1612話
企画会議も終わったことだ。その次の日の配信日になるのだった。
「ってことで始まりました51階層の攻略配信〜。イエーイ」
「テンションたけーな」
「新しい階層にくるの久しぶりでしょ?」
誰も知らないところに足を踏み入れるのだ。ワクワクしない方がおかしいまである。
「まさか、裏切って先に行った?許可を出されたのも最近なのに?」
「お前に言われたくねぇよ」
「51階層の魔物が終わったら、すぐに次の階層に行く?それともドロップとか集める?」
「・・・魔物次第だな」
「ですよね〜」
魔物がわからないのだから、今決めても意味がない。そして51階層に突入した。そこは墓地だった。十字架の柱が突き立てられていることからヨーロッパ系列の墓地だろう。薄暗く、月明かりが地面を照らしている。
墓標の真下から腕が伸び、地面を支えとしながら体を持ち上げる。出てくるのはスケルトンだった。一応俺たちと目があったが、すぐに奥の方に消えていくのだった。
「行っちゃった」
「普通なら襲ってくるよな?」
「うん、襲ってくるはず」
操っている親玉がいるとかなのだろう。
墓から出てきたスケルトンの痕跡なのだろう。穴がぽつぽつと空いているのだった。
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トラップを警戒しつつ、進んでいくことになる。スケルトンの足跡が乱雑にあることから、足元にトラップが仕掛けられている心配はないだろう。そして、目の前を歩いているスケルトンの後ろをついていくのだった。
ダン!!
銃が発砲されたのだった。すぐにシールドを銃声がなった方向に作り出すことで銃弾を防ぐ。銃声は森林からだった。
ゆっくりと2mをも超える大男が現れるのだった。熊の皮を被り、目線を悟られないように鼻の高さまで熊の頭の皮で隠しているのだった。
このステージでのボス的なポジションだろう。そして、囲まれた。スケルトンが森の中から現れ、前を歩いていたスケルトンも反転しているのだった。
普通にツルための行動だったようだ。
と言ってもたかがスケルトンだ。婆娑羅の光魔法の前では無意味だろう。森の方向から寄ってこないようにアースウォールを立てる。道の前後から襲いかかってくるのを互いに魔法を放つことで壊し切るのだった。
気づかれないようにしていたため、距離はまだ空いている。スケルトンに魔法が当たると同時に、砕けるのだった。そして、復活する。その見た目はスケルトンからゾンビへと切り替わっているのだった。
殺されてから周囲の魔力を吸うことで復活し、生前の姿に戻ろうとしているのだ。
「キリがねえ」
「本体を叩きたいな」
「ここは任せた」
要するに殺さなければいいということだ。アースウォールを土砂にかえ、押し流し足下で泥を固めることで動きを止める。
そして、婆娑羅の背後からついていくのだった。思考を持っていたのは、銃を放つ存在だけだ。その存在を殺すことができれば、いいだけだ。
誤字脱字があればしていただけると幸いです。
スリラーネタをしようと思ったけど、やっぱやめとく。
 




