1598話
次の日は、婆娑羅との戦闘に備え、闇魔法のレベル上げをしていたのだった。ひたすらに魔法を放ち続け、魔力を消費することで無理矢理レベルを上げる。
その結果、午前中のうちに闇魔法のスキルレベルが10になり魔術へと進化をする。婆娑羅の目の前で使っていない魔法は、闇魔法くらいだ。それ以外の所持している魔法は婆娑羅の前で使ったような気がする。
あとは魔術のレベル上げだ。
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そんなわけで、午後からは戦い方の工夫点を見つけるために5階層に移動しているのだった。オークに魔法を当てることが容易だ。
今日のダンジョン探索での理想は賢者まで行くことだが、絶対に無理だろう。これで賢者までいけるのなら、俺が賢者まで頑張ってスキルレベルを上げていたのはなんだったんだとなる。
隠密を発動しながら近づき、オークの背後からダークボールを当てるという簡単な作業になるのだった。次に行うのは爆発だな。
光魔法での爆発はフラッシュの効果が追加される。となれば、闇魔法は黒い霧で視界を奪うような感じになるのか?再び5階層のオーク相手に土魔法で体を拘束し、暴れているオークの目の前で魔法を爆発させるのだった。
オークの顔面に細かくなった闇魔法がこびりつく。オークの神経伝達が遅くなり、暴れる速度が遅くなる。反応速度というよりかは、全体的な命令が遅くなることにより全ての行動が鈍化する感じに近いか?
わざわざ体を近づけた時には、普通に掴もうとしてくるのだった。確定だな。反応速度は残っているが、体が追いついていない状況を作るのがこのスキルのようだ。自分が吸ったところで効果はないことから、有利な状況を作ることができるのだ。
魔法が当たった時には使うことができない状態にするのだが、こっちの方が俺にとって都合がいいのかもしれない。まあ、魔法が遅いのが欠点だな。
細かくなった魔法の射程と遠くに飛ばすことができるのかの検証だな。殺し終わった5階層でその検証をするのだった。1m間隔でゴブリンを並べていく。
ゴブリンに片手を上げるように命令を出してみたところ、一斉に手を上げるのだった。まあ、念話を使っているのだから当然の結果だ。
闇魔法を先頭にいるゴブリンの頭の上で爆発させ、1秒置く。そして、再びゴブリンに手を挙げるように命令を出すのだった。結果は、4人目までの動きが遅くなり、5人目以降は変わらないという結果だった。
4人目の方も誤差のようなものだ。戦闘に影響するような効果があるのは3人分だ。有効射程は3mと捉えるのが自然だな。
2つ目の実験だ。風魔法での押し流しで闇魔法の分散範囲を広げることができるのかの実験だ。似たようなことで試してみると、押し流すことができ、その効果範囲は7体目のゴブリンにまで広がるのだった。
だが、戦闘として使うには、パーティーが相手の時にしか使い物にならないだろう。伝達速度がそれほど大きく下がらないのだった。定着するまで時間がかかるのか、風魔法が発生することで定着前に押し流される。
それにより平均的な効果になるのだった。残りの3体のゴブリンはいつもと変わらない。だが、残り7体のゴブリンはほぼ同時に手を上げるのだ。伸ばされた時間も数秒ほどで、さっきよりも効果が薄い。
戦闘ではあまり使えない結果だった。
誤字脱字があればしていただけると幸いです。




