169話
次の日もダンジョンに来て探索を続けていたのだが、少し開けた場所に出た。そこは花畑になっており、真ん中にでかい木が一本生えている。これがもしモンスターであれば、入った瞬間攻撃される。念の為ゴブリンを先行部隊として投入する。
そこの花畑に一歩踏み入れた瞬間、ゴブリンに向かって魔法が放たれた。花もトレントの一種の可能性がある。こいつ絶対ユニークモンスターだろ・・・。トレント系相手の戦闘は慣れていないので、最後までは放置かな。狩られていたら、そのときだ。
攻撃をするとなると全ての花を消滅させることを目的に戦うことになりそうだ。そんな魔力は今はないし、調子に乗っているバカを叩くための罠にしか見えない。
戦い方も魔法を使ってきた。さらに、おそらく真ん中にあるあのでかい木が本体だ。そこを叩くと残っている花も消えることになるだろう。無理だな・・・。数でゴリ押すのが一番勝率が高そうだ。するとしたら、魔術師部隊で殲滅する?それか、ゴブリンで各自撃破していくかの2択だ。
トレントって成長するとこんなに大きくなったのか・・・。もしかすると、これほど大きくなったのは周りにいたトレントを同族殺しをして、経験値に変えたのかもしれない。そして、経験値が貯まったことにより進化をしたのだ。その結果がこのトレントであれば、今の俺たちは絶対に勝てない。
魔術師の方もレベル9はなっていて欲しいな。範囲攻撃で殲滅したほうが決着がつくまでの時間が大幅ロスになりそうだ。そんなことを考えながら他のトレントを狩っていく。
騎士の方は飛びかかり、木の頭の方の枝を切り落としてから攻撃手段をなくしている。地中からの攻撃にはその範囲があった。そのため、頭まで攻撃のリーチが足りない。その結果、頭の枝がなくなるとそこが一番安全だ。そして、禿げた頭を何度も殴ることで木を削っていく。
と言ってもその対策をしてくる。対策と言っても、来ることを拒むのではなく、乗ることを拒むといった感じだ。乗った瞬間に、動き出し振り落とそうと体を動かす。その間も枝による攻撃は止まない。といった具合だ。
そのため、筋肉や防御力がなければ振り落とされ、根に掴まれ地中に引き摺り込まれ窒息死だ。一回あったのだが、チーフが根を切ることで助けていた。その後も怖じけづくこともなく、攻め立てているので少しチーフは引いていた。あれは下手をするとトラウマになるやつだからな・・・。絶対に食らいたくないところだ。地中や、枝に注意しながら戦うのはめんどくさい。
気配察知でわかるものの、小さすぎてより注意しなければならないことに少しストレスに感じる。
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