51話
10日目ラストの日だ。そのため、少し早めに切り上げることになる。6階に挑戦してみる。言っても変わらず、オークが複数体出るかもという感じなだけだ。下の階でのコボルトや、ゴブリンのような感じだ。
だが、とりわけ嗅覚が優れているというわけではなく、どちらかといえば鈍感な方だ。そのため気づかれることはない。一撃で終わってしまう簡単なモンスターになってしまった。下の階層で、オークを余裕で倒せるようになってしまうと、この階層では余裕になる。
そのため、レベル上げの場所とされたり、金目的のためによく狩られたりするモンスターの代名詞なのだ。金策モンスターといえばわかりやすいだろう。何人もの人を待つ必要もなく、オークを狩ることができるようになる。経験値効率もとても上がることにつながるのだ。
とりあえず見つけることができ、戦い始める。まずは挨拶がてら殴りだ。アッパーを入れ、空中に飛ばす。俺の方が早く着地し、魔法を唱える。
アースジャベリンだ。オークの体を貫く。レベルが上がるごとに威力と一緒に大きさも上がっているようだ。そのため、余裕で貫通するようになってしまった。
空中に飛ばしている鳥からの情報によると、近くにオークはいないようだ。次のオークのための索敵をお願いしている。その傷にファイヤーボールをぶつける。傷に根性焼きをされるとなるとたまったものではない。
痛さと熱さで転がる。痛さや熱さになれたのか、転がるのをやめた。立ち上がり、こちらを警戒している。ものは試しとウォーターボールを口にあてる。呼吸をしているようで、口に当たっているウォーターボールからは、空気の泡が出ている。
その魔法を取ろうと必死にもがき、水を落とそうとしている。だが、魔法のため、落とすことはできていない。その後2分ほど経った。オークは溺死し、その場に倒れ込んだ。一つ上の5階であれば、この半分ぐらいの時間で溺死することがわかっている。
ここからがダンジョンの本番といった感じだろう。モンスターのレベルが急激に上がっているのを感じる。オークの肌は通常、黄色なのだが、黒色のやつが目の前に現れた。気配が大きすぎなので、警戒をしていた。勝てるか不安だが、立ち向かう。
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