1577話
どう戦うべきかの話し合いが続いている。
「お前ならどう使う?」
「俺のスキルでってこと?それともマリアのスキル構成の方?」
「お前のスキルだな」
「まずは着色ができるスキルを探すかなー。ブラフにするとしても偽物だとはっきりわかるし、そこをどうにかしないと話にならないかな?」
色をつけることで分身体に幻影を紛れ込ませたり、召喚獣の群れの中に幻影を入れることもできる。そのため、色をつけることができるだけで厄介になるのだ。
「そのスキルがなかったら?」
「召喚獣で黒色の魔物を探す?」
白狼があったのだから黒狼があってもいいと思う。存在はしているはずだ。だから、召喚ガチャを回すことで手に入れることができるはずだ。色をつけなくていいようにアプローチをする感じとなる。
「その分、マリアと婆娑羅は黒色の魔物を持ってるでしょ?それを使えばいいと思うよ」
ブラフが効くのは思考能力が持っている魔物がほとんどだ。他にも長時間の戦闘を行った魔物にもブラフには有効的になる。カラスは黒色だったことから、幻影であっても遠くから見ても見破られることはない。
だが、幻影だと見破られると対処がされる。例えば、黒の幻影のゴブリンと、通常のゴブリンを混ぜた戦闘をするとしよう。黒色の実態を持つゴブリンは存在しないものとする。
敵は通常とは異なる幻影のゴブリンを警戒することになる。そこに魔法を撃つことだろう。だが、攻撃も効かず、向こうからの攻撃もないとすぐにバレてしまう。そんな状況になってしまうと、それ以降の幻影は役に立たない。偽物だとバレているからだ。
だが、幻影に着色をするか、召喚獣が全て黒色であれば話は変わってくる。見分け方があるかもしれないが、攻撃に意味がある個体と幻影とを見分けながら戦う必要がある。そのため思考能力を奪うことができるのだ。
この条件である幻影に着色するか召喚獣が黒色、この2つのうちどちらかを満たしていればいい。だが、そのどちらも満たしていないため、俺が持ったとしても役に立たないと考えたのだ。
マリアや婆娑羅であれば、この条件をクリアしている。影の魔物を活用すれば、もっと相手の嫌がらせをしつつ、楽に殺すことができるのだ。
「そのスキルって何か強くなった?」
「武器を持たせることができるようになりました」
「幻影に武器って持ってたっけ?」
その確認をするため、マリアがすぐに幻影を召喚するのだった。その幻影の背中には槍を持っていたのだった。
「命令ってどんな感じなの?100%命令を聞くの?それとも命令に遅延が発生しているの?それとも命令数に上限がある感じ?魔力の込める量でその幻影の持続時間があるのか?気になるのはこんな感じかな?」
「質問が多いわ!1つずつ質問しろ」
と俺が気になったことに対する説明会が始まるのだった。
誤字脱字があればしていただけると幸いです。




