180話
灰狼だが、筋肉がついてきたことにより、ダイエットは成功することになった。テイムしたモンスターが死なないとかであれば、連れていくのだが、死んでしまうとなると話は別だ。安全になるまでは家にいてもらいたい。そして、安全なことがわかると、レベル上げや運動を兼ねてダンジョンに連れていくつもりだ。
外へ毎日散歩には行っているものの、狼ということもあり、これでも運動不足になっているようだ。ダンジョンのモンスターなことから病気にもならないし、食中毒にもならない。父さんが頑張って最近レベル上げをしている。金に困ることにもなっていないので理由を聞いてみたところ。
「狼をテイムしたい。」
とのことだった。おそらく、ダンジョン関連の大学に行きたいと話していたからだろう。動物がいなくなるということはそれほどまでに影響が大きい。それを防ぐためにテイムをしたいのだろう。今もなおテイムのスキルブックは見つかっていない。見つかって使われているかもしれないが、今までネットで販売されているのを見たことがない。
もし、スキルブックがあるのなら、それをプレゼントすればいいかな?と考えていたのだが、それもないようだ。レベル上げを頑張ってもらうしかない。無理をするつもりもないし、歳だからゆっくりと潜っていくと言っていた。それなら安心だな。親をダンジョンのせいで亡くしたくはない。まして、その理由を作ってしまった理由も俺だから自分自身を恨んでしまいそうだ。
テイムができるようになると、父に灰狼の権利を渡そうかな?俺がおらず氾濫があった時の助けにもなる。大学に行った時には、灰狼は置いていく予定だった。その予定が確定しただけで何も変わらない。
今月もレベル上げや運動不足解消も兼ねてウルフの13階で戦っている。結局、二年になるまでに12階のユニークトレントと戦う決心がつかなかった。失敗すれば死ぬ。そんな恐怖によって体が支配され、挑戦することができなかった。あと、火魔法の新しい戦い方を見つけたい。普通に殲滅することはできるものの、魔力消費を少なくして殲滅することができない。
あのトレントの前に花を燃やす。最小限の魔力で殺すことができそうな相手だ。大きな魔法を放つとそれは無駄になる。その無駄になる魔力消費を抑えたい。そのための新たな魔法開発だ。それの練習台としてウルフが使える。どちらも弱点や隙が大きく生まれるのは、火魔法だ。
ウルフの場合は、体が毛皮なので燃やすことができる。そしてトレントは木や花だ。確実に火が弱点だ。その新たな魔法を生み出すことができれば、あのトレントに勝つことができるようになるかもしれない。
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