねー。いつでも待っているよー」
そんな話をしていると、いつの間にか俺の前にいたパーティーはすでにオーガと戦闘に入っており、次で俺の番となった。




