1627話
訓練配信という名目でのマジックイーターの検証が終わる。そして、53階層の攻略配信が始まるのだった。スキルブックのドロップを集めるよりも先に、53階層の攻略を優先したのだった。
その配信を50階層で開始をして、51階層での墓守と対峙した時のことだ。その墓守がいつもと違っているのだ。
51階層に足を踏み入れると同時に、墓からスケルトンが現れ、襲いかかってくる。意表を突かれたものの、たかがスケルトンだ。
簡単に殺すことができるものの、全てのステータスが上昇しているのだった。そのため、弱い魔法では回避されるため、ある程度の威力を持ったものが必要となってくる。
全てのスケルトンが墓から出現するのだった。いつもであれば誘導ようとして1体のスケルトンが出されていた。だが、これら全てのスケルトンが出てくるとなれば話は別だ。
キラープラントを作り出し、1部のスケルトンを誘導する。
(今回の魔物はレア個体だな)
最低保証がレアなだけで、ユニーク種の可能性もあるのだった。
大量のスケルトンを引き連れ、その墓守がお出ましだ。頭には王冠をつけ、手には素敵なステッキを持っている。
アンデットの王になったつもりか?他の装備は安っぽいことから、降霊術の材料はあの王冠と武器だろう。となれば王族か。
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魔王と同じように支配下にあるものへの強化が入っている。それがアンデットにも効果を出しているのだった。全ステータス上昇50%だ。最大50%で、忠誠心が高いほど、この数値は高くなっていく。
だが、アンデットは思考すら持っておらず、命令を忠実に行う。そのため忠誠心は100%だった。それにより、ステータスの上昇は脅威の50%を誇っているのだった。
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全てのスケルトンが走ってくるのだった。それに対して、俺もスケルトンを召喚する。大規模殲滅をする魔法を放ったとしても、それは敵を強化するだけになる。そのため、ちまちまと敵を殺すことでの殲滅を行うしかないのだった。
「婆娑羅、投擲」
そう言いながら、手榴弾を婆娑羅に投げわたす。ピンを抜き、スケルトンがいるところに飛んでいき大量のスケルトンを葬り去るのだった。
51階層に入ってすぐにこれなため、移動できる範囲が狭く後ろに下がりすぎるとマップの隅に追いやられるのだった。数を生かすのなら、入ってすぐに奇襲を仕掛けるのが正解だろう。
弾丸は飛んでこず、その代わりに魔法が弧を描くようにして飛んでくる。気持ち悪い戦い方をするな〜。足を拘束したところで数が多すぎるため、あまり意味はない。
カースウエポンを召喚し、上から奇襲を仕掛けるのだった。そして騎士も召喚し、正面を対処してもらうのだった。王族のバフと風魔法しか効果がわからなかった。そのため、どんな攻撃手段が来ても対処できるようにしないといけない。
まずは、敵本体の確認からだ。
「時間くれ、敵見つける」
その合図とともに婆娑羅は全ての槍を放つことで蹂躙を開始し、スケルトンの中に入っていくのだった。
カースウエポンに視界を移し、上から敵を見下ろす。見つけると同時に、カースウエポンは撃ち落とされるのだった。
だが、敵の姿は見えた。そのここのボスである墓守の横には、魔法使いとリビングアーマーが存在していたのだった。付喪神的な何かだろう。
・・・さて、どう対処するのが正解なのか。騎士と婆娑羅のおかげでスケルトンの数は大きく減ってきている。
誤字脱字があればしていただけると幸いです。




