1531話
婆娑羅の方にコボルトを流しつつ、マリアの近くに合流する。
「魔力と集中力は?」
「まだ持ちます」
レベルを上げるか。
「訓練のレベルを一段階上げるよ」
マリアを中心とし、囲うように的が作られていく。前後で対象にな場所で、高さが異なる的を合計8つを設置した。大体の位置把握は終わったかな?マリアはキョロキョロと周囲を見渡していた。
「番号言っていくからその的を撃ち抜いてねー。始めるよ。1」
目の前にある1番の的を狙うように言うのだった。そして、的の中心を打ち抜く。
「2」
その隣で少し高いところにあるものだ。問題なく中心だ。
「3、4、5、6、7、8。うん、問題なさそうだね」
「これの役割は?」
「決めてなかったからねー。即判断、即発射あたりかな?」
チンパンジーテストである文字を触っていくやつだ。人間でいうところの集中力と観察力あたりを鍛えることができたらなーと思った。一旦作り直すか。
マリアの周囲を囲んでいたものからマリアの目の前に移動させるのだった。
「数字は見える?それなら1番に魔法を放ってみて」
問題なく魔法を撃ち抜いているようだ。
「じゃあ始めるね」
出していた8つの的の中心を打ち抜く。特に問題はないな。土操作で的の形を戻していた。
「じゃあもう一回始めるね。1、4、5、8、6、2、7、3」
中心からずれているのが、3箇所ある。順番をずらすとは言っていない。こうなるのは仕方がないか。コボルトを召喚し、婆娑羅のところに走らせる。ここまで多くの魔物が襲って来ることはないだろう。ないとは言っても、襲われた時には咄嗟に対処しなければならない。・・・とりあえず的が壊れるまで修復しなくていいか。
作ったのはよかったけど、一回で対処できるとはなー。
「まだ余裕ある?」
「今度は何を追加するんですかー!?」
語尾が上がっている。予想外のことだったか?
「カースウエポンの追加。無理そう?余裕そうに見えたから追加したんだけど・・・」
マリアは首を横に振っている。無理そうか。
「しばらくはこの訓練だね」
というか魔力切れか。
「一旦休憩を入れようか」
今更だけど、なんで俺はマネージャーやコーチみたいなことをしているのだろうか?婆娑羅の方は、なぜか魔法を放つときの魔力量を調節する方法を身につけている。いつの間に身につけたんだ?それでも威力は高い。けれども一発の魔力消費が減ることから戦闘に入れることができるだろう。
マリアの訓練でやりたいことは、カースウエポンを入れたパターンでの空間把握能力の強化だ。どちらかといえば視野の広さを上げるようなものだろう。今は簡単に数字を書かれたものだ。もちろん最初はカースウエポンとか言って、狙うのを数本あるうちのどれでもいいカースウエポンにする。
だが時間が経てば、カースウエポンに数字をわかりやすいように振って的にするのも良さそうだな。大小関係や計算問題を入れた答えを的にするのでも良さそうだ。的の大きさ、形、場所とかで情報量を増やすのでもいい。
訓練方法が多く出てくるな〜。この訓練は他の人もできるものだ。金があり機械を作ることができれば、同じことはできるだろう。と、今日の配信が終わるのだった。
誤字脱字があればしていただけると幸いです。




