183話
次の日になり日曜日だ。灰狼に風魔法を与えた。別に怪我をして学校を休んでも、最初の頃は勉強と言ってもあまり進まない。そのため休んでも問題ないだろう。他の人にノート見せて貰えばいいだけだし。
「よし!トレントのユニークに挑むとするか。」
生きていればの話だ。準備満タン。忘れ物もない。灰狼は荷物なので家に置いてきた。ユニークがいるということは知らされているのかわからないが、おそらく知らないだろう。それほどまでにレア個体だ。利益を得るために黙っているだろう。相性が悪ければ負けるが相性が良ければ、次の階に行っている人たちでも余裕で倒すことができるはずだ。
そのため、見つけていても黙っているケースが多い。
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ユニーク個体のところまできた。なんだか、花の範囲が広がっているように感じるのだが、気のせいだろうか?とりあえず、花がないところから、火魔法で花を攻撃していく。針で攻撃するのだが、その攻撃は普通に当たり燃えていく。トレントも周りにいないせいで、妨害も何もない。
この個体には近づくなと情報共有でもされているみたいだ。花を攻撃しても何も魔法が返ってこないことを考えると、射程範囲があるのかもしれない。そのため近づくと魔法を放つようにしている。遠くで撃つことで、反撃がこないということがわかった。
目の前にある花をあらかた処理できたのだが、この針の魔法の効果範囲が少し狭い。そのため奥の方までは、魔法が届かない。そのため、花があった場所に少し足を踏み入れた時だった。地面が膨れ上がり、根の攻撃がやってきた。それだけではなく、花たちによる魔法もだ。土魔法が、俺たちの方に飛んでくる。
威力は弱いが数が多い。周りにぐるっと一周して処理してから入ればよかった・・・。根の攻撃は今は2本だが、これが本体に近づくにつれて、数が増えていくのだろう。そのうち1本は騎士によってへし折られ、俺の魔法によって燃やされている。花からの攻撃は全て白狼によって撃ち落とされている。そして残りの一本だが、魔術師によって、そのまま燃やされていた。
だが、他の花が一斉にその燃えていた根を攻撃し始める。燃えている根だ。その自慢の防御力も落ちているため、その魔法に耐えることができず折られ地中に返っていった。
一瞬根に双葉が見えたのは気のせいだったのかもしれない。根が帰った今のうちに周りの花はほとんど始末することができた。俺のところから約100°ぐらいだ。残りの260°には花が咲いている。
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