155話
一旦後ろに飛び退く。その間に魔法を放ってもらっている。少しスタミナを回復したい。そんなことを思ってしまった。今の装備では、攻撃を受けると耐えることができても一発で瀕死まで持っていかれてしまう。そのため、スタミナの管理が大切になってくる。幸いバフをかけなくても戦闘のスピードについていくことができるのが大きい。
魔力消費は最低限まで削ることができそうだ・・・。自分達の動きを封じることが起きてしまわないよう、援護の魔法は使えない状況だ。使えるとすれば、スタミナ回復のための時間稼ぎぐらいか?
変な援護をしてこない部長とは戦っていてやりやすい。これで変な援護をしてくる奴らと戦っていると必ず攻撃を受けて死ぬ。そう思えてしまう。戦っている途中のバフなんかもそうだ。たまにバフをかける人もいるそうだが、邪魔なのでその後注意されるらしい。
ここでバフをかけてくるとしたらリジェネぐらいだろう。そんなものもいらないぐらい回復魔法やリジェネを付与することができる。ヘリコプターがやってくる音が聞こえる。と言っても遠いし、止めるところがない。そのためあと1時間ほど時間を稼がないと行けないだろう。
あの剣うざいな・・・。あの剣のせいで俺は攻撃ができないと言ってもいい。あの剣がなくなれば、俺の攻撃はしやすくなる。腕切り落とすか?魔力を足に込め素早さを上げる。そして、少し横に飛ぶことでその攻撃を回避をして、腕に切り掛かる。だが、その攻撃は腕を切ることができても骨を切断することはできない。そのため半分ぐらいで切り込みが止まる。
もし、ここから深く切るには反対側から切るしかないのだが、もうこれで剣は振れない。そう思って部長の近くまで離れる。だが、そのオークは大声を上げた。その声に対してどうすることもできないので、耳を塞ぐ。目はオークの方を向いているのだが、そのつけたはずの傷が回復している。
「はあ!?」
深い傷どころではなく全身につけられた傷が全て消えている。そのため、そんな声が出ても仕方がない。もう戦う気が失せてきた。めんどくさいので本気の時間稼ぎをさせてもらうか・・・。
魔力回復の杖を取り出す。そして、ゴブリンを100体ほど呼び出す。もちろん指揮はコマンダーだ。全く怪我を負っていないのは、そのための保険だった。もし時間を稼ぐためにするならば、ゴブリンを大量に召喚しておく必要がある。そのための時間稼ぎは吠えている時に行われている。
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