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ダンジョンに行くことができるようになったが、職業が強すぎた  作者: ひまなひと(ご飯食べ隊)


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1575/1633

1574話

 ライトボールを破壊していたカラスが一応全滅したが、空中にはまだカラスがいるのだった。この空中にいるカラスが全て幻影であれば、これ以上魔法を放つ必要はない。


 これを初見でしろってのが無理な話だ。上にいるのが、幻影か本物かの見分けがつかない。全てのカラスを葬り去ることで、カラスが全て偽物であると確信を持つことができるのだ。


 何羽か生き残っている可能性もある。そこを考えているとキリはないか。森の中からカラスが再び飛び立ち、空にいるカラスと合流するのだった。本物かもしれない。そんな思考が頭の中に入り込み、他の思考を妨害する。


 偽物だと割り切って、他のことに集中するのか偽物がいるのかもしれないと考え警戒をするのか、ここで思考は大きく変わってくる。殺したカラスの数を数えていればいいけど・・・。そこまで余裕もなかったな。


 もしマリアが数えているのであれば、今すぐにでもその討伐した数を叫んでもらいたいものだ。前回と同じであれば、引き連れている数は20羽前後となる。マリアが殺したカラスの数が20羽を超えているのなら、幻影であるという思考は消える。


 上を見ているばかりで、ほとんどのものは側面を警戒するのを怠る。それにより、側面から飛んできている1体の魔物に気がつくことがなかった。カラスと比べて体がやや大きい猛禽類が現れる。翼を動かし、一番近くの木の枝に止まり様子を伺っているのだった。狙いは油断をしている相手や殺しやすい相手、その辺りを探すことだ。


 マリアは再びライトボールの弾幕を作ることで、幻影と本体を見分けようとする。ライトボールを作り始めた瞬間に、カラスが落下を開始する。全員が持っている武器に力が入る。本物が来たときや指揮個体が来た時に対処するためだ。


 マリアの弾幕は上を囲んでおり、外回りは何も警戒をしていないのだった。上空に飛んでいるカラスは、全て幻影だった。このタイミングだった。森の中にいる猛禽類は1つの魔法を飛ばす。誰も警戒をしていなかった魔法だ。それにより意表を突かれマリアの魔法にあたり閃光を放つ。


 それも同じように誘爆をし、輝かしいほどの光を放つ。そして行うのは落ちてくるカラスの警戒だ。今回は爆発性のライトボールは作られていない。作るにも時間が足りなかったのだ。そのため、幻影と本物の見分け方が地面に刺さるかどうかで判別するしかない。


 魔法の光を無視しつつ、カラスたちが次々と落下をしてくる。だが、地面に当たると同時に埋め込まれるように消えていく。落ちてくるカラスが全てが幻影であるという証明だ。上空には何もおらず幻影は造られていない。


 だが、そのことを確認する術はない。全員が地面を通り抜けているカラスを見ているのだった。魔法が爆発したタイミングで、木々の上から見守っていた猛禽類の魔物が動き出すのだった。側面からの低空飛行だ。


 一瞬で最高速度に到達し、狩ることができる個体を判断し、噛み付くのだった。狙われたのはボディーガードのような団体でもない。マリアや婆娑羅の方な戦闘ができそうなものでもない。


 この戦闘で何もしておらず、その手には何も持っていないもの。そして小柄なため軽い。そう、狙われたのは・・・


(俺かよ)


 腕を噛みつかれたものの、ちぎれるような力を持っていない。がだ持ち運ぶことができる力なら持っているのだった。低空で飛行することで、体地面に叩きつけられる。


 装備のおかげであまりダメージはないが、鬱陶しいことこの上ない。殺すかマリアに任せるかといったところだ。そして、その猛禽類ワシは、腕を引きちぎることを諦め空中に上がっていく。

誤字脱字があればしていただけると幸いです。

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