1558話
初恋の雑談に花を咲かせている。恋バナよりも、恋愛相談のようなものの方が面白そうだと感じてしまった。恋愛や人間関係でのお悩み相談、こっちの方が面白いだろう。
互いに知っている関係の人が多いのだろう。勝手に盛り上がってくれる。まるで、中学の友達に呼ばれて遊びにいくと、高校の時の友達が多く会話に混じることができない。そんな感じだ。まあ、カニを食べながら話半分で聞いているのだった。
中学校の時の人のことを出されても、俺にはわからない。せめて特徴でも話してくれると、その人のことをより理解できるんだけどなー。そこを聞かれるのを待っているとかか?まあ考えるのも面倒だし、カニでも食べるか。
「そういえば、あんたの初恋は?」
「・・・幼稚園の先生?」
まあ、嘘だ。初恋ってしたことあったか?ライクはあれどラブはない。記憶の彼方に消しただけで、あったのだろうか?思い出すことはできないのだから、そう答えるしか方法はない。
「よくある回答だな」
指で軽く合図を出すことで、コメント欄を表示してもらうのだった。
「何か聞きたいことか、あれば答えるよー」
コメント欄がゆっくりと加速していくのだった。何件かの長文メッセージが現れるのだった。だが、こちらからは存在を確認できても読むことはできない。だから、もっと短文的なものであれば拾うことができるのだった。
「じゃあ、1つ目の質問、[異性とのコミュニケーションで気をつけていることは?]だってよ。異性とのコミュニケーションがありそうな、バルバくんどう思う?」
真っ先に振ってくるなよ・・・。
「無難にセクハラをしないこと、あと最初に振られた話題を復唱ないし、感想や自分のことを述べるですね」
「セクハラはわかるけど、感想とかって?」
「例えば昨日の晩御飯の話題になりました。相手側が、焼き肉を食べたと言いました。この時に焼き肉か、いいなーと伝えるか、自分の場合は・・・的な感じで答えるとコミュニケーションが加速ないし、受け入れられやすくなります」
やり方はこんな感じだ。もっと簡単に言うのなら、会話の内容に興味を示せだ。だが、話しかけられている場合のみだ。一対一でのコミュニケーションで使うのが基本だろう。話しかけていない時に使えば、耳を立てて話を盗み聞きしている変態だ。嫌われやすくなるため、注意が要る。
「けど、相方との戦いでは使っていないよね?」
「そういえば使ってませんね。相手が会話に興味を持っていないのなら、そこを深掘りする意味はないですから」
1つの話題から繋げていくのではなく、話が終われば次の話題をとなっていく。だから、深掘りをしても意味がないのだ。だから、婆娑羅に対しては絶対に使わない手だ。
「この後の会話がね・・・。何も出てこないんだよね」
「それに関係のある話題はどうです?その事象に関する感想でもいいですし、嫌われてもいいのであれば、話をぶった切って話しいやすい話題に変えるってのもありです」
てか、ここまで話せているのならコミュニケーションとか問題ないと思うんだけどな。会話の生み出し方講座みたいな感じか?
コメント欄の質問から、回答を答える方向にシフトチェンジしたのだった。そして会話に花を咲かせつつ、その配信は終わるのだった。そして解散となった。
誤字脱字があればしていただけると幸いです。




